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低学年で作文が上手に書ける子の指導(2)  2018年4月14日  No.3275
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(写真は、那須合宿所の木の切り株。30kgありました。)

 小学1、2年生のころの作文は、物事の中心を決めて詳しく書く練習をしていきます。
 これが、第一に重要なことです。
 よく遠足くの作文などを書くと、家を出発してから、また家に帰るときまでの話を延々と書く子がいます。
 それは、物事を文章として記述する練習としては意味があるので、特に直す必要はありません;
 しかし、よりよい文章力をつけるためには、その中のある一つの事柄について詳しく書くという練習をしていくといいのです。

 第二は、作文を書くための土台となる読書に力を入れていくことです。
 言葉の森の作文を目指す方向は、上手な文章を書いて小説家になるような方向ではなく、考える作文を書き高校生、大学生、社会人になっても使える文章を書くという方向です。

 だから、読書についても、物語文的な本と並行してその子の興味のある範囲で説明的な文章の書かれている本を読んでいくといいのです。

 第三は、やはり作文を書くための土台となる経験に力を入れていくことです。
 読書の好きな子の中に、読書ですべてを理解したつもりになり、知識と理屈だけで物事の理解が終わってしまう子がいます。
 学校のテストに関しては、それで十分すぎるほど十分なのですが、実際に何かを作り出すという創造力という点から見ると、知識と理屈だけの理解では役に立たないことが多いのです。

 では、創造力のために何が必要かと言うと、それは実際に手足を動かし、自分の目で見たり耳で聞いたりして、現実と関わるような経験をすることなのです。
 それは、実験や観察や調査という言葉で表せるものと似ています。

 実際にやってみることによって、それが予想どおりうまくいったり、予想に反してうまくいかなかったりするという経験をすることがその子の創造力の源になっていきます。

 ですから、小学1年生で勉強がよくできる子、作文が上手に書ける子は、読書のジャンルを広げていくことと、経験の幅を広げていくことが大事で、これらによって精神年齢が上がったときの文章を書く準備をするということになるのです。

 そして、第四に、作文は、単に先の学年の準備をするだけのものではありません。
 その時代に、その子が生きた証となるものが作文です。
 小学1年生のころに書いた作文は。その子が1年生の時でなければ書けなかったただものですから、それを書いて残しておくことがその子の一つの記念になります。
 上手に書けるから先に進むと考えるよりも、上手に書ける今の時期をそのこと自体を一つの目的として残しておくという方向で子供の作文を見ていくといいのです。

(次回は、小4から小5に切り替わるときの作文について)

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小学校低学年(79) 

 コメント欄

森川林 20180414 1 
 勉強の先取りにはもちろん意味がありますが、なぜ先取りができるかというと、それは答えのある世界だからです。
 答えのある世界は、幸福や創造が乏しい世界です。
 答えのある世界で子供の時間を埋めていくと、それは灰色の男たちの世界に近づいていきます。
 だから、健康な子供は、自然にそういう世界から離れるようになるのです。


nane 20180414  
 受験勉強で成果を上げるためには、能率が必要です。
 それは答えがはっきりしている世界だからです。
 しかし、子供の実力をつけるのは、能率ではなく時間です。
 時間をかけてああでもない、こうでもないとぐるぐる巡りをすることがその子の実力を育てます。
 だから、この二つは分けて考える必要があるのです。

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