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小さいうちにいい子にしすぎないこと――いい子には二つの意味がある
森川林 2018/04/05 05:50 

 言葉の森に、小学校低学年から来る子には、とてもいい子が多いです。
 成績も優秀で、親の言うこともよく聞き、ていねいではきはきしていて、模範的な小学生であることが多いのです。

 ところが、そういう子供たちの何割かは、大きくなると悪い子になるのです(笑)。
 悪い子というと大げさですが、親の言うことを聞かなくなるとか、学年が上がるとやる気がなくなるとか、そういう意味の悪い子です。

 なぜそうなるかと言うと、子供時代のいい子というのは、親の期待に沿う意味のいい子だったので、子供は我慢していい子を演じていたということなのです。
 子供時代の悪い子というのは、親が何かを言っても、自分の意に沿わなければ「いやだ」というようなことを言う子です。
 親が「こっちに行こう」と言っても、「いやだ。あっちに行きたい」と言うような子です。
 その悪い子は、ある意味で自主性があるから悪い子になっていると言えるのです。

 一方、子供時代もいい子でありながら、大きくなってもそのままもっといい子になる子もいます。
 それは、親の関わり方の差のようです。
 子供を、親の言うとおりに育てるのではなく、子供の自主性を尊重しながら親子の関わりを深めているというところにそのコツがあります。

 この典型的な例として思い浮かべるのは、いつも同じことを書くようですが、さかなクンの子供時代です。
 幼児のころ、さかなクンは、公園で暗くなるまでひたすら泥団子作りを続けました。それをお母さんはずっと見守っていたのです。

 このように、自主性を尊重しながら関わりを持つということが子育ての極意です。
 自主性を奪うような関わり方ではなく、また放任に近い自主性の尊重でもなく、温かく見守りながらその子のやりたいことを伸ばすとい微妙なハンドルさばきが必要なのです。

 その意味で、子育てには、子供それぞれに異なっている面があります。
 だから、大事なことは、子供のことをよく見、よく聞き、よく触れ合い、そしてすべてを子供の立場で考えることです。
 子供に対する深い関わり方が親のエゴを実現することにならないように、視点をいつも子供の立場に置いておくといいのです。

 子供がみんなに評価されるようなことは、親にとってうれしいことですが、コンクールに入選するとか、何かの賞をもらうとかいうことは、子供の成長にとって意味があるわけではありません。
 親の自慢にとって意味があるだけです(笑)。
 本当のいい子というのは、親にとってのいい子なのではなく、その子供の成長にとっていい子であるということなのです。


 話は少し変わりますが、今度の保護者懇談会は、この子育てのコツについて、みんなで話し合うような場にしたいと思っています。
 これまでのように、保護者の質問に先生が答えるという形式ではなく、保護者どうしが少人数のグループで子育ての経験を交流するというようなセッションです。
 こういうワールドカフェ的な保護者懇談会の企画を考えています。

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子育て(117) 

コメント欄

森川林 20180405 1 
 子供が小さいうちは、やらせれば何でもできるようになります。
 それだけ集中力と吸収力があるからです。
 しかし、それを親の自慢の方向にではなく、子供の本当にやりたいことの方向に向ける必要があります。
 子供が勉強が好きで、いつも学校で一番を取っているというのは親の自慢になります。
 子供が泥団子作りが好きで、暗くなるまで公園で泥団子を作っているというのは、あまり自慢になりません。
 その自慢にならない熱中の方が、子供の本当の身になっていることが多いのです。


nane 20180405 1 
 本当のいい子というのは、素直でありながら反発もできるという子です。
 そういう子でなければ、世の中に出てから、周囲の反対を押し切って自分の意志を貫くということはできません。
 と考えれば、もっと大きな視野で子供を見ることができると思います。


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