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勉強の習慣をつけるには——暗唱の続け方(その3)  2009年3月8日  No.411
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 勉強の習慣をつけるには、やりやすくすることが大切です。
 意識の上で継続している状態を保つというやり方のほかにも、いろいろな工夫ができます。
 音読による暗唱がしにくいときは、ウェブで速聴を聴くだけでも構いません。また、朝の暗唱ができなかったときは、夜に速聴を聴くという約束をしておいてもいいと思います。
 もう一つ。これは、裏技的な方法です。子供のゲームの時間を親が無理なく自然にコントロールできるような家庭であれば、次のような方法で楽に習慣作りができます。それは、「朝起きたら、10分間暗唱をして読書を○ページして、そのあと朝ごはんまで自由にゲームをしていいていい」というルールを作ることです。これで、子供は、しっかり早起きになり、暗唱も読書もゲームも熱心にやるようになります。
 生活の基本は、「よく学びよく遊べ」です。勉強のときは子供がしぶしぶやり、遊びのときは親がしぶしぶ見ているというような生活は、子供にとっても親にとっても楽しいはずがありません。勉強も遊びも生き生きとやっていくことが大切です。
 しかし、こういう効果の高い方法は、親の自制心が必要です。子供が勉強をしているときはにこにこしているが、ゲームを始めるころになるとだんだん顔が険しくなり、突然、「もうゲームはやめて、○○をしなさい」などと親が自分からルールを破るようなことをすると、その後の躾がうまく行かなくなります。

 暗唱がなぜ続けにくいかというと、そこに意味を感じにくいからです。
 人間は、意味があるものは続けられますが、意味が感じられないものは簡単なことでも続けにくくなります。
 1時間ぐらいまとめて時間をとる勉強は、時間をかけること自体に意味が感じられるのでやりやすいものです。毎日10分間の勉強は、10分間という短さに意味を感じにくいので逆に続けにくくなります。しかし、週に1回1時間暗唱の勉強をするということは、まずできません。だから、1日10分の暗唱の勉強は、意味を感じなくてもいいように、毎日の習慣としてやっていく必要があるのです。

 子供でも、気分が悪いときやくたびれるときがあります。気分が乗らないとき、子供はよく、「なんでこんなことするの」といいます。例えば、数学の苦手な子は、「なんで、数学なんてやるの」といいます。英語の苦手な子は、「なんで英語なんてやるの」といいます。勉強の苦手な子は、「なんで勉強なんてするの」といいます。暗唱も面倒なので、習慣になるまでは、「なんで、暗唱なんてやるの」とよくいいます。
 こういう言い方に対する対策は二つあります。一つは、実際にその勉強を得意にしてしまうことです。勉強ができるようになれば、自然にそういう不平は言わなくなります。数学や英語と同じように、暗唱も慣れてくると得意になってきます。もう一つは、こういう疑問に対する親や先生の態度です。大人が、勉強、数学、英語、暗唱などについて、なぜそういうことをやるのかという哲学を持っていて、それを自分の人生論として述べることができれば子供は納得します。逆に、損得のようなところで簡単に子供を説得しようとすると子供は納得しません。子供は、大人が心を込めて言ったことには、たとえそれがうまい言い方でなくても納得します。人間は、強制によってでも利害によってでもなく、心意気に感じて行動するからです。
(つづく)
(この文章は、構成図をもとに音声入力した原稿をamivoiceでテキスト化したものです)

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