総合 83 点(上位1%以内)
字数
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312 字
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【文体】 ○文の流れが自然です。
△もう少し文章の中心をしぼっていきましょう。
△文の長さの平均がやや短めです。
【語彙バランス】 説明に比べて、素材がやや多い文章です。(-点)
表現/キリン(+1点)
表現/七色(+1点)
表現/森(+1点)
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思考力
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57 点
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知識力
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58 点
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表現力
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62 点
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規定の字数(150字)よりも短い文章は低めに評価されます。小論文として採点しているため語彙間のバランスも評価に入れています。
【本文】
あの日のことを思い出す。森の記憶は、私の心に刺さったとげのようなものだ。嗅覚は人間の記憶に深く根ざすという。かつての愛しい人が使っていた香りに触れる、記憶の巻き戻しが始まる・・無意識に、なかば強制的に。同じことが、森のあの色について起きる。それは、時に心震わせ心落ち着かせる七色の涙だ。その雨に打たれて、私は縮めていた体を伸ばす。息が整い、体が温度を取り戻す。都会の空気の下で、こもった空気の中で、知らずの間に圧縮された心をほどいてくれるのは、すがやかな森の風だ。心をリセットする術は人によって様々だろうが、私は七色の空気を振り仰ぐ特別な時間がある。そのとき私の心の目は、空を見上げるキリンの目よりもなお、太陽に近いだろう。
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