幼児や低学年の学習は、ドリルを解くようなものよりも、親子の対話を中心に――親子作文の意義と方法 森林プロジェクトの寺子屋オンライン「作文講師」実践育成講習会(那須合宿所) 9月から、日曜日朝の「親子作文」体験学習。対象は幼長、小1。希望者には誰でもできる暗唱検定指導あり 未来の地球と言葉の森の教育 夏休み朝の作文体験学習の2回目始まる――子供との対話を生かす作文の勉強

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経験と学問と創造を楽しむ――発表学習コースの問題点と今後の対策
森川林 2018/07/13 05:10 

 発表学習コースでの子供たちの発表は、毎回充実しています。
 しかし、同時にいくつかの問題もあるようです。

 第一は、まだ経験した事実の発表で終わっているものが多いことです。
 単に「何かをした」というだけでは、したという経験だけで終わってしまいます。その経験を学問的に発展させることが大事で、それは小学校低中学年の場合は、やはり親の協力がなければできません。

 このときの親の協力が、親子の知的な楽しい対話のきっかけになります。
 勉強の中心は、親子の対話であって、その対話の機会を作るために、発表という場があるというふうに考えていくといいと思います。

 第二は、親の協力がとてもよくできている場合ですが、その際に、親が子供を引っ張りすぎているのではないかと懸念されている方がいることです。
 親の協力と親子の対話は、本来楽しいものですが、それが子供にとって苦しい勉強のように感じられているのであればやはり問題です。

 楽しい勉強に必要なものは、脱線や失敗を許容する文化です。
 いちばん大事なのは、自主性と創意工夫で、この自主性と創意工夫は失敗する可能性も高いものなのです。
 成功を目指せば、無難なものになりがちです。しかし、無難なものは、自主性と創意工夫を必要としないことが多いのです。

 これからの学力として大事なものは、小さくまとまった成功ではなく、大きな挑戦ですから、結果としての成功失敗よりも、過程としての創造性の方が大事なのだと考えておくことです。

 第三は、これも発表が充実している場合ですが、発表学習に力を入れているために、普段の自主的な地道な勉強が後回しになりがちだという声があったことです。
 小学生の勉強は、基本的に学校で間に合うようにできているものですが、今の学校教育の一斉指導のシステムでは、子供たちの学力差が大きい場合、有効な学習ができていない可能性があります。
 また、家庭で毎日一定時間机に向かうという習慣は、短い時間でいいので、小学生のうちに確実につけておく必要があります。

 發表学習と自主学習を両立させるためには、自主学習をパターン化して毎日やる時刻を決めておくことです。
 やる内容としては、長文音読、暗唱検定の暗唱、算数数学問題集、更にできる場合は国語の問題集読書です。そして、それ以外に毎日必ず読書を学年の10倍ページ以上です。
 理科や社会などは、やる必要はありません。ただし子供が好きな勉強を自主的にするのであればそれを止める必要はありません。

 やることをそのつど親が指示するのではなく、何をどうやるかが決まっていて、子供が自分でどんどん進めていくという形にするのが理想です。
 そして、發表学習は、子供の自習学習の勉強が一段落したあと、家族の団らんの時間で楽しくお喋りをする感じでやっていくのです。

 さて、では、どういう感じで發表学習の準備を進めていくか、一つの例を挙げたいと思います。
 私が父親なので、父と子の会話になっていますが、普通は母と子になると思います。

【経験】
父「今日は、何か、おもしろいことあったかい」
子「うん、本を読んでいたら、ポップコーンって自分で作れるらしいよ」
父「へえ、そうかい。じゃあ、作ってみたら」
子「よし、材料買ってくるね」
――材料を買って、家でポップコーンを作り始める。――
子「あ、できてきた。ふたを取って、見てみよう」
 パチパチパチ、バーン、バーン、パーン。
子「あ、大変だ。破裂してきた。助けてえ」
父「おいおい、ふた持ってきたらダメじゃないか」
 パーン、パーン、パーン、パーン、ポーン。
父「ふう、やっと火を止めた。しかし、すごい破裂だね」
子「うん、どきどきした」
【学問】
父「じゃあ、なぜこういう破裂をするのか、調べてみたらいいよ」
子「よし、調べて、レポートに書こう。ついでに、このできたポップコーンを写真に撮っておこう」
――インターネットで調べて、レポートを書く。――
【創造】
子「こんなふうに、書いたよ」
父「どれどれ、うん、いいね。じゃあ、このポップコーンの科学的背景がわかったところで、これをどう生かしたらいいか考えてみよう」
子「生かすって?」
父「この原理を生かして、ほかのものに応用してみるとか、自分で商売をするとか、そういうことだよ」
子「うーん……、いっぺんに破裂するから危ないんで、一粒ずつ方向を決めて破裂させれば面白いんじゃないかなあ」
父「うん、何の役に立つかわからないけど、その仕組みを考えたらいいかもしれないね」
子「あとは、トウモロコシでないもので作ってみるとか」
父「ポップなんとかという新しい食べ物ができるね」
子「みんなでマスクをして、破裂を楽しみながら食べるとか」
父「そういうお店があったら、はやるね」(はやるか)

 こういう感じで、やっていくのです。
 経験だけでも、それなりに発表して面白いものですが、その経験に学問的な研究を付け加え、更にその学問的な研究を生かして、創造的なことを考えるという流れでやっていけるといいと思います。

 こういう経験の中で、親の実験や研究や創造を楽しむ後ろ姿が、子供の成長につながるのです。

 発表学習コースでの子供たちの発表は、毎回充実しています。
 しかし、同時にいくつかの問題もあるようです。

 第一は、まだ経験した事実の発表で終わっているものが多いことです。
 単に「何かをした」というだけでは、したという経験だけで終わってしまいます。その経験を学問的に発展させることが大事で、それは小学校低中学年の場合は、やはり親の協力がなければできません。

 このときの親の協力が、親子の知的な楽しい対話のきっかけになります。
 勉強の中心は、親子の対話であって、その対話の機会を作るために、発表という場があるというふうに考えていくといいと思います。

 第二は、親の協力がとてもよくできている場合ですが、その際に、親が子供を引っ張りすぎているのではないかと懸念されている方がいることです。
 親の協力と親子の対話は、本来楽しいものですが、それが子供にとって苦しい勉強のように感じられているのであればやはり問題です。

 楽しい勉強に必要なものは、脱線や失敗を許容する文化です。
 いちばん大事なのは、自主性と創意工夫で、この自主性と創意工夫は失敗する可能性も高いものなのです。
 成功を目指せば、無難なものになりがちです。しかし、無難なものは、自主性と創意工夫を必要としないことが多いのです。

 これからの学力として大事なものは、小さくまとまった成功ではなく、大きな挑戦ですから、結果としての成功失敗よりも、過程としての創造性の方が大事なのだと考えておくことです。

 第三は、これも発表が充実している場合ですが、発表学習に力を入れているために、普段の自主的な地道な勉強が後回しになりがちだという声があったことです。
 小学生の勉強は、基本的に学校で間に合うようにできているものですが、今の学校教育の一斉指導のシステムでは、子供たちの学力差が大きい場合、有効な学習ができていない可能性があります。
 また、家庭で毎日一定時間机に向かうという習慣は、短い時間でいいので、小学生のうちに確実につけておく必要があります。

 發表学習と自主学習を両立させるためには、自主学習をパターン化して毎日やる時刻を決めておくことです。
 やる内容としては、長文音読、暗唱検定の暗唱、算数数学問題集、更にできる場合は国語の問題集読書です。そして、それ以外に毎日必ず読書を学年の10倍ページ以上です。
 理科や社会などは、やる必要はありません。ただし子供が好きな勉強を自主的にするのであればそれを止める必要はありません。

 やることをそのつど親が指示するのではなく、何をどうやるかが決まっていて、子供が自分でどんどん進めていくという形にするのが理想です。
 そして、發表学習は、子供の自習学習の勉強が一段落したあと、家族の団らんの時間で楽しくお喋りをする感じでやっていくのです。

 さて、では、どういう感じで發表学習の準備を進めていくか、一つの例を挙げたいと思います。
 私が父親なので、父と子の会話になっていますが、普通は母と子になると思います。

【経験】
父「今日は、何か、おもしろいことあったかい」
子「うん、本を読んでいたら、ポップコーンって自分で作れるらしいよ」
父「へえ、そうかい。じゃあ、作ってみたら」
子「よし、材料買ってくるね」
――材料を買って、家でポップコーンを作り始める。――
子「あ、できてきた。ふたを取って、見てみよう」
 パチパチパチ、バーン、バーン、パーン。
子「あ、大変だ。破裂してきた。助けてえ」
父「おいおい、ふた持ってきたらダメじゃないか」
 パーン、パーン、パーン、パーン、ポーン。
父「ふう、やっと火を止めた。しかし、すごい破裂だね」
子「うん、どきどきした」
【学問】
父「じゃあ、なぜこういう破裂をするのか、調べてみたらいいよ」
子「よし、調べて、レポートに書こう。ついでに、このできたポップコーンを写真に撮っておこう」
――インターネットで調べて、レポートを書く。――
【創造】
子「こんなふうに、書いたよ」
父「どれどれ、うん、いいね。じゃあ、このポップコーンの科学的背景がわかったところで、これをどう生かしたらいいか考えてみよう」
子「生かすって?」
父「この原理を生かして、ほかのものに応用してみるとか、自分で商売をするとか、そういうことだよ」
子「うーん……、いっぺんに破裂するから危ないんで、一粒ずつ方向を決めて破裂させれば面白いんじゃないかなあ」
父「うん、何の役に立つかわからないけど、その仕組みを考えたらいいかもしれないね」
子「あとは、トウモロコシでないもので作ってみるとか」
父「ポップなんとかという新しい食べ物ができるね」
子「みんなでマスクをして、破裂を楽しみながら食べるとか」
父「そういうお店があったら、はやるね」(はやるか)

 こういう感じで、やっていくのです。
 経験だけでも、それなりに発表して面白いものですが、その経験に学問的な研究を付け加え、更にその学問的な研究を生かして、創造的なことを考えるという流れでやっていけるといいと思います。

 こういう経験の中で、親の実験や研究や創造を楽しむ後ろ姿が、子供の成長につながるのです。

コメント欄

森川林 2018年7月13日 5時18分  
 小学生時代の勉強は、楽しくやるものです。
 苦しい勉強を我慢してやるものではありません。
 そのためには、自分のペースで進める自主学習と、創意工夫を生かした作文学習と發表学習を組み合わせていくことです。
 こういう勉強を通して、親子の知的な対話を進めていいくことが、子供の本当の学力につながるのです。


nane 2018年7月13日 5時25分  
 答えのある勉強は、人工知能がカバーしていきます。
 これからの勉強は、答えのないものを中心にしていく必要があります。
 そのためには、親が答えのない世界を楽しむ後ろ姿を子供に示すことです。
 今の大人のほとんどは、答えのある勉強をする時代に生きてきました。
 大人がまず答えのない世界を創意工夫で楽しむ生き方に切り替えることが大事なのです。


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