寺子屋オンライン通信2018年5月 親が本当に子供に伝えるべき教育 音声入力のコツ――歩きながらでも作文が書ける(あまりおすすめしませが) 言葉の森の勉強で、作文力とともに、こんな力がつく 東大推薦入試型の学力を育てる発表教育

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ハイパー作文クラスの勉強――入選する作文、合格する作文とは
森川林 2018/03/24 06:43 


 実力をつけることと、勝負に勝つこととは違います。
 しかし、この区別をせずに、実力をつけるべき場所で勝負に勝つような勉強をしたり、逆に勝負に勝つべきところで実力をつけるような勉強をしたりしてしまう人も多いのです。

 普段の作文の勉強は、実力をつけるための勉強です。
 だから、読書をしたり、対話をしたり、いろいろな経験をしたり、また長文音読をしたり、問題集読書をしたりすることが必要になります。

 一方、受験作文の場合は、合格するための勉強になります。
 そこでは、実力をつけるための要素ももちろんありますが、それよりも、今ある実力の範囲でいかにいい作文を書くかということが重要になります。

 寺子屋オンライン作文クラスは、少人数の生徒が交流しながら作文の練習をするクラスなので、こういう勝負に勝つ要素も含めた勉強をしようと思いました。

 具体的には、小学校低中学年はコンクールに入選するような作文を書く練習、小学校高学年は中学受験の作文試験に合格するような作文を書く練習です。

 中学生の高校入試作文小論文、高校生の大学入試小論文まで入れると、一つのクラスでは収まり切らないと思うので、当面は小学生対象でやっていきます。

 以下は、授業の資料です。
====
■あかいじどうしゃ
 第20回文部大臣賞 小学1年生

「プップッー。」
 つくばのお山のほうから、またあかいじどうしゃが、はしってきました。せんとうのたけしくんが、
「あかいくるまだぞー。」
と、大きなこえでいったので、ぼくはびっくりしました。みつおくん。ゆきおくんもあおちゃんもすすむくんも、まっすぐになって、しんかんせんのようにあるきだしました。あかいくるまは、すうーと、ぼくたちのれつのわきにとまりました。まどから大つ先生のめがねのかおがでて、キョロ目がめがねの中でくるくると、ぼくたち六人のかおをみました。
 うしろのまどから、ながつか先生、しば先生、よしわら先生の三つのかおがくびをだしました。ぼくは、びっくりしてとまってしまいました。くるまがとまるときまって四つのかおが、いちどにくびをだします。
「よく一れつにならんでいるな。」
「あるきかたが、とてもじょうずね。」
「えらい、えらい、りこうだなあ。」
「きをつけてかえるのよ。」
 先生たちは、くちぐちにいろいろいいます。くるまからおりて、まえから、たけしくん、みつおくんと、あたまをなでてから先生たちは、ひとりずつあたまのてっぺんに、大きなまるをかきました。たけしくんは、手でかおをかくして、
「うふふふ。」
と、くびをひっこめました。ぼくも、
「くっくっくっ。」
と、わらってしまいました。みんなかめのこみたいに、くびをひっこめてわらいました。先生たちは、手をふりながら、くるまはまたはしりだして、とおくに小さくなっていきました。
 あかいじどうしゃは、大つ先生がうんてんして、まい日、わたしたちのまちをひとまわりします。ぼくたちが一ねんせいにはいってからいままで、がっこうがえりのあるきかたをみてまわっているので
 どこをはしっていても、ぼくたち一ねんせいのれつをみつけると、きまって
「プップッー。」
と、あいずしていきます。あかくてかっこいいので、どこからでもすぐ目だってわかります。
「あっ、あかいくるまだよ。右がわ一れつ。」
と、みつけた人が大ごえでいうと、ばくたちは、まっすぐまえをみて、さっさとあるきます。よそみなんかする人はひとりもいません。
「プップッー。」
と、ならして、手をふりながらとおりすぎたとおもうと、とおくのほうにとまって、ぼくたちがいくのをみていたりすることもあります。
 このまえ、二十五ごうたいふうのとき、と「ちゅうのさくら川が大水になって、ルる田んぼも、水がいっぱいになりました。いねのほが、あたまだけだして、みちだけがみえていました。そのときも、あかいじどうしゃは、水じょうじどうしゃのようにはしっていきました。川のはしのところにとまって、四人の先生が、ぼく「たちのことを、みていてくれました。雨がやんでも、川の水は、うずをまいてながれ、はしの上にとどきそうになっていました。ぼくたちは、こうもりをもって、「ながぐつをブッカ、ブッカならしながら、がんばってあるきました。やっとはしのところまでくると、大つ先生が、
「たにしくん、うまいぞ。」
と、大きな手で、たけしくんのあたまをなんかいもなでまわしました。たけしくんは、がっこうがえり、たにしとりばかりしていたので、たにしくんというなまえを、もらってしまいました。たにしのように目をほそくして、くびをひっこめたので、みんなが、あははとわらいました。ながつか先生が、
「あめかぜの日は、みちのはしはあぶないから、このへんをあるくのね。」
と、あるいてみせました。あぶないところをとおりすぎると、あかいじどうしゃは、手をふりながらはしっていきました。ばくは、くるまが小さくなるまで、手をふってさよならしました。
 あかいじどうしゃは、ぼくたちがかえるのをみて、うれしそうにはしるときと、おこったようにはしるときがあります。ぼくたちが、かえりにランドセルをほうりなげて、たにしとりにむちゅうになったり、くわがたむしを、ぼうしの中にいれて、あたまのてっぺんをあるかせたりして、みちくさしていると、おこったようにおそろしく大きく、
「ブッブッブッ。ブッブッブッ。」
と、ならして、とまってしまいます。
 一れつになって、さっさとあるいてかえるときは、うれしそうに、
「プップー。たいへんじょうずですよ。」
と、きもちよくはしっていきます。そんなとき、ぼくは、あかいじどうしゃはいいな、だいすきとおもいます。きょうもあしたもそのつぎも、あかいじどうしゃははしります。

■「木材」の写真
 都立桜修館中 2014年 500-600字


 右の「木材」の写真を見てあなたが考えたことを分かり やすく書きましょう。 字数は,五百字以上, 六百字以内とします。
(書き方)
○ 題名,名前は書かずに一行目から書き始めましょう。
○ 書き出しや段落をかえた時は、ますを一字あけて書きましょう。
○ 文章全体の組み立てを考え,適切に段落がえをしましょう。段落がえをしてあいたますも一字と数えます。
○ 読点→や句点→・かぎ→「などはそれぞれ一ますに書 きましょう。ただし,句点とかぎ→ 。」は、同じますに書きましょう。
○ 読点や句点が行の一番上にきてしまうときは,前の行の 一番最後の字といっしょに同じますに書きましょう。
○ 文章を直すときは,消してから書き直しましょう。

●解説
 生き方の主題で。
 第一段落と第四段落で木材の写真に関連したことが書いてあれば、展開部分の第三、第四段落は、木材から離れてもよい。

 第一段落は、説明。「形も大きさも少し違う木材が、少しずつずれて並んでいる。私は、この写真を見て、大きい子の上に小さい子が乗り、少しずれ落ちそうになりながら遊んでいる様子を連想した。木材と同じように、人間もそれぞれ似ているが違うところがある。木材は、その違いをうまく組み合わせることによって家を作る材料になる。人間も、違いをうまく組み合わせることによって、社会が成り立つのではないかと思った。……」など。
 第二段落は、方法1。「だから、ひとつには、その違いを認めることだ。今の社会は、人間を同じような規格に合わせてしまうことがある。例えば、流行なども、みんなが個性的に思っているようなことがかえって同じような行動になってしまうことがあると思う。私たち一人ひとりが、互いの違いを尊重することが、より豊かな社会を作っていくもとになると思う。……」など。
 第三段落は、方法2。「もうひとつには、規格からずれていることが、進歩のもとになると考えることだ。日本の歴史を見ても、新しいことを始める人は、ほとんど常に周囲との摩擦を覚悟しなければならなかった。私は、昔、『おじいさんのランプ』という短編を読んだが、そこに出てくる主人公の巳之助さんは……」など。
 第四段落は、書き出しに戻ってまとめ。「木材は、もともと生きている木から切りだされたものだ。だから、性質も違うし、大きさや形も違う。しかし、その違いやずれをうまく組み合わせることが、丈夫な建物を作る土台になる。私も、これから中学生になり、いろいろな人に出会うと思う。そのとき、……」など。

■自然は曲線を創り、人間は直線を創る(湯川秀樹)
 東京都立西高校 2006年度 600字 50分

●解説
 一見難しそうなテーマに見えますが、実は簡単(笑)。
 象徴的なテーマは、生き方の主題で考えると書きやすくなります。そこに、現代の社会的な問題を加えれば更に優れた内容になります。

 第一段落は、状況実例と意見。「時間というものの自然な姿は、区切りなくゆるやかに流れていくものだ。それはひとつの曲線のように滑らかに流れていく。しかし、人間は、その曲線にカレンダーという形で階段状の直線をつける。その直線化した時間の区切りによって、日常生活を送ることができるからだ。私は、人間の持つ直線性を生かしながら、それを自然の曲線にできるだけ近づけるような生き方をしていきたい。」など。
 第二段落は、その方法1と実例。「そのためには、第一に、逆説的に見えるかもしれないが、直線の科学を更に発展させることだ。例えば、ディジタルという区切り方についても、昔のコンピューターのフォントは、ぎざぎざの文字でいかにも人工的な感じがしたものだ。しかし、ディジタルの度合いが更に細かくなると、それは次第にアナログのなめらかさに近いものになった。直線性ときわめることによって曲線にかぎりなく近づくということだ。数学で言えば、円の面積を求める発想も、もともとを円を無数の三角形に分割するころから生まれた。……」など。
 第三段落は、方法2と実例。「第二には、自然に学ぶことだ。人間の創った直線は確かに、社会に大きな恩恵をもたらした。例えば、医療における手術や薬のようなものだ。ある病気には、直線的にある薬が対応するという発想で、医学は発展してきた。しかし、今、見直されているのは、自然治癒力をたかめるというような曲線的な考え方だ。……。」など。
 第四段落は、反対理解とまとめ。「確かに、直線は世界を人間化することに役立ってきた。しかし、人間自体がひとつの自然の存在だ。直線と曲線を対立的に考えるのではなく……。」など。


====


 実力をつけることと、勝負に勝つこととは違います。
 しかし、この区別をせずに、実力をつけるべき場所で勝負に勝つような勉強をしたり、逆に勝負に勝つべきところで実力をつけるような勉強をしたりしてしまう人も多いのです。

 普段の作文の勉強は、実力をつけるための勉強です。
 だから、読書をしたり、対話をしたり、いろいろな経験をしたり、また長文音読をしたり、問題集読書をしたりすることが必要になります。

 一方、受験作文の場合は、合格するための勉強になります。
 そこでは、実力をつけるための要素ももちろんありますが、それよりも、今ある実力の範囲でいかにいい作文を書くかということが重要になります。

 寺子屋オンライン作文クラスは、少人数の生徒が交流しながら作文の練習をするクラスなので、こういう勝負に勝つ要素も含めた勉強をしようと思いました。

 具体的には、小学校低中学年はコンクールに入選するような作文を書く練習、小学校高学年は中学受験の作文試験に合格するような作文を書く練習です。

 中学生の高校入試作文小論文、高校生の大学入試小論文まで入れると、一つのクラスでは収まり切らないと思うので、当面は小学生対象でやっていきます。

 以下は、授業の資料です。
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■あかいじどうしゃ
 第20回文部大臣賞 小学1年生

「プップッー。」
 つくばのお山のほうから、またあかいじどうしゃが、はしってきました。せんとうのたけしくんが、
「あかいくるまだぞー。」
と、大きなこえでいったので、ぼくはびっくりしました。みつおくん。ゆきおくんもあおちゃんもすすむくんも、まっすぐになって、しんかんせんのようにあるきだしました。あかいくるまは、すうーと、ぼくたちのれつのわきにとまりました。まどから大つ先生のめがねのかおがでて、キョロ目がめがねの中でくるくると、ぼくたち六人のかおをみました。
 うしろのまどから、ながつか先生、しば先生、よしわら先生の三つのかおがくびをだしました。ぼくは、びっくりしてとまってしまいました。くるまがとまるときまって四つのかおが、いちどにくびをだします。
「よく一れつにならんでいるな。」
「あるきかたが、とてもじょうずね。」
「えらい、えらい、りこうだなあ。」
「きをつけてかえるのよ。」
 先生たちは、くちぐちにいろいろいいます。くるまからおりて、まえから、たけしくん、みつおくんと、あたまをなでてから先生たちは、ひとりずつあたまのてっぺんに、大きなまるをかきました。たけしくんは、手でかおをかくして、
「うふふふ。」
と、くびをひっこめました。ぼくも、
「くっくっくっ。」
と、わらってしまいました。みんなかめのこみたいに、くびをひっこめてわらいました。先生たちは、手をふりながら、くるまはまたはしりだして、とおくに小さくなっていきました。
 あかいじどうしゃは、大つ先生がうんてんして、まい日、わたしたちのまちをひとまわりします。ぼくたちが一ねんせいにはいってからいままで、がっこうがえりのあるきかたをみてまわっているので
 どこをはしっていても、ぼくたち一ねんせいのれつをみつけると、きまって
「プップッー。」
と、あいずしていきます。あかくてかっこいいので、どこからでもすぐ目だってわかります。
「あっ、あかいくるまだよ。右がわ一れつ。」
と、みつけた人が大ごえでいうと、ばくたちは、まっすぐまえをみて、さっさとあるきます。よそみなんかする人はひとりもいません。
「プップッー。」
と、ならして、手をふりながらとおりすぎたとおもうと、とおくのほうにとまって、ぼくたちがいくのをみていたりすることもあります。
 このまえ、二十五ごうたいふうのとき、と「ちゅうのさくら川が大水になって、ルる田んぼも、水がいっぱいになりました。いねのほが、あたまだけだして、みちだけがみえていました。そのときも、あかいじどうしゃは、水じょうじどうしゃのようにはしっていきました。川のはしのところにとまって、四人の先生が、ぼく「たちのことを、みていてくれました。雨がやんでも、川の水は、うずをまいてながれ、はしの上にとどきそうになっていました。ぼくたちは、こうもりをもって、「ながぐつをブッカ、ブッカならしながら、がんばってあるきました。やっとはしのところまでくると、大つ先生が、
「たにしくん、うまいぞ。」
と、大きな手で、たけしくんのあたまをなんかいもなでまわしました。たけしくんは、がっこうがえり、たにしとりばかりしていたので、たにしくんというなまえを、もらってしまいました。たにしのように目をほそくして、くびをひっこめたので、みんなが、あははとわらいました。ながつか先生が、
「あめかぜの日は、みちのはしはあぶないから、このへんをあるくのね。」
と、あるいてみせました。あぶないところをとおりすぎると、あかいじどうしゃは、手をふりながらはしっていきました。ばくは、くるまが小さくなるまで、手をふってさよならしました。
 あかいじどうしゃは、ぼくたちがかえるのをみて、うれしそうにはしるときと、おこったようにはしるときがあります。ぼくたちが、かえりにランドセルをほうりなげて、たにしとりにむちゅうになったり、くわがたむしを、ぼうしの中にいれて、あたまのてっぺんをあるかせたりして、みちくさしていると、おこったようにおそろしく大きく、
「ブッブッブッ。ブッブッブッ。」
と、ならして、とまってしまいます。
 一れつになって、さっさとあるいてかえるときは、うれしそうに、
「プップー。たいへんじょうずですよ。」
と、きもちよくはしっていきます。そんなとき、ぼくは、あかいじどうしゃはいいな、だいすきとおもいます。きょうもあしたもそのつぎも、あかいじどうしゃははしります。

■「木材」の写真
 都立桜修館中 2014年 500-600字


 右の「木材」の写真を見てあなたが考えたことを分かり やすく書きましょう。 字数は,五百字以上, 六百字以内とします。
(書き方)
○ 題名,名前は書かずに一行目から書き始めましょう。
○ 書き出しや段落をかえた時は、ますを一字あけて書きましょう。
○ 文章全体の組み立てを考え,適切に段落がえをしましょう。段落がえをしてあいたますも一字と数えます。
○ 読点→や句点→・かぎ→「などはそれぞれ一ますに書 きましょう。ただし,句点とかぎ→ 。」は、同じますに書きましょう。
○ 読点や句点が行の一番上にきてしまうときは,前の行の 一番最後の字といっしょに同じますに書きましょう。
○ 文章を直すときは,消してから書き直しましょう。

●解説
 生き方の主題で。
 第一段落と第四段落で木材の写真に関連したことが書いてあれば、展開部分の第三、第四段落は、木材から離れてもよい。

 第一段落は、説明。「形も大きさも少し違う木材が、少しずつずれて並んでいる。私は、この写真を見て、大きい子の上に小さい子が乗り、少しずれ落ちそうになりながら遊んでいる様子を連想した。木材と同じように、人間もそれぞれ似ているが違うところがある。木材は、その違いをうまく組み合わせることによって家を作る材料になる。人間も、違いをうまく組み合わせることによって、社会が成り立つのではないかと思った。……」など。
 第二段落は、方法1。「だから、ひとつには、その違いを認めることだ。今の社会は、人間を同じような規格に合わせてしまうことがある。例えば、流行なども、みんなが個性的に思っているようなことがかえって同じような行動になってしまうことがあると思う。私たち一人ひとりが、互いの違いを尊重することが、より豊かな社会を作っていくもとになると思う。……」など。
 第三段落は、方法2。「もうひとつには、規格からずれていることが、進歩のもとになると考えることだ。日本の歴史を見ても、新しいことを始める人は、ほとんど常に周囲との摩擦を覚悟しなければならなかった。私は、昔、『おじいさんのランプ』という短編を読んだが、そこに出てくる主人公の巳之助さんは……」など。
 第四段落は、書き出しに戻ってまとめ。「木材は、もともと生きている木から切りだされたものだ。だから、性質も違うし、大きさや形も違う。しかし、その違いやずれをうまく組み合わせることが、丈夫な建物を作る土台になる。私も、これから中学生になり、いろいろな人に出会うと思う。そのとき、……」など。

■自然は曲線を創り、人間は直線を創る(湯川秀樹)
 東京都立西高校 2006年度 600字 50分

●解説
 一見難しそうなテーマに見えますが、実は簡単(笑)。
 象徴的なテーマは、生き方の主題で考えると書きやすくなります。そこに、現代の社会的な問題を加えれば更に優れた内容になります。

 第一段落は、状況実例と意見。「時間というものの自然な姿は、区切りなくゆるやかに流れていくものだ。それはひとつの曲線のように滑らかに流れていく。しかし、人間は、その曲線にカレンダーという形で階段状の直線をつける。その直線化した時間の区切りによって、日常生活を送ることができるからだ。私は、人間の持つ直線性を生かしながら、それを自然の曲線にできるだけ近づけるような生き方をしていきたい。」など。
 第二段落は、その方法1と実例。「そのためには、第一に、逆説的に見えるかもしれないが、直線の科学を更に発展させることだ。例えば、ディジタルという区切り方についても、昔のコンピューターのフォントは、ぎざぎざの文字でいかにも人工的な感じがしたものだ。しかし、ディジタルの度合いが更に細かくなると、それは次第にアナログのなめらかさに近いものになった。直線性ときわめることによって曲線にかぎりなく近づくということだ。数学で言えば、円の面積を求める発想も、もともとを円を無数の三角形に分割するころから生まれた。……」など。
 第三段落は、方法2と実例。「第二には、自然に学ぶことだ。人間の創った直線は確かに、社会に大きな恩恵をもたらした。例えば、医療における手術や薬のようなものだ。ある病気には、直線的にある薬が対応するという発想で、医学は発展してきた。しかし、今、見直されているのは、自然治癒力をたかめるというような曲線的な考え方だ。……。」など。
 第四段落は、反対理解とまとめ。「確かに、直線は世界を人間化することに役立ってきた。しかし、人間自体がひとつの自然の存在だ。直線と曲線を対立的に考えるのではなく……。」など。


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コメント欄

nane 20180324 1 
 勝負が面白いと思うのは、中学生ぐらいまでの話です。
 高校生になると、勝敗よりも、自分自身の向上の方が面白いと思うようになります。
 しかし、人間は怠け者なので、最初は勝敗のある世界で向上への意欲を持つということもあるのです。


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