| コンピューターにかぎらず |
| アジサイ | の | 空 | の広場 |
| ヒロスエ | / | うあ | 社 |
| 1999/02/20 |
| 2.3週 課題コード 14423 |
| 生徒コード うあ |
| 月曜 中根先生クラス |
| コンピューターにかぎらず |
| □ □ ヒ ロ ス エ |
| コンピューターにかぎらず機械でも複雑なハイテク機器を自由に使いこなすこ |
| とは容易ではない。しかしだからといって、そういう機器類を使いこなせる人 |
| は「機械に強い人」だけだとして、「機械に弱い人」は「使えなくて当然」と |
| 考えたり「使えないのは不器用だ」とか「頭が悪いからだ」とあきらめていた |
| のでは、世の中はちっとも進歩もしない。コンピューターでも、使いにくい機 |
| 械がある場合、「本当はしょせん道具であって、私たち人間が主人なんだ」と |
| いう発想をしてみる。コンピューターのあり方を考えてみることが必要である |
| 。 |
| 先週、私はノートブックのパソコンを買った。メーカーからの説明書はある |
| のだが読みづらい。一つひとつのカタカナ言葉の理解に苦しみ作業がすすまな |
| い。あげくの果て、すぐまわりにいるひとにたのんで処理をやってもらうので |
| 、ちっともコンピューターのことがわからず悪戦苦闘している。パソコンが |
| 一時爆発的に売れたときがあった。しかしそのほとんどがあまり使われず、ほ |
| こりをかぶった状況で家庭で眠っているという。問題は、ユーザーの頭の善し |
| 悪しではなく、コンピューターにどうみたって強そうでない俳優を採用して、 |
| あたかも「私でも簡単に使えますよ」とテレビCMをうつパソコンメーカーの |
| 姿勢にあると私は思う。 |
| 昔話で「やまたのおろち」というのがある。八つの頭をもつ大蛇が、近くの |
| 村に年に1度順番に娘をさしださせていた。村人たちは蛇に娘をさしださない |
| と家も畑もむちゃくちゃにされるので仕方がないとはなからあきらめていた。 |
| しかしあるとき、勇敢な旅人があらわれ、大蛇を酒に酔わせ、蛇を退治してく |
| れた。蛇の要求に村人たちがあわせるのではなく、村人たちが娘をさし出さな |
| いように考えること。また旅人のように大蛇を退治するようにしていくべきだ |
| と行動することが重要である。 |
| 最近私たちのまわりで、政治・経済の問題で政治家や官僚に任せていてはだ |
| めだという考え方が芽生え始めている。いままで私たちは、政治家や役人は優 |
| 秀で人間的にもできた人ばかりで「お上に任せていれば大丈夫」という既製概 |
| 念をもっていた。お上が決めたことだから間違いがない。その信頼した役人が |
| 決めたルールのなかで、税体系にしても法律にしても国民は遵守していこうと |
| 考えてきた。しかし地球的グローバルに社会環境が変化していくなかで、お上 |
| の言うことを100%信じて生きていく状況では今やなくなってきた。国民一 |
| 人ひとりがコンピューターが使いづらいなら、堂々と「機械が悪い」と言える |
| 文化をつくっていかねばならない。日本は単一民族であるが故に、聖徳太子の |
| ころから「和」を尊ぶあまり異論を唱える文化を積極的にはつくってこなかっ |
| た。これからは若い人達をはじめ日本国民全員が政治や経済にもっともっと関 |
| 心をもつ。「情報を公開させ、間違っていることを正しくさせる」うるさく、 |
| 文句を言う国民に変わっていくべきである。政治家や役人たちにまかせるので |
| はなく、自分たちが主役になって考え、これからの日本の国や制度をつくって |
| いくことが重要であると私は考えている。 |