秘境の森には七色のキリンが住む。空に近き場所では力強い太陽の様に赤く、流れる川の近くでは洗礼な水の様に青く染まる。森のあちらこちらで我が身を染めたキリンは、この森を象徴する様であった。大地を駆ける雄風な脚と、風に靡く厳しい毛並みは、森の美しさを掻き寄せたと錯覚させるほどに神聖である。溢れ出すほどの生命力と、生きとし生ける物の壮大さの化身であるキリンは、全てを内包して自由奔放に生きるのだ。