| ひとこと |
| マルチメディア |
| アジサイ | の | 峰 | の広場 |
| 乱月 | / | あし | 高2 |
| 「あ、それポン」「まさか大三元?」雀荘での会話ではない。インターネッ |
| ト上の麻雀大局での一コマである。顔も、名前さえも知らない相手と麻雀を楽 |
| しめる…すべてインターネットのおかげである。今日のインターネットの普及 |
| には目をみはるものがあり、何をするにもその事はついてくるようになった。 |
| 今年のオリンピックはもちろん、アーティストのライブや、他方では犯罪にも |
| 使われている。しかし私達の生活と切っても切れない縁を持ってしまったこの |
| メディアは、その膨大なデータで私達を襲っているのだ。いつか私達はこの情 |
| 報の波に襲われてしまうだろう。 |
| もとはといえば新聞、雑誌などのただのメディアを使っていた私達は、いつ |
| しかその量に果てしない欲望を持ち、ついにコンピュータを使ったインターネ |
| ットという技術を開発した。そのせいで自分の必要としている情報の許容量を |
| はるかに超えた情報がいやがおうでも流れ込んでくるようになってしまったの |
| だ。身から出た錆とはいえ、あまりにもお粗末すぎるこのことで、今の私達の |
| 生活は脅かされているのだ。普段は少ない小遣いしかもらっていなかった私が |
| 、お年玉というかたちで一気に多くのお金を手に入れた。案の定訳の分からな |
| い物に使ってしまった私には、結局普段の小遣いをちびちびと使っていたほう |
| が良かったとしか思えない。やはり私は器の小さな人間なのだろうか。 |
| さて必要以上の情報を求めてしまってその波に飲み込まれそうな私達は今ど |
| うするべきだろうか。簡単なことだ。その波に乗ってどこまでも巧みに波乗り |
| を楽しめば良いのだ。情報が来たからといって、必要以上に固くなってそれを |
| 処理するよりも軽快にかわしつつもその中の必要な情報だけを少しずつ汲み取 |
| る、非現実的だが、それが最も好ましい状況といえよう。政治も不安定だった |
| 幕末、保守派に回るか、改革派に回るかで国内騒然となっていたところを、勝 |
| 海舟は外国と仲良くしようという、当時としては考えられないような打開策を |
| とったのだ。そして1899年、安らかな眠りに就いたのだ。世の中はすっか |
| り国際色豊かになった頃だった。 |
| 確かに膨大な情報はさまざまな利便をもたらしてくれる。その情報が多けれ |
| ば多いほど、必要な情報はすぐに出てくるだろう。しかし全て処理していくの |
| は確実に身がまいってしまう。過ぎたるはなお及ばざるが如くなりというが、 |
| その分自分に必要のないところを省いていけば、最も効率の良い使い方が出来 |
| るのではないだろうか。 |
| エンタテイメントとしてインターネットを利用することは果たして良いのか |
| 、今日疑問に思う。 |