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読書に熱中する経験を小学生の時期に as/2936.html
森川林 2017/04/29 07:03 


 高校生大学生の読書離れが広がっているようです。
 読書が必要なのは、その読書によって自分の経験以外の幅広いものの見方ができるようになるからです。

 右のものを左に移すような仕事や勉強の場合は、必要な情報や知識があれば間に合います。
 しかし、そこに自分の工夫を加えることが必要になると、知識や情報だけでは間に合いません。
 ものの見方を立体的にしていく必要が出てくるからです。
 その立体的なものの見方を提供するのか、それまでの読書の蓄積です。

 この場合の読書は、主に説明文的な読書です。
 また物語の読書であっても、古典となっているものの多くは、社会や人間心理の構造という立体的なものを含んでいます。
 そういう構造的、立体的な読書が役に立つのです。

 そういう読書をするためには、小学校時代に読書に熱中する経験をしている必要があります。
 読書を苦い薬でも飲むかのようにノルマとして読むのではなく、熱中して読むような読み方をすることが、小学校時代の教育の要になります

 これまでの社会は、肉体的な仕事が機械に置き換えられてきた時代でした。
 これからは、知的な仕事が人口知能によって置き換えられる時代になります。
 これは教育においても受験においても同じように広がっていきます。

 教育の本質は二つあります。一つは知識を習得する時期で、長い退屈な山道を登っていくような部分です。
 もう一つは、その知識の蓄積のあと尾根に出て、自分なりの創造を付け加え社会に貢献していく部分です。

 これまでの受験では、退屈な山道のアプローチだけが長期化していました。
 そして多くの子供たちが、右のものを左に移すだけのような勉強で消耗していたのです。

 これからは、長いアプローチの部分は人口知能の利用で簡略化されるようになります。
 すると、教育のもう一つの本質である創造がより前面に出てくるようになります。
 そのときに大切になるのが、その子のそれまでの読書の蓄積なのです。

 思考発表クラブでは、子供たちが読んでいる本を約1分で紹介するようにしています。
 どの子も発表がとっても上手になりました。また、その相互の紹介によってみんなの読書の幅が広がっています。

====
国語力をアップさせるコツと付箋読書
https://www.mori7.com/index.php?e=2224

 国語が苦手という生徒には、(1)毎日の読書、(2)課題の長文の音読、(3)感想文の課題の予習、そして、(4)余裕があれば問題集読書をと言っています。
 更に、その上に、毎月の読解問題を全問正解になるようにじっくり解くように説明します。

 すると、必ず国語の成績は上がります。その上がり方も、かなりはっきりしています。
 小6のとき国語がいちばん苦手だったという生徒が、中3になるころには、国語の成績がいちばんよくなるということも実際にあります。そして、第一志望の難関高に受かった子も何人もいます。

 だから、国語の力をつけるというのは、実は平凡なことの積み重ねなのです。

 しかし、小学生のときまでに国語が苦手だったという生徒の中には、読書の習慣がついていないことも多く、受験に合格すると、ついそれまでの勉強法を忘れてしまい、読書から離れてしまう生徒も多いのです。
 すると、高校生になったばかりのころは国語が得意だった生徒が、高3になるころにはまた国語が苦手になるということもあります。

 だから、いつでも本を読む生活を忘れてはいけないのです。
 読書は習慣ですから、1日読まなければ、1日分読書から遠ざかります。そして、何日か読まない生活が続くと、読書をしない生活が普通の生活のようになってしまうのです。

 これは、大人でも同じです。毎日10ページでも読むと決めておけば、読書のある生活から離れることはありません。
 しかし、読まない日が何日か続くと、そのあと新しく本を取ることが億劫になるのです。

 この毎日の読書を続けるのに最もよい方法が、付箋読書です。
 毎日どんなに忙しくても最低10ページは読むと決めておけば、10ページを読むのにかかる時間はせいぜい10分ほどですから、読書から離れることはありません。

 読み終えたところに付箋を貼っておくと、わずか10ページでも、確実に読み終えたという実感が残ります。これがもし付箋を貼らずに読むとなると、10ページほどでは張り合いがない気がするので、「いつか時間のあるときにじっくり読もう」と思って、結局読まないことになってしまいます。

 人間は、中身よりも形を基準にして生きています。
 読書も、読んだ形を残すことで続けやすくなるのです。
====

 付箋読書の仕方は、下記のページを参考にしてください。
https://www.mori7.com/as/939.html

 大事なのは、上に貼る付箋の方ではなく、横に貼る付箋の方です。
 つまり読んでいる途中経過がわかるように貼ると、読み続けやすくなるのです。

この記事に関するコメント
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森川林 20170429 1 
 勉強というと、人間が電卓や辞書の代わりになるようなことをすることが勉強と考えている人がかなり多いです。
 大事なことは、電卓や辞書の土台の上に新しい創造を付け加えることです。
 その創造のもとになるのが説明文的な読書で、その読書のもとになるのが、小学生時代に読書に熱中した経験です。

nane 20170429 1 
 スマホのような便利な情報環境に流されないためには、子供時代に読書に熱中する経験を積んでおくことが大切です。


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小2の思考発表クラブの授業4.4週 as/2935.html
森川林 2017/04/28 18:37 


●授業の動画
https://youtu.be/rVijR2kRW7w


●作文の予習

▼5.1週
★自由な題名
▽5月の実行課題集
https://www.mori7.net/jk/index.php?n=p&p=5&tuki=5

▽折り紙 鯉のぼりの折り方 Origami Koinobori
https://youtu.be/p2tKkSg23ek


▽端午の節句に食べる縁起物!柏餅のつくり方|How to make Kashiwa Mochi
https://youtu.be/ENO0k-YpnGQ


▽折り紙「カッコいい兜(かぶと)」の折り方☆端午の節句の飾りに!【Origami Children's Day (Holiday)Cool Gundam Hat】
https://youtu.be/p9NHjkI0-84


●算数の似た問題

「これでわかる算数小2」P40-2
(身近なもので、LやdLやmLのあるものを見つけてみよう。)
「これでわかる算数小3」P26-問題1


この記事に関するコメント
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森川林 20170428 1 
 小2の思考発表クラブは、読書紹介と作文の予習と算数の似た問題作りが授業の中心ですが、それ以外に参加する生徒が自由に自分のしたことを発表してくれます。
 今回は、マヨネーズづくりに挑戦してそのことを書いてくれた人と、空気砲を作ってその動画を載せてくれた人などがいました。
 ほかの子のやっていることを見ると、自分もやってみたくなるというのが面白いところです。
 お母さんは大変だと思いますが。



nane 20170428 1 
 思考発表クラブでは、ローカルな話題が次々に出てきます。
 先日たまたま聞いたら、ある子は福岡で、ある子は大阪で、ある子は名古屋でした。
 そういう子たちがgoogleハングアウトの中で、近所の子供たちと同じような感覚で交流しているのが不思議と言えば不思議です。
 これを今度、海外の特にアジアの子供たちと翻訳ソフトを使いながら交流できるものにしていきたいと思っています。

kira 20170428 52 
 友だちに観てもらうことを楽しんでいますね。

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