ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3369番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/17
森林プロジェクトと寺子屋オンライン――これから生まれる新しい教育(動画) as/3369.html
森川林 2018/07/12 06:17 

 昨日7月11日(水)20:30より、Zoom会議室で7月の森プロ交を行いました。
 その前半の中根からの報告部分の動画です。

 森林プロジェクトの目標と寺子屋オンラインの可能性について、約15分説明しています。
 これからの日本の教育に関心のある方はぜひごらんください。

 オンライン教育のツールは、現在、大きな技術革新が進んでいます。
 これからの教育も、仕事も、このオンラインツールの活用なしには考えられなくなると思います。

 しかし、大事なのはツールよりも、ビジョンです。(カタカナ語が続きますが)
 これまでの教育は、ひとことで言えば受験のための教育でした。
 それが、子供たちの教育にさまざまな歪みを生み出してきました。

 もちろん、その受験のための教育は、ある程度までは子供たちの学力形成に大きく寄与する時代がありました。
 しかし、今は、その利点よりも弊害の方が大きくなっています。
 その弊害とは、ひとことで言えば、学ぶこと自体にあまり意味のないことを、ただ点数の差をつけるためだけに学ばされる度合いが大きくなってきたことです。

 ところが、その受験のための教育の良し悪しを論じるより以前に、受験という制度そのものが今大きく変化しつつあるのです。
 それは、これからのオンライン教育の仕組みを活用すれば、入学者に定員を設ける受験そのものが必要なくなってくるということです。

 現在でも、既にMOOCなどのシステムでは、誰もが世界中のどこからでもほとんど無料で、世界の最高水準の講義を受けられるようになっています。
 学ぶための手段や方法が大きく改善されたために、その手段や方法を手に入れるために行われていた受験は、これから急速に必要ないものになっていくのです。

 すると、大事なのは、手段を手に入れることではなく、何を学びたいかという本人の意欲の方になってきます。
 その意欲を育てるのが、これからの教育の主な目標になっていきます。

 今、言葉の森では、オンラインシステムを使った、寺オン作文コースと発表学習コースを行っています。これは、既に30年以上の実績のある電話通信による作文指導と並行して行っているコースです。

 この寺子屋オンラインと名付けた教育は、従来の学校や塾での勉強のような、先生が教えることを中心とした教育ではありません。
 確かに対象が小中学生ですから、教える授業はあります。しかし、教えたことが定着したかどうかをテストして、教えたとおりのことができればそれで完了という教育ではありません。

 そうではなく、教えたところを出発点として、自分から学問を深めそれを創造的に発表していく教育です。
 この勉強には、従来の知識の詰め込みによる勉強とは違った楽しさや苦しさがあります。
 その楽しさとは、自分らしい創造性を生かす楽しさで、苦しさとは、創造的に取り組むことによる苦しさです。

 わかりやすい例で言うと、従来の勉強の典型は漢字書き取りや計算練習です。
 この勉強はもちろん誰にとっても必要なものですが、今の受験教育の中では、間違えやすい漢字や間違えやすい計算問題が中心になって教えられるようになっています。
 そのための知識の詰め込みには、それなりに楽しさと苦しさがあります。

 一方、新しい勉強の典型は作文です。
 作文は、覚えた知識を再現するようなやり方で書くことはできません。どういうテーマであっても、そこに自分なりの実例や意見の創造が必要になります。
 だから、作文の勉強には、創造できないときには苦しさがあり、創造できたときには楽しさがあります。

 この作文の勉強と同じようなスタイルの勉強を、国語、算数数学、理科、社会の全教科にわたって行っていくことがこれからの教育の大きな方向になっていきます。
 それは、今、言葉の森では、寺オン作文コースと発表学習コースで行っています。

 そして、それらの教育を担うのが、森林プロジェクトで理念と方法を共有する講師たちという関係で考えているのです。

▽森プロ交2018年7月
https://youtu.be/q1_4QGme-7s


 創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

コメント欄

森川林 2018年7月12日 6時39分  
 教育に携わる人には必見の動画です。
 今、教育をめぐる環境は大きく変わっています。
 それが単にツールの変化だけでなく、教育の方向そのものの変化につながっています。
 人間の成長と創造という本来の教育の姿に戻りつつあるのだと思います。


nane 2018年7月12日 6時44分  
 寺子屋オンラインも森林プロジェクトも、未来の理想の教育のひとつの形になると思いますが、今はまだほとんどの人に知られていません(笑)。
 知っているのは、言葉の森に関係する人ぐらいです。
 しかし、だんだんとこのよさがわかってくると思います。


コメントフォーム
森林プロジェクトと寺子屋オンライン――これから生まれる新しい教育(動画) 森川林 20180712 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
ゆよらり (スパム投稿を防ぐために五十音表の「ゆよらり」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
森林プロジェクト(50) 寺子屋オンライン(101) 
コメント1~10件
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
【合格速報】栃 森川林
 おめでとう!  受験勉強中も、硬い説明文の本をばりばり読 3/13
受験作文と入試 森川林
将来の作文入試は、デジタル入力になり、AIで自動採点するよう 3/13
大学入試が終わ 森川林
大学生になっていちばん大事なことは学問に志すこと。 18歳 3/12
【合格速報】東 森川林
 T君、いつも椅子に腹ばいになってずっと本を読んでいたものね 3/11
1月の森リン大 森川林
 小1から高3までの作文が並ぶと、学年に応じて、みんなの考え 3/11
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
メモ 森川林
https://www.mori7.com/za2024a0 4/16
単なる作業 森川林
勝海舟は、辞書を買うお金がなかったので、ある人から夜中だけ辞 4/8
勉強は、人に教 森川林
勉強は、人に教えてもらうのではなく、 自分で学べばよい。 4/7
タイマー勉強法 森川林
 勉強も、家事も、仕事も、やらなければならない細かいことがた 4/2
人間の役割 森川林
うちの子が1歳か2際のとき、 車で30分ほどの三浦海岸につ 4/2
舞岡のシラサギ 森川林
舞岡八幡宮に行ったら、帰りにシラサギがいた。 3/29
身体や物理的現 森川林
身体や物理的現実は、時間や空間に限定されているが、意識はそれ 3/29
メジロとか、ヒ 森川林
メジロとか、ヒヨドリとか、スズメとか、ヤマバトとかが、毎日わ 3/28
批判と創造 森川林
人を批判することはたやすい。 大事なことは、批判ではなく創 3/27
ぶんぶんドリム 森川林
また、あるところが、朝小に、作文講座のカラーの全面広告を出し 3/27

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習