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 森林プロジェクトで描く未来の教育のビジョン Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
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森林プロジェクトで描く未来の教育のビジョン as/3284.html
森川林 2018/04/21 11:46 

 今回の記事は、遠い未来の話まで含めたビジョンです。

 言葉の森の教育の目標は、子供たちの個性、知性、感性を育てることと、日本を守りよりよい国にしていくことです。
 その二つを両立させるビジョンが、ひとことで表すと、「明日の日本を支える子供たちを育てる」という言葉です。

 子供たちの学力や人間性や創造性を育てることと、日本を守り発展させることを、次のような形で実現していきます。
 まず当面は、オンラインの作文や学習を進め、本当の役に立つ学力を育てる教育を行っていくことです。
 その背景には、現在の受験学力が本当に役立つ学力になっていないという考えがあります。このことは、またいつか書きたいと思います。

 将来、このオンラインの少人数クラスの教育は、そのままオンラインの学校になるようにして行く予定です。
 多数の少人数クラスが集まった形が、一つの学校になるということです。

 この少人数のオンラインクラスを支える先生は、森林プロジェクトのメンバーです。
 小中学生の子供たちの教育で最も大事なのは、教える先生の人間性です。
 人生経験のある高い理想を持つ先生が、子供たちの共感力や文化力を育てることが第一の条件で、その先生の学歴などは関係がありません。
 むしろ、関係がある経歴としては、学歴ではなく職歴の方です。

 このオンラインの少人数クラスを統合したオンラインの学校は、オフラインの「森の学校」と連携するようにします。
 森の学校は、自然の豊かな田舎に作り、オンラインで学ぶ子どもたちが年に何回かその森の学校で交流できるようにします。

 そして、森の学校の周辺に子供たちや先生たちが継続的に集まるようになれば、そこが学問や教育を核にした一つの町になっていきます。
 ちょうど城下町や門前町と似たような経過で、学校を中心に輪のように形成される町で、学輪町というようなものになっていくのです。

 その学輪町で進めていくことが二つあります。
 一つは、子供たちの創造的な教育を、よりリアルな形で行うことです。
 オンラインでは十分にできない様々な設備や素材を用意して、そこで子供たちが実際の手作業で創造的なものを作る環境を作っていくのです。
 この創造は、子供たちだけでなく、大人も行えるので、ここから創造的なリアルなものの生産が生まれます。
 もう一つは、子供たちを教える森林プロジェクトの先生が、自分の得意な分野を生かして新しい教育科目を作っていくことです。

 江戸時代に様々な新しい文化が生まれたように、これからの時代は既存のメジャーな文化に限定されない個性的で多様な文化が生まれる時代になります。
 限られた科目で全員が同じゴールを目指して序列化されるような社会ではなく、各人が自分の個性と関心を生かしてその個性的な分野で第一人者となるような文化の多様化の時代がこれから生まれるのです。
 そして、その創造的な文化は、その文化を教える仕組み自体がひとつの産業になり、日本の経済発展に寄与していくことになります。
 これが、創造文化教育産業です。

 このようにして、日本の国内で軌道に乗った「森の学校」や「森林プロジェクト」のシステムを、次は世界に輸出していきます。
 その際に、システムを輸出するだけではなく、そのシステムの根底にある日本の文化というものも世界に広げていくのです。

 それは、日本の文化をそのまま他国に広げるというのではなく、日本の文化の精神を他国の文化を活かす形で広げていくということです。
 世界が日本のような国になれば、地球はもっと平和で穏やかで創造的で幸福な星になっていくと思います。

 さて、日本の国土面積は、海洋まで含めると世界第6位です。

「日本の国土面積は約38万k㎡で世界61位。しかし領海と排他的経済水域(EEZ)は計447万k㎡で、海の広さなら米国、オーストラリア、インドネシア、ニュージーランド、カナダに次いで世界6位だ。日本の近くには深い海が多く、EEZ内の海水の体積で比べると世界4位という計算もある。」(朝日新聞Globeより)

 中国が、ユーラシア大陸に向けて現代のシルクロードを作ろうとしているように、日本は、東に広がる海洋に向けて新しい日本列島を作っていくことができます。
 その新日本列島を形成する土地は、メガフロートです。
 数多くの新しい島が海洋に作られ、それらの島がそれぞれ独特の特区を形成できるようにすれば、そこでさまざまな社会や文化の実験が行なわれます。
 そこで、旧来の日本では既得権益のためにやりきれなかった新しい試みを次々に実現していくのです。

 このようにして、日本だけでも、新しい社会のビジョンを作り、更にそれを世界に広げていくことが、日本をよりよい国にしていく展望です。

 この創造教育と日本教育の世界化と並行して行なっていきたいのは、人間の幸福を育てることを目標とした心身教育です。
 これまでの人類の歴史を見て、イエスキリストやブッタや聖徳太子や空海のような様々な優れた人物が実際に存在していたことを考えると、あらゆる人がそのレベルまで達するような教育が生まれる可能性はいつか実現すると思います。

 そのときにこそ、地球が、この広大な宇宙の中で、真に生命の理想を実現する惑星になっていくのだと思います。

図は、森の学校の前身となる夏休みの那須合宿教室のイメージです。(馬はまだいません。プールもまだありませんが。)


 対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

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コメント欄

森川林 2018年4月21日 11時57分 1 
 今回の記事は、超長期のビジョンです。
 しかし、こういういい世の中が意外に早く来るのではないかという気がします。
 人間の思いついたことは、いつか必ず実現します。
 足元は見ずに、いつも遠くの山の向こうを見て仕事をしていきたいと思います。

nane 2018年4月21日 12時12分 1 
 いい世の中を作るのは簡単です。
 みんながいっせーのせで、いい人間になればいいだけだからです。
 理屈の上では何も困難なことはないので、何千年たってもそうならないのは、自分の利益だけを考える気持ちがまだ人間の中にあるからです。
 だから、これからの教育に必要なものは、受験学力ではなく、本当の学力、共感力、文化力、創造力になると思います。
 エゴイズムは、もちろんあってもいいのです。
 しかし、誰かが言ったように、「我もよし、人もよし、我の方がちょっとよし」ということでやっていけばいいのです。


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