書く勉強よりも読む勉強の方がなぜ良いのか これからの新しい作文教室の姿――通学も通信も超えた教室 移転先はオープン教育掲示板に――今後の大方針変更――言葉の森の教室も引越しに 少人数のオンラインクラスと相性のいい個性的な勉強、読書と作文とプログラミング 学力は8割でよいという考え――では何を伸ばすのか

記事 3105番  最新の記事 <一つ前の記事 一つ後の記事> 2018/10/19 
長所を伸ばすのが必要なときと、欠点を直すのが必要なとき
森川林 2017/12/06 20:41 


 子供の作文に対する要望で多いのが、もっと字を丁寧に書いてほしいということです。
 特に男の子の場合は、かなりのお母さんがそういうことを言います。

 文字は最初に書いたときの経験があとまで続くので、幼児期のまだ字の書き方を習っていない時期に、両親や兄弟の真似をして文字を書くと、その自己流の文字が定着してしまいます。

 だから、字の下手な子は、頭のよい、好奇心の強い、何でも自分でやってみたがるという積極的な子に多いのです。

 だから、子供に正しい字の書き方を教えるのは小学校に上がってから、という一律の基準ではなく、その子が文字を書くことに興味を持ち始めた時期からというように、家庭の方針を決めていくとよいのです。

 さて、話は変わって、作文の字の書き方を注意するというような、欠点を直そうとする見方は、子供の成長にとってプラスにはなりません。
 世の中で成功するコツは、欠点を直すことではなく長所を伸ばすことだからです。

 昔、船井幸雄さんが企業へのアドバイスとしてよく言っていたことは、売上が下がったところに力を入れるのではなく、伸びているところに力を入れる、ということでした。
 子供の育て方にも、同じことが言えます。

 お母さんやお父さんは、その子のよいところをできるだけ見つけ、それをその子のよさとして認めていくことが大切です。

 欠点に目を向けて、欠点を直すことに力を入れるお父さんお母さんは、自分自身の生き方に関しても欠点を直そうという真面目な人が多いように思います。

 しかし、そういう真面目さは、周りの人からは評価されますが、本人自身の人生の満足感という点では、かえっては不十分であることも多いように思います。

 ところが、ここでまた話は変わって、入学試験のような課題に取り組む際は、よいところを伸ばすよりも悪いところを直す方がよいのです。

 例えば、理科がいつも90点以上取れるのに、社会がいつも70点以下だという生徒の場合、得意な理科を90点から100点にするよりも、苦手な社会を70点から80点にする方がはるかに簡単です。

 だから、受験勉強は欠点を直すというところに力を入れていくのです。

 算数数学の勉強の仕方も同じです。
 自分の得意なよくできるところに力を入れるのではなく、自分ができなかったところに力を入れるからこそ得点が上がります。

 だから、算数数学の問題集はただ漠然とやるのではなく、一度解いてできなかったところだけをピックアップして2度も3度も、解けない問題がなくなるまで磨いていくことが大事です。

 そのためには、算数数学の問題集に直接計算や答えを書き込むのではなく、計算や答えをノートに書き出してやっていくことです。

 算数数学の問題集には○か×かの結果をつけるだけにして、それ以上の計算や答えは書きません。
 そうすると、その問題集の問題が全部解けるようになるまで、3度でも4度でもその問題集を使い尽くすことができます。

 小学校低学年の算数数学問題集は、子供が取り組みやすくするためだと思いますが、問題集に直接書き込む形のものが多いようです。
 しかし、ここで問題集に書き込むことに慣れてしまうと、学年が上がってからでもその癖がなかなか抜けません。
 低学年のころから、算数の練習は、ノートに計算と答えを書くという習慣にしておくといいと思います。

 さて、ではなぜ入学試験では欠点を直す方がいいのでしょうか。
 それは、入試が答えのある世界だからです。

 答えという枠がある世界では、その答えに向かって欠点を直していくことが最も効率のよいやり方です。
 だから、かつての日本の高度経済成長時代のように、欧米の先進国に追いつくという答えがある社会では、足りないところを補ったり、欠点を直したりすることが効率のよい生き方だったのです。
 今の大人の世代は、その文化の名残りをまだ持っているのです。

 これからの社会では、よく言われるように答えはありません。
 社会の変化や技術の変化が早いので、答えをそのつど見つけ、軌道修正し、自分で新しい問題を発見していくことが社会全体の大きな了解事項になってきます。

 そういう社会でたくましく生きていくためには、欠点を直す生き方ではなく、長所を伸ばす生き方が重要になるのです。

 作文の字の書き方の話から、だいぶ話が広がりましたが、子供の生活や勉強を見るときは答えという枠組みがある世界では欠点を直してもよいが、基本的には長所を伸ばすことで子育てをしていく方がよいと考えることが大切です。

●言葉の森 受講案内 ●言葉の森 講師育成講座


 子供の作文に対する要望で多いのが、もっと字を丁寧に書いてほしいということです。
 特に男の子の場合は、かなりのお母さんがそういうことを言います。

 文字は最初に書いたときの経験があとまで続くので、幼児期のまだ字の書き方を習っていない時期に、両親や兄弟の真似をして文字を書くと、その自己流の文字が定着してしまいます。

 だから、字の下手な子は、頭のよい、好奇心の強い、何でも自分でやってみたがるという積極的な子に多いのです。

 だから、子供に正しい字の書き方を教えるのは小学校に上がってから、という一律の基準ではなく、その子が文字を書くことに興味を持ち始めた時期からというように、家庭の方針を決めていくとよいのです。

 さて、話は変わって、作文の字の書き方を注意するというような、欠点を直そうとする見方は、子供の成長にとってプラスにはなりません。
 世の中で成功するコツは、欠点を直すことではなく長所を伸ばすことだからです。

 昔、船井幸雄さんが企業へのアドバイスとしてよく言っていたことは、売上が下がったところに力を入れるのではなく、伸びているところに力を入れる、ということでした。
 子供の育て方にも、同じことが言えます。

 お母さんやお父さんは、その子のよいところをできるだけ見つけ、それをその子のよさとして認めていくことが大切です。

 欠点に目を向けて、欠点を直すことに力を入れるお父さんお母さんは、自分自身の生き方に関しても欠点を直そうという真面目な人が多いように思います。

 しかし、そういう真面目さは、周りの人からは評価されますが、本人自身の人生の満足感という点では、かえっては不十分であることも多いように思います。

 ところが、ここでまた話は変わって、入学試験のような課題に取り組む際は、よいところを伸ばすよりも悪いところを直す方がよいのです。

 例えば、理科がいつも90点以上取れるのに、社会がいつも70点以下だという生徒の場合、得意な理科を90点から100点にするよりも、苦手な社会を70点から80点にする方がはるかに簡単です。

 だから、受験勉強は欠点を直すというところに力を入れていくのです。

 算数数学の勉強の仕方も同じです。
 自分の得意なよくできるところに力を入れるのではなく、自分ができなかったところに力を入れるからこそ得点が上がります。

 だから、算数数学の問題集はただ漠然とやるのではなく、一度解いてできなかったところだけをピックアップして2度も3度も、解けない問題がなくなるまで磨いていくことが大事です。

 そのためには、算数数学の問題集に直接計算や答えを書き込むのではなく、計算や答えをノートに書き出してやっていくことです。

 算数数学の問題集には○か×かの結果をつけるだけにして、それ以上の計算や答えは書きません。
 そうすると、その問題集の問題が全部解けるようになるまで、3度でも4度でもその問題集を使い尽くすことができます。

 小学校低学年の算数数学問題集は、子供が取り組みやすくするためだと思いますが、問題集に直接書き込む形のものが多いようです。
 しかし、ここで問題集に書き込むことに慣れてしまうと、学年が上がってからでもその癖がなかなか抜けません。
 低学年のころから、算数の練習は、ノートに計算と答えを書くという習慣にしておくといいと思います。

 さて、ではなぜ入学試験では欠点を直す方がいいのでしょうか。
 それは、入試が答えのある世界だからです。

 答えという枠がある世界では、その答えに向かって欠点を直していくことが最も効率のよいやり方です。
 だから、かつての日本の高度経済成長時代のように、欧米の先進国に追いつくという答えがある社会では、足りないところを補ったり、欠点を直したりすることが効率のよい生き方だったのです。
 今の大人の世代は、その文化の名残りをまだ持っているのです。

 これからの社会では、よく言われるように答えはありません。
 社会の変化や技術の変化が早いので、答えをそのつど見つけ、軌道修正し、自分で新しい問題を発見していくことが社会全体の大きな了解事項になってきます。

 そういう社会でたくましく生きていくためには、欠点を直す生き方ではなく、長所を伸ばす生き方が重要になるのです。

 作文の字の書き方の話から、だいぶ話が広がりましたが、子供の生活や勉強を見るときは答えという枠組みがある世界では欠点を直してもよいが、基本的には長所を伸ばすことで子育てをしていく方がよいと考えることが大切です。

●言葉の森 受講案内 ●言葉の森 講師育成講座

コメント欄

森川林 2017年12月6日 20時46分 1 
 子供は、基本的に褒めているだけでいい子に育ちます。
 ただ、例外的に、欠点を直すことに力を入れる分野もあります。
 それが入試です。
 答えのある世界では、欠点を直すのが最も効率がいいからです。
 しかし、これからの世の中では、答えのある分野は次第に少なくなっていきます。
 答えのない分野では、長所を伸ばすことが必要になってくるのです。


nane 2017年12月6日 20時53分 1 
 欠点をいくら直しても、ほかの人と同じになるだけです。
 長所を伸ばせば、その人だけしかできない分野が作れます。
 だから、子供のころから、よいところを伸ばすということをできるだけ意識して生活していくといいのです。



コメントフォーム
長所を伸ばすのが必要なときと、欠点を直すのが必要なとき 森川林 20171206 に対するコメント

▽コメントはここにお書きください。
そたちつ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「そたちつ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

(za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
メルマガの配信
▼バックナンバー
○一般用 ダイジェスト版
○生徒用 完全版

Facebookページ
言葉の森作文ネットワーク
いいね! 17,226件
新着コメント1~3件
主要教科は学校 nane
 勉強が面白くなるのは、世界の不思議さに 8:44
主要教科は学校 森川林
 学校時代の勉強は、確かに社会に出ても役 8:37
書く勉強よりも nane
 内容をざっと理解すればよいというときは 10/18
……次のコメント

オープン教育 1~10件
オープンの川
過去の記事

過去の31~60件目を表示
……先の30件
■親子作文は、楽しい実験や工作が出発点 9月8日
■受験作文コースの受け付け開始、9月4週に保護者懇談会、9月17日は休み宿題、9月6日は言葉の森のホームページ記念日 9月7日
■日曜日朝の「親子作文」体験学習9月のご案内 9月6日
■自主的な勉強で能率のよい学習を進め、これからの時代に合った独学力、先取り力を育てる――自主学習コース 9月5日
■勉強や実践の成果の創造的な発表を通して、これからの学力に必要となる思考力、創造力、発表力を育てる――発表学習コース 9月4日
■これからの学力の要となる作文力を、友達との交流の中で個性て創造的に育てる――寺子屋オンライン作文 9月3日
■要素還元主義的な要約から全体論的な要約へ 8月31日
■レッドオーシャンで頑張るよりも新しいブルーオーシャンを見つけよう 8月31日
■幼児年長、小学1年生からの親子作文で日本語力を育てる 8月30日
■昼の間に夜がある 8月29日
■親子の対話は真面目さよりも楽しさを優先させて 8月28日
■近年の受験作文の傾向と対策 8月27日
■すべてをよかったことだと思うこと 8月24日
■読解力には段階がある(4)――論理的読解力の先にあるもの 8月23日
■読解力には段階がある(3) 8月19日
■読解力には段階がある(2) 8月18日
■読解力には段階がある――逐語的読解力、共感的読解力、論理的読解力、そして……(1) 8月17日
■言葉の森が森林プロジェクトで目指すもの――寺子屋オンラインの作文教育による教育改革で日本をよりよい国に 8月15日
■幼児や低学年の学習は、ドリルを解くようなものよりも、親子の対話を中心に――親子作文の意義と方法 8月14日
■森林プロジェクトの寺子屋オンライン講師育成講座(10/3更新) 8月12日
■9月から、日曜日朝の「親子作文」体験学習。対象は幼長、小1。希望者には誰でもできる暗唱検定指導あり 8月11日
■未来の地球と言葉の森の教育 8月11日
■夏休み朝の作文体験学習の2回目始まる――子供との対話を生かす作文の勉強 8月9日
■2018読書作文キャンプの記録 8月8日
■夏休み朝の作文作文体験学習の授業の動画 7月31日
■夏休み朝の作文体験学習の資料 7月28日
■経験と学問と創造を楽しむ――発表学習コースの問題点と今後の対策 7月13日
■森林プロジェクトと寺子屋オンライン――これから生まれる新しい教育(動画) 7月12日
■読書は細切れ時間も利用して毎日50ページ以上を目標に 7月11日
■よその子を褒めるのではなく、自分の子を褒める 7月10日
……前の30件
HPの記事検索
ホームページの全記事

 言葉の森新聞

Google+ページ
言葉の森作文オンエア

Twitter
言葉の森@kotomori

RSS
RSSリーダー

代表プロフィール
森川林(本名中根克明)

講師ブログ
言葉の森の講師のブログ

算数の通信教育
できた君の算数クラブ

カテゴリー
全カテゴリー
ICT教育(1)
遊び(6)
新しい産業(23)
暗唱(121)
生き方(41)
息抜き(19)
いじめ(1)
インターネット(25)
英語教育(10)
オープン教育(24)
親子作文コース(9)
オンエア講座(41)
音声入力(10)
音読(22)
オンライン作文(2)
外国人と日本語(4)
科学(5)
学問コース(1)
学力テスト(2)
合宿(14)
家庭学習(92)
家庭で教える作文(55)
漢字(17)
帰国子女(12)
教育技術(5)
教育論文化論(255)
教室の話題(26)
行事と文化(1)
ゲーム的教育(4)
合格情報(27)
高校入試作文小論文(10)
構成図(25)
公立中高一貫校(63)
国語問題(15)
国語力読解力(155)
子育て(117)
言の葉クラブ(2)
言葉の森サイト(41)
言葉の森の特徴(83)
言葉の森のビジョン(51)
子供たちの作文(59)
作文教育(134)
作文検定試験(4)
作文の書き方(108)
算数・数学(22)
自習検定試験(10)
自習表(5)
自然災害(1)
実行課題(9)
質問と意見(39)
受験作文小論文(89)
小学校低学年(79)
森林プロジェクト(50)
政治経済(63)
生徒父母向け記事(61)
生徒父母連絡(78)
全教科指導(2)
センター試験(7)
創造力(9)
大学入試(14)
対話(45)
他の教室との違い(22)
知のパラダイム(15)
中学生の勉强(21)
中高一貫校(11)
寺子屋オンライン(101)
読書(95)
読書感想文(19)
読書実験クラブ(9)
友達サイト(7)
日本(39)
日本語脳(15)
発達障害(1)
発表交流会(20)
東日本大震災(15)
facebook(29)
facebookの記事(165)
プログラミング教育(5)
勉強の仕方(119)
未来の教育(31)
MOOC(2)
無の文化(9)
メディア(8)
森の学校オンライン(2)
森リン(103)
問題集読書(33)
読み物(1)
四行詩(13)
未分類(378)

QRコード






 
小学生、中学生、高校生の作文(2007年4月まで)
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

Donate with IndieSquare