授業の渚 sa-05-3


↑スタート/ストップ音声オン/オフ↑
みなさん、こんにちは。
今日は5.3週の勉強です。
今日の●の課題は感想文、牛のお通りで電車がとまる、となっています。
4.3週で初めて感想文の書き方を勉強した人もいますね。今日が初めてだという人も、もちろんいるでしょう。
「感想文、なんだか難しそうだなあ」
「やだなあ、なんで作文課題じゃダメなの? 」
なーんて心配になっている人もいるかもしれませんね。
でも、大丈夫!
誰でも簡単に感想文が書ける方法を教えちゃいます。

さあ、まずは、今日の長文について、お話しますよ。
ばっちり読んでありますか?

お話の舞台はインド。インドという国の名前、聞いたことがありますか?
インドには、なんと11億人もの人が住んでいます。これは世界第2位なんです。ちなみに1位は中国です。
インドと聞いてみんなが思い浮かぶのはやっぱりカレーかな? 
1年生から言葉の森で勉強している人は、ガンジーという人の長文を読んだことがあるでしょう?
そのお話の舞台もインドでした。
地図で見ると ここです。日本はここ。同じアジアの国ですね。
インドの九九は20×20まであるんだそうです。
みんなが習ったのは9×9=81まででしょ?
これは子供用の九九のテキスト。ほら、×20まであります。
そのおかげでインドの人は算数が得意なんだって。だから、コンピュータ産業や科学産業がとっても盛んな国なんですよ。

さ、ちょっとお話がそれてしまいました。
ここインドの人たちはヒンズー教という宗教を信仰しています。長文にもそう書いてありましたね。ヒンズー教では牛は神様のおつかいということで大切にされているそうです。もちろん牛肉は食べません。たとえば、今や世界中にあるマクドナルド。みんなもよく食べる? インドのマクドナルドは世界で唯一牛肉を使わないマクドナルドなんですって。
インドの町はこんなふうに牛がふらふらと歩いているそうですよ。じゃーん、ここでちょっとクイズを出しちゃおう。この中に一枚だけインド以外の国の写真があります。さあ、何番でしょう? わかった? 簡単すぎるかな?
答えは3番。これは日本の奈良という町。奈良はシカが町の中を歩いていますよ。

それでは、本題に入ります。長文に書かれていた内容はわかったかな? つぎのようなお話でしたね。
牛が線路の中に寝そべっていたおかげで電車は止まってしまいました。でも、誰も文句を言いません。みな当たり前のような顔つきで、電車が動くのを待っているのでしょうね。やっと牛がどいたので電車も車も何ごともなかったように動き出しました。

どう? 不思議に思ったところがあるんじゃない?
感想文のときは、長文を読んで自分にも似たようなお話がないか考えてもらっているよね。今日は似た話を思いついたかな? それから、お母さんやお父さんに聞いてみてもよかったよね。テレビでインドのことを見たことがあったら、そういうことを思い出してくれてもオッケー。そういった似た話をいくつか用意するようにしようね。

それでは、感想文の書き方の流れを説明しますよ。


まずはじめ、第一段落に書くことは、これ。
このお話を読んで一番〜だったのは〜です。これは<中心を決める>の項目にあたりますよ。
たとえば、このお話を読んでいちばんびっくりしたのは電車がとまってもインドの人は怒らないことです。
このお話を読んでいちばん不思議に思ったのはインドでは牛が町の中をぶらぶらしているということです。

こんなふうにどうしてだろう? おもしろいなあ? と、自分の心にひっかかった部分を取り上げてみましょう。この<いちばん〜なのは〜です>が書けたら次は似た話、第二段落に入りますよ。ここでは、長文の内容と似た話を書いていきます。


みんなは電車に乗ったことがあるでしょう。
日本の鉄道は普通、時刻表のとおりに運行されてますね。たとえば、信号トラブルがあった、人身事故があった、などで電車が遅れたりしたら、駅員さんは遅れた理由を何度もアナウンスして、乗客もてんやわんやです。もし、インドのように牛が線路に立ち入ったという理由で電車が遅れたりしたら、「いったいどうなっているんだ!」と怒りだす人もいそうですよね。それを考えたら、インドの人はなんてのんびりしているのだろう、そう思いませんか? でも、世界中を見てみると、電車など交通機関の時刻表なんてあってないようなものだという国が意外と多いのですよ。

さあ、このあたりで似た話を書けそうです。
★ぼくにも似たような話があります。前にお母さんと電車にのって出かけるときのことです。駅につくといつもよりたくさんの人で混雑していました。人身事故があって電車が止まってしまったそうです。みんな困ったような怒ったような顔をしています。長文に出てくるインドの人とはずいぶんちがいました。

ね、こんなふうに似た話の中身を書いていきましょう。外国では、なんだか日本とはまったく違う暮らしをしているようです。価値観も違うみたいです。海外へ行ったことがあるというラッキーなお友だちはそのときのことを思い出してみるといいね。

そして次の第三段落。ここではもうひとつの似た話を書いていきますよ。似た話を二つも考えられないよーという人は、聞いた話でもオッケー。聞いた話というのは、お母さんやお父さんに聞いたこと、本やテレビで知ったことでもいいよ。家族に聞いた外国の話、テレビや本で知った外国の情報などがわかりやすいでしょうね。

それから、似た話も聞いた話も全然思い浮かばない! というときには必殺技。<もし〜だったら>という想像した話でもいいです。

たとえば聞いた話。お父さんやお母さんなど、外国へ行った経験があったらそのときの経験などを教えてもらうといいですね。
★お父さんがこんな話をしていました。前にイタリアへ行ったときに、電車が遅れて困ったそうです。でも、イタリアの人はそれが当たり前なので、やっぱりだれも怒らないそうです。はじめは頭に来たけれど、そのうち慣れてきてまるでイタリア人のように平気になったそうです。

じゃあ、想像した話。
★もしも日本で線路に牛が寝そべっていたら、間違いなくひかれちゃうだろうなと思います。
★もしぼくがインドにいったら、うまく生活できなくて困ってしまいそうです。

ここまでは大丈夫かな? 似た話や聞いた話の中にうまくたとえが入れられるととってもいいですね。

さあ、ここまで書けたら最後の第四段落。この長文を読んで感じたことをまとめるよ。
このお話を読んでどんなことを考えたかな? どんなことでもいいですよ、自分の感想を思ったまま書いてみてね。かっこいい感想やまじめな感想じゃなきゃダメーなんてことはありません。安心して書いてみてね。そうすると<自分だけが思ったこと>の項目が書けますね。
たとえば
★ぼくはのんびりしているのでインドでくらしたいなと思いました。
★わたしは日本に住んでいてよかったなと思いました。
★国によっていろいろな考えがあるんだなと思いました。
★ぼくは牛どんが大好きなのでインドには住めないなと思いました。


みなさんは感想文を勉強しはじめたばかりですね。まずは、感想文の書き方をしっかりマスターすることが大切。
もういちど復習しておこうね。

第一段落 いちばん〜なのは〜です。
第二段落 似た話
第三段落 もうひとつの似た話(聞いた話・想像した話)
第四段落 まとめ

さっきもお話したように、感想文の書き方をマスターすることが大切なので字数が短くてもオッケーです。また項目もすべて入らなくても気にしないでね。

これでもどんなふうに書いたらいいのかピンとこないお友だちのために、特別におまけ!
こんな内容でいいんですよ。段落ごとに書くことが決まっているので書きやすいはず。心配しないでね。

 わたしはこのお話を読んでいちばんびっくりしたのは、電車がとまってもインドの人はおこらないところです。
 わたしにもにた話があります。前に電車で出かけたときのことです。駅につくと人がたくさんいました。事故があって電車が止まっているそうです。駅員さんに怒って文句を言っている人もいます。私も、どうして電車が動かないのかとイライラしました。
 もし日本人がインドに行ったら、イライラしてしかたがないだろうなと思いました。
 このお話を読んで、インドはのんびりしていていいなと思いました。


さあ、さっそく取り組んでみてね。がんばって。