ゲストさん ログイン ログアウト 登録
 Onlineスクール言葉の森/公式ホームページ
 
記事 3055番  最新の記事 <前の記事 後の記事> 2024/4/19
国語力アップの秘訣(8)――小学1年生の親子作文 as/3055.html
森川林 2017/10/01 07:58 


 小学一年生の勉強で大事なことは、最初からすべてて子供に自分の力でやらせるようなことはしないことです。
 お母さんがどんどん手助けをしてあげて、勉強というのは簡単にできるものだという感じを持たせることです。
 作文の場合は特にこの手助けをして簡単な勉強にすることが大切です。

 その方法は、最初から子供に書かせるのではなく、お母さんが子供の話を聞いて作文のメモを書いてあげるというやり方です。
 このメモを構想図と呼んでいます。
(以前は構成図と呼んでいましたが、構成図という言葉だとそのとおりに書かなければいけないと思ってしまう人が多いので、今は構想図と呼んでいます。どちらも同じものです。)

 構想図は、お母さんが子供と一緒におしゃべりをしながら、子供の言ったことやお母さんの言ったことを短文で散らし書き風に1枚の紙に書いていきます。
 一枚の紙に書くのは、全体が一目で見られるようにするためです。
 2枚も3枚も書くのではなく、1枚またはノート見開き2ページに書くぐらいがよいのです。

 そのメモ(構想図)を書いたあとに、子供にまだ文章を書く力がなければ、お母さんがその構想図を元にした作文を書いてあげます。
 子供の話したことがお母さんの書くのですから、半分は子供の作品、もう半分はお母さんの作品ということになります。

 この場合、お母さんはあまりじっくり書いてはいけません。
 お母さんが力を入れて長く書いてしまうと、子供は自分には到底そういうことはできないと思ってしまうからです。
 子供が自分で作文を書けるようになったときに、同じように書けるぐらいの分量で書いておくのです。

 この二人の合作を、お母さんが読んであげても、子供に読ませてもよいのですが、二人で作ったという感覚を共有することが大切です。
 そしてこの二人の合作の作文に、お父さんがあとでコメントを入れてあげるという形にすれば、家族全員で子供の作文を書き上げたことになります。
 その際、コメントは内容に共感するようなことを中心にして、間違いを直したり注意したりはしないことです。

 子供はまだ文章は書けなくても、絵は描けるので、その作文に書かれていることを絵を描いておきます。
 また、お母さんと話をする前の最初の時間に絵を描いておき、それをもとに親子で話すという形にしてもよいのです。

 この親子で書く作文がなぜよいかと言うと、子供というものは常にお母さんやお父さんのような模範となる大人の真似をしたいと思っているからです。
 お母さんやお父さんが楽しく文章を書いていれば、必ず自分もそのような文章を書けるようになりたいと思います。
 実際に作文を書く前に、作文を書くことに対する気持ちの準備をしておくことが大事なのです。

 構想図を書くことによって、作文の内容について親子で話をするということは、子供の語彙力や理解力や表現力を育てます。
 作文は、文章を書くということに限定したものではなく、他の人の話を聞いたり、自分で話をしたりするということも作文の一部です。

 子供がある程度作文が書けるようになったときにも、この構造図の方法は使えます。
 よく書くことをすぐに親に聞く1、2年生の子がいます。
 それは自分の書いたことを注意されるようなことがあったために、不安で聞くということも多いのです。
 子供が作文を書いている間、そのたびにお母さんに聞くという形では、お母さんの時間的な負担が大きくなります。
 この場合も、そのつど聞かれて答えるのではなく、最初に親子で構想図を書き上げてしまうのです。

 構想図を書く時間は10分か15分程度で、そのあとは子供がその構造図を参考に自分で作文を書いていけるようになります。

 構想図に書いたことをそのまま作文にして書いておしまいにする子もいます。 しかし、これはこれで構いません。
 こういうときでも、書き上げたことをたっぷり褒めてあげます。

 書くことに慣れて自信がついてくれば、子供は必ず自分のオリジナルな文を書こうとします。
 だから、それまでのまだ自信のないうちは、お母さんの書いた構想図をそのまま作文に書き出すだけでもいいのです。

 作文のような難しくなりがちな勉強は、何しろ楽にできるような形の勉強にしてそれができたらたくさん褒めてあげることです。

 そして、このように作文を書くことは簡単だという気持ちを持たせる一方、読み聞かせや読書や対話によって文章を書く土台となる語彙力や表現力を育てていくのです。

 なぜ、まだ作文が十分に書けない小学1年生のころから作文を書く練習をするのがいいかというと、作文を書くという時間を早めに小学校生活の一部にすることができるからです。

 作文を書くことが生活の一部になると、そのほかの勉強も、遊びも、子供の生活全体を作文と結びつけて組み立てていけるようになるからです。

国語力アップの秘訣(1)――読む力をつける

国語力アップの秘訣(2)――問題集読書のすすめ

国語力アップの秘訣(3)――スタディサプリの先取り勉強法

国語力アップの秘訣(4)――要約の練習

国語力アップの秘訣(5)――記述の練習

国語力アップの秘訣(6)――作文、感想文、小論文

国語力アップの秘訣(7)――小学1年生の作文指導

国語力アップの秘訣(8)――小学1年生の親子作文


 小学一年生の勉強で大事なことは、最初からすべてて子供に自分の力でやらせるようなことはしないことです。
 お母さんがどんどん手助けをしてあげて、勉強というのは簡単にできるものだという感じを持たせることです。
 作文の場合は特にこの手助けをして簡単な勉強にすることが大切です。

 その方法は、最初から子供に書かせるのではなく、お母さんが子供の話を聞いて作文のメモを書いてあげるというやり方です。
 このメモを構想図と呼んでいます。
(以前は構成図と呼んでいましたが、構成図という言葉だとそのとおりに書かなければいけないと思ってしまう人が多いので、今は構想図と呼んでいます。どちらも同じものです。)

 構想図は、お母さんが子供と一緒におしゃべりをしながら、子供の言ったことやお母さんの言ったことを短文で散らし書き風に1枚の紙に書いていきます。
 一枚の紙に書くのは、全体が一目で見られるようにするためです。
 2枚も3枚も書くのではなく、1枚またはノート見開き2ページに書くぐらいがよいのです。

 そのメモ(構想図)を書いたあとに、子供にまだ文章を書く力がなければ、お母さんがその構想図を元にした作文を書いてあげます。
 子供の話したことがお母さんの書くのですから、半分は子供の作品、もう半分はお母さんの作品ということになります。

 この場合、お母さんはあまりじっくり書いてはいけません。
 お母さんが力を入れて長く書いてしまうと、子供は自分には到底そういうことはできないと思ってしまうからです。
 子供が自分で作文を書けるようになったときに、同じように書けるぐらいの分量で書いておくのです。

 この二人の合作を、お母さんが読んであげても、子供に読ませてもよいのですが、二人で作ったという感覚を共有することが大切です。
 そしてこの二人の合作の作文に、お父さんがあとでコメントを入れてあげるという形にすれば、家族全員で子供の作文を書き上げたことになります。
 その際、コメントは内容に共感するようなことを中心にして、間違いを直したり注意したりはしないことです。

 子供はまだ文章は書けなくても、絵は描けるので、その作文に書かれていることを絵を描いておきます。
 また、お母さんと話をする前の最初の時間に絵を描いておき、それをもとに親子で話すという形にしてもよいのです。

 この親子で書く作文がなぜよいかと言うと、子供というものは常にお母さんやお父さんのような模範となる大人の真似をしたいと思っているからです。
 お母さんやお父さんが楽しく文章を書いていれば、必ず自分もそのような文章を書けるようになりたいと思います。
 実際に作文を書く前に、作文を書くことに対する気持ちの準備をしておくことが大事なのです。

 構想図を書くことによって、作文の内容について親子で話をするということは、子供の語彙力や理解力や表現力を育てます。
 作文は、文章を書くということに限定したものではなく、他の人の話を聞いたり、自分で話をしたりするということも作文の一部です。

 子供がある程度作文が書けるようになったときにも、この構造図の方法は使えます。
 よく書くことをすぐに親に聞く1、2年生の子がいます。
 それは自分の書いたことを注意されるようなことがあったために、不安で聞くということも多いのです。
 子供が作文を書いている間、そのたびにお母さんに聞くという形では、お母さんの時間的な負担が大きくなります。
 この場合も、そのつど聞かれて答えるのではなく、最初に親子で構想図を書き上げてしまうのです。

 構想図を書く時間は10分か15分程度で、そのあとは子供がその構造図を参考に自分で作文を書いていけるようになります。

 構想図に書いたことをそのまま作文にして書いておしまいにする子もいます。 しかし、これはこれで構いません。
 こういうときでも、書き上げたことをたっぷり褒めてあげます。

 書くことに慣れて自信がついてくれば、子供は必ず自分のオリジナルな文を書こうとします。
 だから、それまでのまだ自信のないうちは、お母さんの書いた構想図をそのまま作文に書き出すだけでもいいのです。

 作文のような難しくなりがちな勉強は、何しろ楽にできるような形の勉強にしてそれができたらたくさん褒めてあげることです。

 そして、このように作文を書くことは簡単だという気持ちを持たせる一方、読み聞かせや読書や対話によって文章を書く土台となる語彙力や表現力を育てていくのです。

 なぜ、まだ作文が十分に書けない小学1年生のころから作文を書く練習をするのがいいかというと、作文を書くという時間を早めに小学校生活の一部にすることができるからです。

 作文を書くことが生活の一部になると、そのほかの勉強も、遊びも、子供の生活全体を作文と結びつけて組み立てていけるようになるからです。

国語力アップの秘訣(1)――読む力をつける

国語力アップの秘訣(2)――問題集読書のすすめ

国語力アップの秘訣(3)――スタディサプリの先取り勉強法

国語力アップの秘訣(4)――要約の練習

国語力アップの秘訣(5)――記述の練習

国語力アップの秘訣(6)――作文、感想文、小論文

国語力アップの秘訣(7)――小学1年生の作文指導

国語力アップの秘訣(8)――小学1年生の親子作文


 創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

コメント欄

森川林 2017年10月1日 8時11分 1 
 小学1年生で作文がまともに書ける子は、ほとんどいません。
 作文が上手に書けるようになるのは3年生のころからです。
 しかし、この時期から始めるのではやや遅いのです。

 作文は、実際に文章を書くことだけではありません。
 文章を書く以前の、書く内容を話したり、その話したことを文章にしてもらったり、その文章を読んだりすることも作文の勉強のひとつです。
 これを1年生から始めて、作文の勉強を早めに生活の一部になるようにしておくといいのです。


Tai 2017年10月3日 23時49分  
小3男児の母です
子どもの話を聞いて
とか
一緒におしゃべりをしながら
とありますが
話すことが苦手で言葉が出てきません
話さないのです
日記ですと、あったことが思い出せない
結局、母の誘導尋問です
何も感じないのか気持ちを表す言葉も出てきません
気持ちを表す言葉の一覧を見せてそこから選んでもらっています

母の作文になっていまい
自身で考える気がどんどんなくなっているように感じます
9割が母の言葉だったとしても
親子作文で力はつくのでしょうか


国語のテストを見る限り
読解力、助詞、接続詞、言葉の意味、使い方は問題無いです
読書量も多い方だと思います
理科の観察文はスラスラ書きます
質、量、スピード、問題ありません
目の前にあるものを見て事実を書くのは出来るようです

森川林 2017年10月4日 6時51分  
 Taiさん、こんにちは。
 ほかの勉強ができているのであれば、作文がなかなか書けないというのは心理的な問題です。
 心配は要りません。

1.親が9割書いていても実力はつきます。。
2.いつも明るく楽しい雰囲気でこれからも続けていくといいです。
3.思考発表クラブで、同じ学年の子がどんな構成図(構想図)を書いているか見てみると参考になると思います。

 思考発表クラブは、2回、無料体験という形で見学ができます。
 そこに参加して、本の紹介をしたり、自分でも構成図(構想図)を書いて発表してみたりするといいです。
 小1や小2の子は、親が書いている場合があるので、お母さんがほとんど書いたものでもかまいません。
 たぶん、ほかの子がやっているのを見ると、自分でも自分の力でやってみようとなると思います。
 火・水・木のいずれも18:00~18:45で、それぞれ5~6名の子がいます。

コメントフォーム
国語力アップの秘訣(8)――小学1年生の親子作文 森川林 20171001 に対するコメント

▼コメントはどなたでも自由にお書きください。
るれろわ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「るれろわ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

 (za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
同じカテゴリーの記事
同じカテゴリーの記事は、こちらをごらんください。
親子作文コース(9) 作文教育(134) 小学校低学年(79) 
コメント11~20件
……前のコメント
未来の子育て、 森川林
 「今は、勉強が大事なのだから、自分のしたいことは大学に入っ 3/8
未来の子育て、 森川林
 かつて、三井三池炭鉱は、日本のエネルギー産業の花形で、安定 3/7
未来の子育て、 森川林
幼児期や小学校低学年のころは、何でも吸収できます。 しかし 3/6
未来の子育て、 森川林
 今の日本の受験勉強は、清朝末期の中国の科挙に似てきています 3/5
朝の10分間読 森川林
 読書は、読む力と理解する力です。  草野球とプロ野球では 3/4
低学年の作文の 森川林
低学年の作文でいちばん大事なことは、題材選びです。 その題 3/3
作文における書 森川林
 作文で大事なのは中身です。  しかし、中身はなかなか進歩 3/2
これからの新し 森川林
 今はまだ、勉強のゴールは、大学入試になっています。  大 3/1
上手な作文とそ 森川林
 上手な作文とそうでない作文の差は、語彙力の差です。  そ 2/29
ChatGPT 森川林
 創造発表の勉強のネックになるのは、個性的なテーマであればあ 2/28
……次のコメント

掲示板の記事1~10件
日本復活の道筋 森川林
 工業製品を経済発展の原動力をした資本主義は終わりつつある。 4/17
メモ 森川林
https://www.mori7.com/za2024a0 4/16
単なる作業 森川林
勝海舟は、辞書を買うお金がなかったので、ある人から夜中だけ辞 4/8
勉強は、人に教 森川林
勉強は、人に教えてもらうのではなく、 自分で学べばよい。 4/7
タイマー勉強法 森川林
 勉強も、家事も、仕事も、やらなければならない細かいことがた 4/2
人間の役割 森川林
うちの子が1歳か2際のとき、 車で30分ほどの三浦海岸につ 4/2
舞岡のシラサギ 森川林
舞岡八幡宮に行ったら、帰りにシラサギがいた。 3/29
身体や物理的現 森川林
身体や物理的現実は、時間や空間に限定されているが、意識はそれ 3/29
メジロとか、ヒ 森川林
メジロとか、ヒヨドリとか、スズメとか、ヤマバトとかが、毎日わ 3/28
批判と創造 森川林
人を批判することはたやすい。 大事なことは、批判ではなく創 3/27

RSS
RSSフィード

QRコード


小・中・高生の作文
小・中・高生の作文

主な記事リンク
主な記事リンク

通学できる作文教室
森林プロジェクトの
作文教室


リンク集
できた君の算数クラブ
代表プロフィール
Zoomサインイン






小学生、中学生、高校生の作文
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

主な記事リンク
 言葉の森がこれまでに掲載した主な記事のリンクです。
●小1から始める作文と読書
●本当の国語力は作文でつく
●志望校別の受験作文対策

●作文講師の資格を取るには
●国語の勉強法
●父母の声(1)

●学年別作文読書感想文の書き方
●受験作文コース(言葉の森新聞の記事より)
●国語の勉強法(言葉の森新聞の記事より)

●中学受験作文の解説集
●高校受験作文の解説集
●大学受験作文の解説集

●小1からの作文で親子の対話
●絵で見る言葉の森の勉強
●小学1年生の作文

●読書感想文の書き方
●作文教室 比較のための10の基準
●国語力読解力をつける作文の勉強法

●小1から始める楽しい作文――成績をよくするよりも頭をよくすることが勉強の基本
●中学受験国語対策
●父母の声(2)

●最も大事な子供時代の教育――どこに費用と時間をかけるか
●入試の作文・小論文対策
●父母の声(3)

●公立中高一貫校の作文合格対策
●電話通信だから密度濃い作文指導
●作文通信講座の比較―通学教室より続けやすい言葉の森の作文通信

●子や孫に教えられる作文講師資格
●作文教室、比較のための7つの基準
●国語力は低学年の勉強法で決まる

●言葉の森の作文で全教科の学力も
●帰国子女の日本語学習は作文から
●いろいろな質問に答えて

●大切なのは国語力 小学1年生からスタートできる作文と国語の通信教育
●作文教室言葉の森の批評記事を読んで
●父母の声

●言葉の森のオンライン教育関連記事
●作文の通信教育の教材比較 その1
●作文の勉強は毎週やることで力がつく

●国語力をつけるなら読解と作文の学習で
●中高一貫校の作文試験に対応
●作文の通信教育の教材比較 その2

●200字作文の受験作文対策
●受験作文コースの保護者アンケート
●森リンで10人中9人が作文力アップ

●コロナ休校対応 午前中クラス
●国語読解クラスの無料体験学習