●総合 85 点 

字  数 1216 字 思考語彙 62 点  (20 個)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0-
00-02-04-06-08-10-12-14-16-18-20-22-24-26-28-30-
知識語彙 104 点  (122 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1-
00-09-18-27-36-45-54-63-72-81-90-99-08-17-26-35-44-
 表現語彙 112 点  (226 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1--1--1--2--2--2--2-
00-15-30-45-60-75-90-05-20-35-50-65-80-95-10-25-40-55-

点数はほかの人の点数との関連で毎日少しずつ変わります。
棒グラフは全作品の分布で、濃い部分は当作品の位置です。 をクリックすると、最新のデータをもとに再計算されます。

【総評】 点数はそれぞれの級の合格ラインの目安です。 20080901 改訂
12級11級10級9級8級7級6級5級4級3級準2級2級準1級1級
総合52点~59点~62点~64点~69点~72点~74点~78点~81点~86点~88点~90点~91点~92点~
相当学年小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3大社大社
合格率95%95%90%90%85%85%80%70%60%50%40%30%20%10%
思考語彙34点~35点~36点~37点~40点~43点~50点~52点~55点~62点~65点~67点~70点~73点~
知識語彙40点~41点~42点~43点~47点~49点~52点~56点~60点~65点~70点~78点~85点~90点~
表現語彙46点~48点~50点~52点~56点~57点~58点~62点~65点~71点~73点~80点~86点~91点~
思考語彙:意見や説明を書く力/知識語彙:難しい言葉や漢字を使う力/表現語彙:多様な実例や表現を書く力
 
  
思考語彙62





































































112
知識語彙104
△上の三角形の高さは思考語彙
▽下の三角形の深さは知識語彙
三角形の横の長さは表現語彙
○円の大きさは字数
(円はひし型の後ろに隠れている場合があります)。
【文体】
 ○文の流れが自然です。
 ○文章の中心がよくしぼられています。
 △文の長さの平均がやや長めです。
【語彙バランス】
 説明に比べて、素材がやや多い文章です。(-0点)

△三角形の高さは思考語彙、▽逆三角形の深さは知識語彙、
△▽の底辺は表現語彙、○円の幅は字数。

【文リズム】  (一文中の文節的語彙群の数) ~6個 7~10個 11~14個 15~18個 19個~

1015100912030907051012102105071118091215230314051217


【文の長さのグラフ】 -20字短い文 21-40字やや短い文 41-50字中ぐらいの文 51-70字やや長い文 71字-長い文
47 ある。
67 った。
37 える。
43 ろう。
37 れる。
17 ある。
30 表す。
30 ない。
20 いる。
42 ろう。
46 える。
45 とだ。
79 ろう。
26 ない。
36 ある。
56 ある。
83 ある。
44 ろう。
53 れる。
74 ある。
93 いる。
19 ろう。
57 ある。
17 らず。
45 ある。
69 いる。
93
83
79
74
69
67
57
56
53
47
46
45
45
44
43
42
37
37
36
30
30
26
20
19
17
17

【最長の文】 (最長の文は、文章全体の特徴を表しています)
つまり、時間、資金共に余裕があった時代には、人間としての物理的肉体としての接触が意味を持ったが、それは近代への価値観に移行された時から、時間と資本と反比例して、勢力の衰えを加速している。 (93字)
 

【本文】
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ことによって生まれた美しさである。日本人は身体と精神の二元論的な考え方ではなく、精神と身体を合わせることによって生まれる身体に、精神を見る、というような考え方があった。これを踏まえて、私は身体の問題が蔑ろにされがちな社会に問題があると考える。
 第一の原因としては、ほとんどの行為に意味を求められることが多い傾向があるからだろう。「日日是好日」という茶道が題材の小説に「茶道の先生に意味を問うと怒られる。いつもは褒められるのに。」とある。これは日常生活がいかに意識の裏付けかということを顕著に表す。私は幼少期から何となく茶道を続けているが、今もやめられない。あの空間の異様な静謐さに魅せられている。それが何かという簡単なカラクリを明かせば、何も考えなくていい、というのが答えだろう。電車でさえちらつくテスト内容や友達との会話の続きは、お茶室でお手前をする瞬間にすべて消える。逆に言えば、それだけ普段の生活では意識というものを手放さない状態が続いているということだ。型があるのは、意識が入り込む隙を与えずに、その行動が身となって体とともに動くようになったとき初めて、意識を伴った労働を宿すようにできた巧妙な仕組みなのだろう。現代人に必要なのは、そういった空白なのかもしれない。
 第二の原因としては、意識を抽出する社会への移行が止まらないからである。SNSのアイコンやメッセージというものをみると一目瞭然だが、あれらは情報という意識の集積による人間像の塊である。歴史を振り返って一例を取り上げれば、西洋の貴族の舞踏会や、日本の武将による参勤交代も、相手の顔を見る、同じ空気を共有する、という究極的な身体コミュニケーションである。近代への以降の過程で、人々は古くからの慣習を厄介なものとしてどこかへ置いてきたのだろう。それはひとえに、効率主義と資本主義が一気に普遍的なものとして扱われ始めたという背景があるように考えられる。機械化が進み、すべてのものをどれだけ生産して国力をあげるかが世界制覇の鍵とされるとき、重視されるのは人間性ではなく、労働力としての駒の生産性である。つまり、時間、資金共に余裕があった時代には、人間としての物理的肉体としての接触が意味を持ったが、それは近代への価値観に移行された時から、時間と資本と反比例して、勢力の衰えを加速している。身体的TPOが形骸化されたからだろう。
 確かに、意識とはとても便利で、動かすには資金を要さず、生むものは海よりも深い価値、というような優れた代物である。しかし、「舞の美とは形容にあらず。それすなわち、そのみを指すものなり。」という名言のあるように、人間の本質はその身体にある。私たちの終わりは、身体の呼吸器が止まるその時だということを、もう一度心の臓に刻むべきだと、言葉に埋め尽くされた街を見て、誰かが囁いている。

原文   森リン ベスト5