授業の渚 ya-06-1


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 ヤマブキ6月1週の課題の説明です。

 今回はフィクションとノンフィクションについての話です。
 全体の構成ですが、第一段落に、この長文全体の要約を書きます。第二段落には、事実をありのままに伝えることは大切だという一つ目の意見、第三段落には、創作を加えた方がより真実に近づく場合もあるという二つ目の意見を書きます。第四段落は、総合化してまとめていきます。

 第一段落の要約は、150〜300字ぐらいでまとめます。フィクションの書き手は、「真実に近づくために創作する」と言っていますが、ノンフィクションは、創作しないという約束の上に成り立っています。ノンフィクションのライターにできることは、事実の断片を収集することです。その事実の断片を集めて作り上げた、事実に関するひとつの仮説がノンフィクションというわけです。

 第二段落は、「事実をありのままに伝えることは大切だ。」という意見を書きます。特に、マスコミの報道においては、客観的な事実をありのままに伝えるということが最も重要です。脚色をせずに真実をそのまま伝えなければなりません。数年前のことですが、ある新聞の一面にセミが何匹もはりついた木の幹の写真が掲載されたことがありました。いかに猛暑であるかを表わす写真です。しかし、後になって、そのセミはほかの木からカメラマンの手によって移されたものであることがわかり、問題になりました。いわゆる「やらせ」です。確かに、2〜3匹のセミの写真では絵になりません。たくさんのセミがひしめきあった写真だからこそ暑い夏の様子が伝わってくるのです。しかし、それが捏造であっては元も子もありません。

 第三段落は、「創作を加えた方がより真実に近づく場合もある。」という意見を書きます。言いたいことをより強く、印象的に相手に伝えるためには、表現の工夫が必要な場合も少なくありません。それが事実とは多少異なっていても、より効果的に事実を伝えることができるなら、脚色をした方がよい場合もあります。お母さんにおこづかいをねだるときなどは、今、いかに金欠状態であるかをオーバーに話した方が成約率は高くなります。

 第四段落は総合化でまとめます。「確かに、真実をありのままに伝えることも、創作を加えてより真実に近づく方法もどちらも大切だ。しかし最も大事なことは「カメラマンは、レンズのほこりを払うまえに目のほこりを払わねばならない。」という言葉があるように、伝えようとする真実をまず自分の目でしっかりと見ることである。」などとまとめられそうです。

 今週は進級テストなので、項目表の●印のキーワードを必ず入れるようにしてください。

 以上で説明はおしまいです。合格できるようにがんばってください。