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9月の森リン大賞より(小6の部)  2015年10月21日  No.2445
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 小6の部で、森リン点89点で第1位になった作品です。

 森リン点は、主に語彙の多様性を評価している点数です。
 多様な語彙が使われている作文は、内容が充実していて密度が濃いものになっているという相関関係があります。

 その多様な語彙の土台は、読書と対話です。
 作文の勉強をするためには、たくさんの本を読み、お父さんやお母さんとたくさん話をする必要があるのです。

文化というものは

らうみ

 僕は、”文化”というテーマについて似たような話がある。僕はアニメのキャラクターの置物を集めるのに没頭している。例えば、黒子のバスケのストラップや暗殺教室のフィギュアなどだ。イオンモールに行くと必ず一個は買うので、僕の引き出しの中は、フィギュアが散乱していてまるで一つの世界がそこにあるかのようだ。母は、
「そんな細々としたものは必要ないでしょ。」
と顔をしかめるが、僕はそうとは思わない。引き出しの中の世界から、フィギュアたちをこちらの世界へ招待し、ずっと眺めていると自然と笑みがこぼれる。たまには、あちら側の世界に招待してもらい、一緒に遊びたいものだが……。

 最近は、「生きるために必要ない」「買う意味が無い」という理由から物を必要最小限しか買わない若者が急増している。でも、僕は物理的に必要でもないものを買う事は意味のないことではなく、むしろ必要だと思う。僕は、フィギュアやストラップなどにも人間と同じように、個々の命があると思う。人間とは違い、表情が変わることもなく、動きもしない。でも、フィギュアたちなりに生きていて僕の、生きるために必要である力を与えてくれていると僕は考えている。毎日の生活も、役に立つことばかりだったら、みんな疲れてしまうだろう。それがないと、生きていけないという訳ではないが、ある方が元気に前向きに生きていけるだろう。

 母は、ボールペンを何本も何本もコレクションするのが好きだそうだ。買うボールペンは主に旅行へ行った時に買ってくる自分へのお土産だそうだ。それらを見てみるととても可愛らしいものばかりだ。ボールペンは一つで間がいく、何故多くのボールペンをコレクションしているのだろう。と疑問に思った僕は、疑問をそのまま質問した。母の話によると、母がボールペンを集め始めたのは十年前くらいで、ディズニーランドでかわいいミニーのボールペンを買ったことがきっかけだそうだ。今では、ボールペンの数は数十本以上となっている。母は、必要なくても、使わなくてもそこに旅行という思い出を集めているのよと言わんばかりに笑っていた。生活の役には多分、立たないがそのボールペンコレクションがあるという情緒のおかげで母はいつもニコニコ笑っていられるのかもしれない。

 文化とは、人間にとって生きていく上で必要ではないが、あるからこそ素敵な笑顔がたくさん生まれるのだと思う。「角を矯めて牛を殺す」ということわざのように、役に立たないから、人生に必要ないからといって切り捨ててしまうと、大切なものを見失ってしまう。生きるためには、役に立たない無駄にみえるものも必要なのである。


「森リンの丘」より
https://www.mori7.net/oka/moririn_seisyo.php

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