ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 2979番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/16
これからの子育ては限られた受験教育ではなくトータルな学力教育 as/2979.html
森川林 2017/06/24 05:25 


 これまでは社会全体が上げ潮の時代でした。
 それは、高度経済成長時代に見られるように必需品の生産が不足していた時代だったからです。

 しかし現在、必需品は、先進国ではほぼ満たされるようになっています。
 すると、これからの消費は、より文化的な消費になると考えられます。

 文化的な消費とは、自分らしく生きたいという気持ちから生まれる消費です。
 すると、今後大事になるのは、上げ潮の時代の価値観ではなく引き潮の時代の価値観に対応することです。
 上げ潮の時代は、シェアを拡大できる大きな組織に入ることが人生設計の重要な目標になっていました。
 「入ること」、つまり入試が、人生の大きな目的になっていたのです。
 そのため、入試の限定された能力評価に特化した教育が行われてきました。
 これが受験教育です。

 例えば、個性的に考える力よりも、マニュアルを覚えて使う力が重視されました。
 この記憶力中心の教育が、現在末期状態に陥っていると考えられます。

 さて、引き潮の時代は、自分らしい個性を活かして、自分で仕事をすることが中心になる時代です。
 引き潮の時代の社会における消費者は、必ずしも一般大衆ではありません。
 だから、マーケットの規模は、次第に問題ではなくなってきます。

 引き潮の文化の時代の消費者は、不特定多数の人間ではなく、同じような志向を持つ生産者でありかつ消費者であるような人間です。
 そこでは、生産と消費のコミュニティが生まれる中で、経済が回って行くと考えられます。
 教え合い学び合う関係の中で、生産と消費が循環していくのです。

 このような、多くの人が自立する仕事に従事する時代に対応する教育はどういうものでしょうか。
 これが、これから必要とされる全面的な教育です。

 受験的な知識の勉強は、もちろんある程度は残ります。
 しかし、それとともに個性、情熱、勇気、思いやりなどを目標とした教育が行われるようになるのです。

 この教育の一つの基本的な形態が読書です。
 そして、人間どうしの対話です。
 さらに、自分の考えや感情を表現する力です。

 このようなトータルな学力を育てていくことが、これからの子育ての目標になっていくのです。


 創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

コメント欄

森川林 2017年6月24日 5時29分 1 
 昔は、本を読んでいる暇があったら勉強しろ、というような価値観が残っていました。
 これからは、勉強する暇があったら本を読め、という価値観になっていきます。
 それは、入試が目的ではなく、自立が目的になる社会になっていくからです。


nane 2017年6月24日 5時38分 1 
 子供を見るときには、その子が将来どういう学校に合格できるかという受験的な尺度ではなく、その子が将来どういうふうに社会で活躍するかという仕事的な尺度で見る必要があります。
 すると、教育の範囲も自ずから広がっていくのです。


コメントフォーム
これからの子育ては限られた受験教育ではなくトータルな学力教育 森川林 20170624 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
せそたち (スパム投稿を防ぐために五十音表の「せそたち」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
子育て(117) 教育論文化論(255) 
コメント1~10件
国語読解問題の 森川林
 あるとき、高3の元生徒から、「国語の成績が悪いのでどうした 3/28
今日は読書3冊 森川林
苫米地さんの「日本転生」は必読書。 3/25
共感力とは何か 森川林
言葉の森のライバルというのはない。 森林プロジェクトで 3/23
3月保護者懇談 森川林
 いろいろ盛りだくさんの内容ですが、いちばんのポイントは、中 3/22
中学生、高校生 森川林
 意見文の書き方で、もうひとつあった。  それは、複数の意 3/14
【合格速報】栃 森川林
 おめでとう!  受験勉強中も、硬い説明文の本をばりばり読 3/13
受験作文と入試 森川林
将来の作文入試は、デジタル入力になり、AIで自動採点するよう 3/13
大学入試が終わ 森川林
大学生になっていちばん大事なことは学問に志すこと。 18歳 3/12
【合格速報】東 森川林
 T君、いつも椅子に腹ばいになってずっと本を読んでいたものね 3/11
1月の森リン大 森川林
 小1から高3までの作文が並ぶと、学年に応じて、みんなの考え 3/11
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
メモ 森川林
https://www.mori7.com/za2024a0 4/16
単なる作業 森川林
勝海舟は、辞書を買うお金がなかったので、ある人から夜中だけ辞 4/8
勉強は、人に教 森川林
勉強は、人に教えてもらうのではなく、 自分で学べばよい。 4/7
タイマー勉強法 森川林
 勉強も、家事も、仕事も、やらなければならない細かいことがた 4/2
人間の役割 森川林
うちの子が1歳か2際のとき、 車で30分ほどの三浦海岸につ 4/2
舞岡のシラサギ 森川林
舞岡八幡宮に行ったら、帰りにシラサギがいた。 3/29
身体や物理的現 森川林
身体や物理的現実は、時間や空間に限定されているが、意識はそれ 3/29
メジロとか、ヒ 森川林
メジロとか、ヒヨドリとか、スズメとか、ヤマバトとかが、毎日わ 3/28
批判と創造 森川林
人を批判することはたやすい。 大事なことは、批判ではなく創 3/27
ぶんぶんドリム 森川林
また、あるところが、朝小に、作文講座のカラーの全面広告を出し 3/27

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習