授業の渚 he-02-1


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Hi! Billyです。

 2月といえば、節分! 豆まきだね。君は毎年、豆まきしてる?
最近は、関西地方の伝統だった恵方巻というのも一般的になってきて、いろいろなところで宣伝しているよね。

 僕のうちでも去年、やったんだけど、なかなか大変だったよ。何が大変って、笑いをこらえるのがさ。いっぽんの巻き寿司を切らずにそのまま、恵方(その年のよい方角)を向いて、黙って食べなきゃならないんだもん。黙って、笑ったりせずに、なんていわれると、かえって笑いがこみあげてきちゃう。妹のネリーのまじめくさった顔なんか見ちゃったら、もうおしまいさ。笑い出しそうになるし、口には巻き寿司が詰め込まれているし、それは苦しかったよ。ほんとにおもしろい行事だなあ。

 さて、今週の課題は、「緊張したこと」だね。緊張ってどんなときするんだろう? 人前で何かをやるとき、大事な試験の時、何かを初めてやるとき、大人の人に何か話すとき、そして…好きな子の前で…うん、けっこういろんな場面で僕たちは緊張するんだね。

 では、まず第1段落からいこう。最後の書き出しの結びを入れるために、書き出しのくふうをがんばっておこう。
たとえば、ピアノの発表会の場面だったら…「パチパチパチ」舞台に出て、一礼した僕は観客の大きな拍手に包まれた。
試験の場面なら…「はじめ! 」監督官の先生の声が聞こえ、みんないっせいに問題用紙を開いた。
 こんな感じで緊迫した感じを出そう。書き出しの結びにも使うことを頭において、効果的な書き出しを考えてね。

 第2、3段落には、体験実例だったね。今思い出しても、手に汗握っちゃうような緊張した思い出、二度と体験したくないような緊張の場面、緊張したけれど、成功したので今となってはよい思い出と言えること。その時の気持ちを思い出しながら、詳しく書いていこう。
 二つめの体験実例には、他の人の話もいいかもね。お父さんが「パパが、ハイスクール最後の年、サッカーの試合で、PK戦になったことがあるんだ。ここで点を入れたら、逆転勝ちできるかもしれない、という場面さ。すべてはパパにかかっていた。ゴールをにらんで、心を落ち着けようと、何度も深呼吸したんだ。足ががくがくして、心臓の音がものずごく大きく聞こえたよ。コーチにいつも言われていたように、ゴールを決めた瞬間を何度もイメージして。そして、ついにパパは…」なんていう話をなつかしそうにしてくれるかもしれないね。
 そうそう、わが妹ネリーはこんな話を聞かせてくれたよ。「先週、バスでね。腰の曲がっちゃったおばあちゃんが乗ってきたの。そして私が座っているちょっと前に立っていたの。おばあちゃんのすぐそばに座っているおじさんはぐっすり眠っている。バスがカーブで揺れるたび、おばあちゃんは、不安定になって手すりにしがみついてたの。重そうな大きなバッグを持って。私、席をゆずりたいと思ったんだけど、『どうぞ』って言うことばが緊張しちゃってなかなかでないの。バスの中はいろいろな音がしているから、大きな声を出さなきゃ聞こえないし。どうしようどうしよう、と思って手に汗かいちゃった。」その後、ネリーは勇気を出して、ちゃんとおばあちゃんを席に座らせることができたんだけどね。わかるような気がするなあ。ちょっとの勇気なんだけど、なんだか恥ずかしいし、緊張してくるんだよね。こういうとき。

 さて、いよいよ第4段落。ことわざをうまく使って、一般化の主題だったね。

 「人間にとって、緊張するということは、気を引き締めて集中力を持つという効果があるとわかった」
 「人間にとって、緊張とは、ふだんの自分とは違う自分を生むものである」

 ことわざはぴったりなものはなかなかむずかしいので、他の意味のものをうまく使ってね。
 もし、みつからなかったら、どこかにたとえを入れるのでもいいからね。

 そして、最後の最後、書き出しの結び!! 最初に話した発表会の場面なら、結びは、ピアノの演奏が終わったあとの拍手でしめてもいいね。試験の話なら「はい、そこまで」とか。ほかに、情景や音などで効果的な結びを考えてもいいね。

 どう? 緊張してきた? 今回は体験実例におもしろいものが入りそうだね。がんばってくれたまえ。

 では、今週は緊張しながらLet’s GO!!!