授業の渚 mi-08-1


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 第一段落は要約と意見です。長文の内容を要約した後、「人間には謙虚さが必要だ。」などと意見を書きます。

 第二段落は一つ目の理由と実例です。
 「その理由は第一に、自分の力だけで作っていると思うと、小手先のものになってしまうからだ。」
 たとえば、ニワトリの絵を描く場合、頭の中で考えながら描こうとすると、足が何本だったかわからなくなってしまうことがよくあります。ヒラメの絵を描く場合も同じです。目がどちら側についているのか咄嗟には思い出せません。
 そんなときは、実物を目の前にすれば、いとも簡単に疑問は解消されます。自分を過信することなく、謙虚になって対象と向き合うことが必要でしょう。

 第三段落は二つ目の理由と実例です。
 「その理由は第二に、自然の声に耳を傾けることによって、よりよいものが生まれるからだ。」
 人間の力だけで生み出せるものには限界があります。たとえば、京都にある円通寺の庭園は、比叡山を借景としているからこそ見事な枯山水庭園として成り立っているのです。自然の力なくしては、決して生まれることのない芸術と言ってよいでしょう。

 第四段落は反対意見に対する理解を示した後、名言を引用しながら書き出しの意見に戻ってまとめます。
「確かに、芸術作品を作るには、人間の意識的な努力も必要だ。しかし、「カメラマンはレンズのほこりを払う前に目のほこりを払わねばならない」という名言もあるように、謙虚な姿勢で物事と向き合うことが大切である。」