表現項目と作品例(小6相当)

表現項目キーワード
体験実例私、わたし、僕、ぼく、体験、経験
たとえまるで、みたい、よう
一般化の主題人間、人
段落(段落をつけることができる)
常体(常体で書くことができる)
誤字(誤字が二つ以上ある場合は減点)
(作品例は項目の入れ方を示しています。合否の水準とは関係がありません)

 作品例 評価:字数1020字、素材語彙66種、強力語彙15個、重量語彙18種、得点65点

「早く片付けなさい!!」
お母さんの怒鳴り声が聞こえた。の短所は、片付けが苦手なことだ。
 人間誰にでも短所はある。は片付けが苦手だからお母さんによく怒られる。だけど、片付けが苦手なのは生まれつきなのでしかたないかな、と思うこともあるが、やっぱり直したいと思っている。がそう思う理由は2つある。一つは大人になった時に困ると思うからだ。テレビで、片付けられない人の家を見たからだ。その人の家はとてつもなく汚くて絶対にこんな家には住みたくないと思った。だけど、片付けをする習慣をつけないとあんな家になってしまうかもしれない。そう思うと絶対に片付け上手にならばければ、と思えてくるのだ。もう一つは、弟が意外と片付けがうまいことにある。今は二人で一部屋だから、この前弟に
「もっと片付けて。」
と言われてしまったのだ。そのときはとてもショックで、たおれそうになった。つまり弟にまでいわれるほどの机は散らかっているのだ。しかも最近は母までそのようなことを言ってくる。
「もうちょっと片付けないと航がかわいそうでしょ!」
と言ってくるのだ。母にまでこう言われてしまうと本当にショックだ。まるで頭にひびをいれられた気分だ。そしてそれと同時に片付け上手になってもうこうは言わせないぞ!と思えてくる。しかしやっぱり短所は短所。すぐに片付け上手になれないのは当たり前だ。
 短所があれば長所がある。これが人間だ。の長所がなにか、母に聞いたところ、『めげないところ』だと言った。いい意味でとると、簡単にはへこたれないで、何度も立ち上がれることだと思う。は、自分ではなにかとショックを受けてすぐに考え込んじゃうタイプだと思っていたのでこれは嬉しかった。しかし、悪い意味でとると、全然反省しないことになる気がする。しかし、これはいい意味で言ってくれていると思うのでの長所(1)は、『めげないところ』だ。友達からは『明るい』とよく言われる。いつも友達のことを笑わせたりしていることと、なんでも前向きにいくことが明るく思われている理由だろう。の長所(2)は、『明るい』だ。
 人間にとって短所と長所は必ず両方あるものだ。短所を直すのもいいけれど、それよりも長所をのばして自分のいいところを出していくことが大切だ。は、前向きに自分のよさを引き出せるようになれたらいいと思う。そのためにはまず、自分のいいところを自分で理解して、その長所をのばそうとしていくことが第一だ。
(inomeさんの作文より)


 表現項目と作品例(中1相当)

表現項目キーワード
是非の主題よい、大切、大事、重要、べき
複数の理由理由、なぜ
反対意見の理解確かに、もちろん
段落(段落をつけることができる)
常体(常体で書くことができる)
誤字(誤字が二つ以上ある場合は減点)
(作品例は項目の入れ方を示しています。合否の水準とは関係がありません)

 作品例 字数767字、素材語彙71種、強力語彙17個、重量語彙39種、得点69点

 自分なりに消化してから吸収することが大切だ。その理由の一つは他人に言われたことをそのままうのみにすると個々の味が出てこなくなってしまうからだ。例えば、友達の感想文をそっくりそのまま写したら友達の味がでているが、自分の味が全く出てこない。なぜなら、その文章には自分の意見が表れていないからである。それは友達の考えであるため読み手が読んでも全く面白さが感じられない。子供らしい作文でもその人の味が出ていれば良いのだ。だから、それを自分なりに解釈してうまく書き換えれば自分なりの味が出てくる。
 もう一つの理由は何でも自己流にやっては絶対にうまくいかないからだ。例えば、自分では解けない問題を他人に教えてもらえば分かるようなこともある。他人からアドバイスを受けて反抗したり無視したりしてはいけない。誰でも短所というものがあるが、それを自分自身ではなかなか見つけられないものである。しかし、客観的に見ている他人にとってはそれがすごく分かりやすいものなのである。だから、他人のアドバイスを聞けば自分の短所を修正して行くことができる。ましてや自分の長所になることだってある。
 確かに漢字に直すことができたために、アジアの諸国に比べて英語が苦手になったというようなマイナスもあるが、しかし、アジア諸国の大部分が先進国のアメリカやヨーロッパ諸国の文化に進出されて独自の文化がなくなってしまっている。けれども、そんな中でも日本は漢字の力によって日本の文化を維持していけることはとても名誉なことである。また、日本人なりの文化の取り入れ方が出てくる。だから、私は香港のように他国に占領されていた国は自分独自の文化を完全に失ってしまっているのでとても可哀想だと思う。辞書のような人間になることではなく辞書をうまく使えるような人間になることが勉強の目的である。
(uraneさんの作文より)

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