ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 読書にすぐ飽きるのは、面白い本がないからではなく、まだ読む力がないから。大事なのは読む習慣をつけること Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2237番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/24
読書にすぐ飽きるのは、面白い本がないからではなく、まだ読む力がないから。大事なのは読む習慣をつけること as/2237.html
森川林 2014/10/08 05:46 


 本を読まないとか、本を読ませてもすぐ飽きるというのには、いくつかの理由があります。
 多くの人は、そこで、子供が興味を持つような面白い本がないからだと考えがちです。確かに、誰でも引き付けられるような面白い本というものはあります。そのひとつは、「宇宙人のいる教室」(さとうまきこ著 フォア文庫)。大きな字ですぐに読み出せ、ほとんどの子がすぐに最後まで読み続けてしまいます。そして、内容にももちろん感動があります。
http://www.amazon.co.jp/dp/4323010583

 しかし、本を読まないとか、すぐ飽きるとかの本当の理由は、本の側よりも、むしろその子の側にあります。
 それは、第一に、まだ読む力がないことです。例えば音読で時どきつっかえながら読むような子は、まだ読む力がないので、本を読んでいても、その楽しさを味わう以前に、文字を追って頭に入れる苦しさの方が先に立ちます。だから、どうしても長く読み続けられないのです。

 では、どうしたらよいかというと、それは読み慣れることです。読み慣れるためには、短いページ数(例えば10ページ以上)でよいので、何しろ毎日読む時間を作ることです。
 このぐらいのページ数であれば、強制しても何も問題はありません。むしろ、最初は強制的に読ませなければ読むようにはなりません。読ませれば読む力がつき、読む力がつけば楽しくなります。その逆ではないのです。

 本を読まない理由の第二は、親が、その子の読書力よりも難しい本を読ませようとしたり、長い時間読ませようとしたりすることです。しかも、良書と思われているものには、暗い本が多いので、子供は読んでいても楽しくないことが多いのです。
 では、なぜ暗い真面目なつまらない本を良書として読ませようとしてしまうかというと、それは子供が本を読まない理由の三つ目です。

 子供が本を読まない理由の第三は、親が自分自身楽しく本を読む習慣が持っていないからです。
 昔は本を読むのが好きだったということと、今楽しく本を読んでいるかということとは違います。
 子供に毎日本を読ませるためには、親も毎日楽しく本を読む生活を続けている必要があります。
 親が仕事で忙しくて読めないというのなら、子供も同じように毎日遊びや勉強で忙しくて読めないのです。実際、子供に本を読まない理由を聞くと、ほとんどの子は、「暇がないから」と言います。また、「読みたい本がないから」と言う子もいます。しかし、本当の理由は、読む習慣がないからなのです。

 では、どうしたらよいかというと、家族全員で読書の時間を作るのです。
 その時間は、例えば10ページ以上と決めて、誰もが自分の好きな本を読みます。本の読めない小さい子がいれば、その子は読み聞かせです。
 子供に本を読ませるためには、まず家庭の中で読む環境を作っていくことが大事なのです。

 小学校時代、勉強優先で読書を後回しにした子と、読書優先で勉強を後回しにした子がいた場合、どちらの子の方が将来学力がつくかというと、それは明らかに読書優先の子の方です。これは、単純すぎる言い方のように思うと思いますが本当です。
 勉強は、いつからでもやればすぐにできるようになります。しかし、読書力や読書の習慣はすぐにはできません。
 そして、読書の力という土台があれば、勉強の力はその上にすぐに建てることができるのです。


 国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 

コメント欄

コメントフォーム
読書にすぐ飽きるのは、面白い本がないからではなく、まだ読む力がないから。大事なのは読む習慣をつけること 森川林 20141008 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
てとなに (スパム投稿を防ぐために五十音表の「てとなに」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
読書(95) 
コメント1~10件
森リンベストの 森川林
じすけ君、ありがとう。 統合失調症のような、また似たような 4/21
森リンベストの じすけ
こわばんは 今日は元気一杯、体験発表をさせて頂きます。 4/20
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
【合格速報】栃 森川林
 おめでとう!  受験勉強中も、硬い説明文の本をばりばり読 3/13
受験作文と入試 森川林
将来の作文入試は、デジタル入力になり、AIで自動採点するよう 3/13
大学入試が終わ 森川林
大学生になっていちばん大事なことは学問に志すこと。 18歳 3/12
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
テスト送信 森川林
https://www.mori7.com/za2024d0 4/24
4月保護者懇談 森川林
シラン ●今後の「森からゆうびん」の学習デ 4/22
マスクにしても 森川林
マスクにしても、ワクチンにしても、消毒にしても、 自分たち 4/21
イエスも釈迦も 森川林
イエスも釈迦も、理想の社会を築きたいと思っていた。 しかし 4/21
日本復活の道筋 森川林
 工業製品を経済発展の原動力をした資本主義は終わりつつある。 4/17
メモ 森川林
https://www.mori7.com/za2024a0 4/16
単なる作業 森川林
勝海舟は、辞書を買うお金がなかったので、ある人から夜中だけ辞 4/8
勉強は、人に教 森川林
勉強は、人に教えてもらうのではなく、 自分で学べばよい。 4/7
タイマー勉強法 森川林
 勉強も、家事も、仕事も、やらなければならない細かいことがた 4/2
人間の役割 森川林
うちの子が1歳か2際のとき、 車で30分ほどの三浦海岸につ 4/2

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習