●総合 78 点 

字  数 1243 字 思考語彙 58 点  (17 個)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0-
00-02-04-06-08-10-12-14-16-18-20-22-24-26-28-30-
知識語彙 127 点  (168 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1-
00-09-18-27-36-45-54-63-72-81-90-99-08-17-26-35-44-
 表現語彙 115 点  (236 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1--1--1--2--2--2--2-
00-15-30-45-60-75-90-05-20-35-50-65-80-95-10-25-40-55-

点数はほかの人の点数との関連で毎日少しずつ変わります。
棒グラフは全作品の分布で、濃い部分は当作品の位置です。 をクリックすると、最新のデータをもとに再計算されます。

【総評】 点数はそれぞれの級の合格ラインの目安です。 20080901 改訂
12級11級10級9級8級7級6級5級4級3級準2級2級準1級1級
総合52点~59点~62点~64点~69点~72点~74点~78点~81点~86点~88点~90点~91点~92点~
相当学年小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3大社大社
合格率95%95%90%90%85%85%80%70%60%50%40%30%20%10%
思考語彙34点~35点~36点~37点~40点~43点~50点~52点~55点~62点~65点~67点~70点~73点~
知識語彙40点~41点~42点~43点~47点~49点~52点~56点~60点~65点~70点~78点~85点~90点~
表現語彙46点~48点~50点~52点~56点~57点~58点~62点~65点~71点~73点~80点~86点~91点~
思考語彙:意見や説明を書く力/知識語彙:難しい言葉や漢字を使う力/表現語彙:多様な実例や表現を書く力
 
  
思考語彙58














































































115
知識語彙127
△上の三角形の高さは思考語彙
▽下の三角形の深さは知識語彙
三角形の横の長さは表現語彙
○円の大きさは字数
(円はひし型の後ろに隠れている場合があります)。
【文体】
 ○文の流れが自然です。
 △もう少し文章の中心をしぼっていきましょう。
 百字を超える文1ヶ所(-1点)
 ▲104字 そもそも、日本がどのような理念の元に制度を作り上げたのか、先人たちはどのような差別を公平化するために改革を行ったのか、というのを知り、いつしか目的地前の小休憩に甘んずることがないよう、留意するべきなのだろう。
【語彙バランス】
 説明に比べて、素材がやや多い文章です。(-0点)
 抽象度の高い言葉が多く、やや重い文章になっています。(-4点)

△三角形の高さは思考語彙、▽逆三角形の深さは知識語彙、
△▽の底辺は表現語彙、○円の幅は字数。

【文リズム】  (一文中の文節的語彙群の数) ~6個 7~10個 11~14個 15~18個 19個~

130310110906080809050715102005070722120407081322081907080705


【文の長さのグラフ】 -20字短い文 21-40字やや短い文 41-50字中ぐらいの文 51-70字やや長い文 71字-長い文
48 言う。
13 、と。
34 ろう。
53 ある。
38 える。
34 れる。
22 いた。
34 った。
39 んだ。
26 ある。
34 った。
60 ない。
48 いる。
77 近い。
17 腐る。
26 ない。
30 ある。
91 いる。
48 せた。
17 よう。
26 ある。
32 置だ。
57 する。
104 ろう。
32 ある。
80 える。
31 しい。
36 いる。
30 ない。
22 まう。
104
91
80
77
60
57
53
48
48
48
39
38
36
34
34
34
34
32
32
31
30
30
26
26
26
22
22
17
17
13

【最長の文】 (最長の文は、文章全体の特徴を表しています)
そもそも、日本がどのような理念の元に制度を作り上げたのか、先人たちはどのような差別を公平化するために改革を行ったのか、というのを知り、いつしか目的地前の小休憩に甘んずることがないよう、留意するべきなのだろう。 (104字)
 

【本文】
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だ、と。これはなんとも不本意な話で、人類で渋滞が好きな人はそういないだろう。ただ、ここでハッとするのは、渋滞は自然が生んだのではない、人間の嗜好がそれを成したのだ、という事実である。私はここで、本来の意図と手段を混同させて認識してしまうことが問題だと考える。
 一つ目の原因としては、温室のような学校のカリキュラムが挙げられる。ある夏休み、私は英検の長文講座を受けていた。難解な文章に辟易していると、ベーシックインカムに関する文章があった。その制度を知ったばかりの私は何が書かれているのか知りたくて、必死に読み込んだ。すると、幾つかの設問に正解することができたのである。ふと、明治時代の先駆者というのはこのような心境なのだろう、と思った。彼らは、西洋から舞い降りた未知の学問を目にし、知的欲求に駆られながら、あらゆる手段を取って知識を得ようとしたに違いない。ちょうど『らんまん』で描かれる牧野富太郎も、植物学に傾倒した末、文献のために語学を習得している。一方で、現代の学生に取って学問は、大学のために英検は必須であり、さらに大学の先を見ると就職、というように、どこかマニュアルを片付けていくような作業に近い。過剰に暖かい場所では食べ物が腐る。少し寒いくらいが、何事にも刺激になるのかもしれない。
 第二の原因としては、日本社会全体が豊かになったからである。養老孟司は著書『バカの壁』の中で、戦後すぐは食料さえなく、皆身を粉にして働いたが、現代では餓死するものはなく、生理的欲求を満たすには働かずとも困らない社会だ、ということを述べている。マズローの欲求五段階説を思い浮かべるとわかりやすいが、その結果人々は次の段階へ社会を移行させた。その一つに、制度化が挙げられよう。例えば、資格試験やテスト、また商売の規制などである。制度化は利便性と秩序をもたらすが、手間という段階を増やす措置だ。小学生でも能力があれば大学に行けるか、といえばそうではないように、時に制度は本来の目的地と現在地を遠いものにする。そもそも、日本がどのような理念の元に制度を作り上げたのか、先人たちはどのような差別を公平化するために改革を行ったのか、というのを知り、いつしか目的地前の小休憩に甘んずることがないよう、留意するべきなのだろう。
 確かに、目的に沿って手順を踏む、という行為は大いに大切である。しかし、「私はいつからか、頂上へ建てた旗の周りしか歩かなくなってしまった。」という名言のあるように、私は本当の志と、その過程を誤認することが問題であると考える。ところで、死神から見た地球には滑稽なものがたくさんあるらしい。ちなみに、死神の一番のお気に入りは音楽で、作中でいつも褒めちぎっている。思えば、音楽は目的も手段も過程もなく、摂取するものでもない。そう考えると、死神の答えにも納得してしまう。

原文   森リン ベスト5