授業の渚 mi-09-3


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ミ 9.3週

1、第一段落は、要約と是非の主題。単純に言えば、「清潔シンドロームはよくない」。だが、もっと一般的に、「他者を否定することによる自己の回復ではなく、他者に認められることによる自己回復を」あたりで。
 「イヤ」とか「キライ」という言葉をよく使う人がいる。また、年中何かに怒ったり文句を言ったりする人がいる(笑)。言っていることはもっともだが、心の中のメッセージは、「もっと自分を愛してほしい」ということが多い。

2、第二段落は、理由1と体験実例。「第一の理由は、否定することによる自己回復は、自分の幅を狭くするからだ。例えば、私は小学生のころ、近所の中学生を見て、『絶対、あんなふうにはならない』と思っていたが、自分が中学生になり、そういうことを(どういうことだ(笑))する立場になってみると、そういう立場もわかるようになり、一回り考えが大きくなった」など。
 例えば、国と国との争いでも、相手の国のいいところを見ないで、互いに批判し合っていては、対立は埋まらない。

3、第三段落は、理由2と社会実例。「第二の理由は、互いに認め合うことによって、社会全体も明るくなるからだ。広島のある荒れた高校に着任した先生が校内あげてのトイレ掃除に取り組んだ。その結果、入学者の半分が退学するほどだった高校の校風ががらりと変わった。たぶん、このトイレ掃除の中で、『きれいにしてくれてありがとう』という気持ちが伝わり、互いに認め合う雰囲気が育っていったのではないか」など。

4、第四段落は、反対理解と名言の引用。「確かに、批判による進歩も大切だ。しかし、私たちは互いに認め合うことによって、自己を確認していくべきではないか」。名言は、「30 自国に対する賞賛が他国に対する軽蔑によって支えられているのであってはならない」など。