授業の渚 nngu-10-1


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グミ 10.1週 学問の意義

 第一段落は、状況実例と社会問題の主題。「江戸時代までの学問の中心は、人間の生き方に関するものが主で、いわば教養を深めるための学問だった。しかし、明治時代に福沢諭吉が提唱したのは、実用のための学問であり、『立身出世』のための学問であった。だが、当時は新鮮に見えたこの実用のための学問も、現代では、受験のための学問と矮小化されてとらえられているところがある。もちろん、教養のための学問が現実との関わりを持たない象牙の塔の学問であっては困る。しかし……」など。意見は、「教養を忘れた、実用主義の学問観に問題がある。(又は、その逆でも可)」。
 第二段落は、その原因と実例。「第一の原因は、受験勉強の体制が広がるにつれて、勉強の目的が受験のためという実利的なところに絞られてきたためである。私の学校でも、受験にあまり役立たない教科は、……」など。
 第三段落は、原因2と自然科学実例。「第二の原因は、経済の成長を目的として発展してきた社会が、即戦力になるような実用性を学問に求めてきたためである。日本の山林も、戦後の木材需要に合わせて、大量に杉林を作ってきた。しかし、実用性の高い杉林は、同時にその山林の多様な生態系を失わせることにもなった。(自然科学)。幅広い教養も、能率一点張りの風土の中では育ちにくいのである」など。あるいは、「アメリカザリガニなどの外来生物は、それまで国内にあった豊かな生態系を破壊することがある。それは、天敵のいない外来生物が、単純な弱肉強食の世界を自然界にもたらすからである」など。
 第四段落は、反対理解と自作名言。「確かに、教養が、教養のための教養になれば、クイズ番組のような知識をただ暗記しているだけになってしまうだろう。しかし……」。自作名言は、「学問とは、社会や人生に役立つものでなければならないが、明日すぐに役立つものばかりではなく、十年後二十年後にも役立つものでなければならない」など。
 ことわざの加工は、自作名言のかわりに、ことわざを加工して引用すること。(具体例は次回に)
 書き出しの結びは、書き出しの5行ぐらいで使ったキーワードを結びにも使うこと。(具体例は次回に)