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日本文化とは何か―勇気と知性と愛における日本文化の特徴  2010年4月7日  No.855
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 日本文化の特徴を一言で言えば、勇気と知性と愛において日本独特の性格があることです。もちろん、世界の他の国々も、それぞれの国なりの勇気と知性と愛の文化を持っています。しかし、日本は、ほかの国にはないような特徴を持っているのです

 勇気については、「葉隠」にあるように、死をも恐れない無私の勇気が特徴です。なぜ、無私の勇気を持つことができるかというと、日本人は、自分個人を超えた家族や郷土や国家を自分と一体のものと考えることができるからです。

 知性については、日本語の特色が色濃く反映されています。ひとつは、日本語は語尾のニュアンスが豊富なので、聞き取るときに微妙な感受性を必要とします。これが日本人の注意力や集中力という、わずかな差異も識別する精度の高い知性を育てました。もうひとつは、漢字かな混じり文という特色から来るものです。物事を視覚的にとらえる言語によって、時系列的な論理ではなく、空間的創造的な論理を得意とする知性が育ちました。日本文化における知性は、日本語の特徴と深く結びついています。

 愛については、特定のものに対する愛というよりも、自然や他人に対する一体感という広い愛の意識が特徴です。だから、日本人は、他人に対しても、動植物に対しても、もちろん外国人に対しても、自分と同じ魂を持ったものだという感覚を持って接することができます。

 勇気と愛という特徴がなぜ生まれたかというと、日本という国が民族の興亡をほとんど経験しなかったからです。日本は歴史上のほとんどの時代を同じ民族で平和のうちに経過してきました。それは、例えば天皇制が世界最長の歴史を持つというところにも現れています。民族どうしの興亡のない平和な国では、民族の精神年齢が成熟する傾向があります。これが、無私の勇気と、自分以外のものに対する一体感という日本文化の特徴を育てていったのです。

 興亡の激しい若い文化では、言葉や理屈が優先され、個人の意識が前面に出てきます。日本では、言葉を超えたものを大切にし、全体の調和を先に考える文化があります。それは、日本人の魂が成熟しているためです。若い文化では、競争が活力の源になりますが、成熟した文化の活力は、助け合いの中から生まれてきます。

 したがって、日本文化を今後発展させていくためには、日本語を大切にするとともに、言葉を超えたものにたいする尊敬の念を大事にしていく必要があると思います。

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