記事 3254番  最新の記事 <一つ前の記事 一つ後の記事> 2019/1/23 
ハイパー作文クラスの勉強――入選する作文、合格する作文とは
森川林 2018/03/24 06:43 


 実力をつけることと、勝負に勝つこととは違います。
 しかし、この区別をせずに、実力をつけるべき場所で勝負に勝つような勉強をしたり、逆に勝負に勝つべきところで実力をつけるような勉強をしたりしてしまう人も多いのです。

 普段の作文の勉強は、実力をつけるための勉強です。
 だから、読書をしたり、対話をしたり、いろいろな経験をしたり、また長文音読をしたり、問題集読書をしたりすることが必要になります。

 一方、受験作文の場合は、合格するための勉強になります。
 そこでは、実力をつけるための要素ももちろんありますが、それよりも、今ある実力の範囲でいかにいい作文を書くかということが重要になります。

 寺子屋オンライン作文クラスは、少人数の生徒が交流しながら作文の練習をするクラスなので、こういう勝負に勝つ要素も含めた勉強をしようと思いました。

 具体的には、小学校低中学年はコンクールに入選するような作文を書く練習、小学校高学年は中学受験の作文試験に合格するような作文を書く練習です。

 中学生の高校入試作文小論文、高校生の大学入試小論文まで入れると、一つのクラスでは収まり切らないと思うので、当面は小学生対象でやっていきます。

 以下は、授業の資料です。
====
■あかいじどうしゃ
 第20回文部大臣賞 小学1年生

「プップッー。」
 つくばのお山のほうから、またあかいじどうしゃが、はしってきました。せんとうのたけしくんが、
「あかいくるまだぞー。」
と、大きなこえでいったので、ぼくはびっくりしました。みつおくん。ゆきおくんもあおちゃんもすすむくんも、まっすぐになって、しんかんせんのようにあるきだしました。あかいくるまは、すうーと、ぼくたちのれつのわきにとまりました。まどから大つ先生のめがねのかおがでて、キョロ目がめがねの中でくるくると、ぼくたち六人のかおをみました。
 うしろのまどから、ながつか先生、しば先生、よしわら先生の三つのかおがくびをだしました。ぼくは、びっくりしてとまってしまいました。くるまがとまるときまって四つのかおが、いちどにくびをだします。
「よく一れつにならんでいるな。」
「あるきかたが、とてもじょうずね。」
「えらい、えらい、りこうだなあ。」
「きをつけてかえるのよ。」
 先生たちは、くちぐちにいろいろいいます。くるまからおりて、まえから、たけしくん、みつおくんと、あたまをなでてから先生たちは、ひとりずつあたまのてっぺんに、大きなまるをかきました。たけしくんは、手でかおをかくして、
「うふふふ。」
と、くびをひっこめました。ぼくも、
「くっくっくっ。」
と、わらってしまいました。みんなかめのこみたいに、くびをひっこめてわらいました。先生たちは、手をふりながら、くるまはまたはしりだして、とおくに小さくなっていきました。
 あかいじどうしゃは、大つ先生がうんてんして、まい日、わたしたちのまちをひとまわりします。ぼくたちが一ねんせいにはいってからいままで、がっこうがえりのあるきかたをみてまわっているので
 どこをはしっていても、ぼくたち一ねんせいのれつをみつけると、きまって
「プップッー。」
と、あいずしていきます。あかくてかっこいいので、どこからでもすぐ目だってわかります。
「あっ、あかいくるまだよ。右がわ一れつ。」
と、みつけた人が大ごえでいうと、ばくたちは、まっすぐまえをみて、さっさとあるきます。よそみなんかする人はひとりもいません。
「プップッー。」
と、ならして、手をふりながらとおりすぎたとおもうと、とおくのほうにとまって、ぼくたちがいくのをみていたりすることもあります。
 このまえ、二十五ごうたいふうのとき、と「ちゅうのさくら川が大水になって、ルる田んぼも、水がいっぱいになりました。いねのほが、あたまだけだして、みちだけがみえていました。そのときも、あかいじどうしゃは、水じょうじどうしゃのようにはしっていきました。川のはしのところにとまって、四人の先生が、ぼく「たちのことを、みていてくれました。雨がやんでも、川の水は、うずをまいてながれ、はしの上にとどきそうになっていました。ぼくたちは、こうもりをもって、「ながぐつをブッカ、ブッカならしながら、がんばってあるきました。やっとはしのところまでくると、大つ先生が、
「たにしくん、うまいぞ。」
と、大きな手で、たけしくんのあたまをなんかいもなでまわしました。たけしくんは、がっこうがえり、たにしとりばかりしていたので、たにしくんというなまえを、もらってしまいました。たにしのように目をほそくして、くびをひっこめたので、みんなが、あははとわらいました。ながつか先生が、
「あめかぜの日は、みちのはしはあぶないから、このへんをあるくのね。」
と、あるいてみせました。あぶないところをとおりすぎると、あかいじどうしゃは、手をふりながらはしっていきました。ばくは、くるまが小さくなるまで、手をふってさよならしました。
 あかいじどうしゃは、ぼくたちがかえるのをみて、うれしそうにはしるときと、おこったようにはしるときがあります。ぼくたちが、かえりにランドセルをほうりなげて、たにしとりにむちゅうになったり、くわがたむしを、ぼうしの中にいれて、あたまのてっぺんをあるかせたりして、みちくさしていると、おこったようにおそろしく大きく、
「ブッブッブッ。ブッブッブッ。」
と、ならして、とまってしまいます。
 一れつになって、さっさとあるいてかえるときは、うれしそうに、
「プップー。たいへんじょうずですよ。」
と、きもちよくはしっていきます。そんなとき、ぼくは、あかいじどうしゃはいいな、だいすきとおもいます。きょうもあしたもそのつぎも、あかいじどうしゃははしります。

■「木材」の写真
 都立桜修館中 2014年 500-600字


 右の「木材」の写真を見てあなたが考えたことを分かり やすく書きましょう。 字数は,五百字以上, 六百字以内とします。
(書き方)
○ 題名,名前は書かずに一行目から書き始めましょう。
○ 書き出しや段落をかえた時は、ますを一字あけて書きましょう。
○ 文章全体の組み立てを考え,適切に段落がえをしましょう。段落がえをしてあいたますも一字と数えます。
○ 読点→や句点→・かぎ→「などはそれぞれ一ますに書 きましょう。ただし,句点とかぎ→ 。」は、同じますに書きましょう。
○ 読点や句点が行の一番上にきてしまうときは,前の行の 一番最後の字といっしょに同じますに書きましょう。
○ 文章を直すときは,消してから書き直しましょう。

●解説
 生き方の主題で。
 第一段落と第四段落で木材の写真に関連したことが書いてあれば、展開部分の第三、第四段落は、木材から離れてもよい。

 第一段落は、説明。「形も大きさも少し違う木材が、少しずつずれて並んでいる。私は、この写真を見て、大きい子の上に小さい子が乗り、少しずれ落ちそうになりながら遊んでいる様子を連想した。木材と同じように、人間もそれぞれ似ているが違うところがある。木材は、その違いをうまく組み合わせることによって家を作る材料になる。人間も、違いをうまく組み合わせることによって、社会が成り立つのではないかと思った。……」など。
 第二段落は、方法1。「だから、ひとつには、その違いを認めることだ。今の社会は、人間を同じような規格に合わせてしまうことがある。例えば、流行なども、みんなが個性的に思っているようなことがかえって同じような行動になってしまうことがあると思う。私たち一人ひとりが、互いの違いを尊重することが、より豊かな社会を作っていくもとになると思う。……」など。
 第三段落は、方法2。「もうひとつには、規格からずれていることが、進歩のもとになると考えることだ。日本の歴史を見ても、新しいことを始める人は、ほとんど常に周囲との摩擦を覚悟しなければならなかった。私は、昔、『おじいさんのランプ』という短編を読んだが、そこに出てくる主人公の巳之助さんは……」など。
 第四段落は、書き出しに戻ってまとめ。「木材は、もともと生きている木から切りだされたものだ。だから、性質も違うし、大きさや形も違う。しかし、その違いやずれをうまく組み合わせることが、丈夫な建物を作る土台になる。私も、これから中学生になり、いろいろな人に出会うと思う。そのとき、……」など。

■自然は曲線を創り、人間は直線を創る(湯川秀樹)
 東京都立西高校 2006年度 600字 50分

●解説
 一見難しそうなテーマに見えますが、実は簡単(笑)。
 象徴的なテーマは、生き方の主題で考えると書きやすくなります。そこに、現代の社会的な問題を加えれば更に優れた内容になります。

 第一段落は、状況実例と意見。「時間というものの自然な姿は、区切りなくゆるやかに流れていくものだ。それはひとつの曲線のように滑らかに流れていく。しかし、人間は、その曲線にカレンダーという形で階段状の直線をつける。その直線化した時間の区切りによって、日常生活を送ることができるからだ。私は、人間の持つ直線性を生かしながら、それを自然の曲線にできるだけ近づけるような生き方をしていきたい。」など。
 第二段落は、その方法1と実例。「そのためには、第一に、逆説的に見えるかもしれないが、直線の科学を更に発展させることだ。例えば、ディジタルという区切り方についても、昔のコンピューターのフォントは、ぎざぎざの文字でいかにも人工的な感じがしたものだ。しかし、ディジタルの度合いが更に細かくなると、それは次第にアナログのなめらかさに近いものになった。直線性ときわめることによって曲線にかぎりなく近づくということだ。数学で言えば、円の面積を求める発想も、もともとを円を無数の三角形に分割するころから生まれた。……」など。
 第三段落は、方法2と実例。「第二には、自然に学ぶことだ。人間の創った直線は確かに、社会に大きな恩恵をもたらした。例えば、医療における手術や薬のようなものだ。ある病気には、直線的にある薬が対応するという発想で、医学は発展してきた。しかし、今、見直されているのは、自然治癒力をたかめるというような曲線的な考え方だ。……。」など。
 第四段落は、反対理解とまとめ。「確かに、直線は世界を人間化することに役立ってきた。しかし、人間自体がひとつの自然の存在だ。直線と曲線を対立的に考えるのではなく……。」など。


====

この記事へのコメントは、facebookグループでも受け付けています。
最初にコメントをされる方は、記事のURLも入れておいてください。
寺子屋オンライン(主に生徒・保護者・一般の方用)
森林プロジェクト(主に講師・森プロ講師・一般の方用)


 実力をつけることと、勝負に勝つこととは違います。
 しかし、この区別をせずに、実力をつけるべき場所で勝負に勝つような勉強をしたり、逆に勝負に勝つべきところで実力をつけるような勉強をしたりしてしまう人も多いのです。

 普段の作文の勉強は、実力をつけるための勉強です。
 だから、読書をしたり、対話をしたり、いろいろな経験をしたり、また長文音読をしたり、問題集読書をしたりすることが必要になります。

 一方、受験作文の場合は、合格するための勉強になります。
 そこでは、実力をつけるための要素ももちろんありますが、それよりも、今ある実力の範囲でいかにいい作文を書くかということが重要になります。

 寺子屋オンライン作文クラスは、少人数の生徒が交流しながら作文の練習をするクラスなので、こういう勝負に勝つ要素も含めた勉強をしようと思いました。

 具体的には、小学校低中学年はコンクールに入選するような作文を書く練習、小学校高学年は中学受験の作文試験に合格するような作文を書く練習です。

 中学生の高校入試作文小論文、高校生の大学入試小論文まで入れると、一つのクラスでは収まり切らないと思うので、当面は小学生対象でやっていきます。

 以下は、授業の資料です。
====
■あかいじどうしゃ
 第20回文部大臣賞 小学1年生

「プップッー。」
 つくばのお山のほうから、またあかいじどうしゃが、はしってきました。せんとうのたけしくんが、
「あかいくるまだぞー。」
と、大きなこえでいったので、ぼくはびっくりしました。みつおくん。ゆきおくんもあおちゃんもすすむくんも、まっすぐになって、しんかんせんのようにあるきだしました。あかいくるまは、すうーと、ぼくたちのれつのわきにとまりました。まどから大つ先生のめがねのかおがでて、キョロ目がめがねの中でくるくると、ぼくたち六人のかおをみました。
 うしろのまどから、ながつか先生、しば先生、よしわら先生の三つのかおがくびをだしました。ぼくは、びっくりしてとまってしまいました。くるまがとまるときまって四つのかおが、いちどにくびをだします。
「よく一れつにならんでいるな。」
「あるきかたが、とてもじょうずね。」
「えらい、えらい、りこうだなあ。」
「きをつけてかえるのよ。」
 先生たちは、くちぐちにいろいろいいます。くるまからおりて、まえから、たけしくん、みつおくんと、あたまをなでてから先生たちは、ひとりずつあたまのてっぺんに、大きなまるをかきました。たけしくんは、手でかおをかくして、
「うふふふ。」
と、くびをひっこめました。ぼくも、
「くっくっくっ。」
と、わらってしまいました。みんなかめのこみたいに、くびをひっこめてわらいました。先生たちは、手をふりながら、くるまはまたはしりだして、とおくに小さくなっていきました。
 あかいじどうしゃは、大つ先生がうんてんして、まい日、わたしたちのまちをひとまわりします。ぼくたちが一ねんせいにはいってからいままで、がっこうがえりのあるきかたをみてまわっているので
 どこをはしっていても、ぼくたち一ねんせいのれつをみつけると、きまって
「プップッー。」
と、あいずしていきます。あかくてかっこいいので、どこからでもすぐ目だってわかります。
「あっ、あかいくるまだよ。右がわ一れつ。」
と、みつけた人が大ごえでいうと、ばくたちは、まっすぐまえをみて、さっさとあるきます。よそみなんかする人はひとりもいません。
「プップッー。」
と、ならして、手をふりながらとおりすぎたとおもうと、とおくのほうにとまって、ぼくたちがいくのをみていたりすることもあります。
 このまえ、二十五ごうたいふうのとき、と「ちゅうのさくら川が大水になって、ルる田んぼも、水がいっぱいになりました。いねのほが、あたまだけだして、みちだけがみえていました。そのときも、あかいじどうしゃは、水じょうじどうしゃのようにはしっていきました。川のはしのところにとまって、四人の先生が、ぼく「たちのことを、みていてくれました。雨がやんでも、川の水は、うずをまいてながれ、はしの上にとどきそうになっていました。ぼくたちは、こうもりをもって、「ながぐつをブッカ、ブッカならしながら、がんばってあるきました。やっとはしのところまでくると、大つ先生が、
「たにしくん、うまいぞ。」
と、大きな手で、たけしくんのあたまをなんかいもなでまわしました。たけしくんは、がっこうがえり、たにしとりばかりしていたので、たにしくんというなまえを、もらってしまいました。たにしのように目をほそくして、くびをひっこめたので、みんなが、あははとわらいました。ながつか先生が、
「あめかぜの日は、みちのはしはあぶないから、このへんをあるくのね。」
と、あるいてみせました。あぶないところをとおりすぎると、あかいじどうしゃは、手をふりながらはしっていきました。ばくは、くるまが小さくなるまで、手をふってさよならしました。
 あかいじどうしゃは、ぼくたちがかえるのをみて、うれしそうにはしるときと、おこったようにはしるときがあります。ぼくたちが、かえりにランドセルをほうりなげて、たにしとりにむちゅうになったり、くわがたむしを、ぼうしの中にいれて、あたまのてっぺんをあるかせたりして、みちくさしていると、おこったようにおそろしく大きく、
「ブッブッブッ。ブッブッブッ。」
と、ならして、とまってしまいます。
 一れつになって、さっさとあるいてかえるときは、うれしそうに、
「プップー。たいへんじょうずですよ。」
と、きもちよくはしっていきます。そんなとき、ぼくは、あかいじどうしゃはいいな、だいすきとおもいます。きょうもあしたもそのつぎも、あかいじどうしゃははしります。

■「木材」の写真
 都立桜修館中 2014年 500-600字


 右の「木材」の写真を見てあなたが考えたことを分かり やすく書きましょう。 字数は,五百字以上, 六百字以内とします。
(書き方)
○ 題名,名前は書かずに一行目から書き始めましょう。
○ 書き出しや段落をかえた時は、ますを一字あけて書きましょう。
○ 文章全体の組み立てを考え,適切に段落がえをしましょう。段落がえをしてあいたますも一字と数えます。
○ 読点→や句点→・かぎ→「などはそれぞれ一ますに書 きましょう。ただし,句点とかぎ→ 。」は、同じますに書きましょう。
○ 読点や句点が行の一番上にきてしまうときは,前の行の 一番最後の字といっしょに同じますに書きましょう。
○ 文章を直すときは,消してから書き直しましょう。

●解説
 生き方の主題で。
 第一段落と第四段落で木材の写真に関連したことが書いてあれば、展開部分の第三、第四段落は、木材から離れてもよい。

 第一段落は、説明。「形も大きさも少し違う木材が、少しずつずれて並んでいる。私は、この写真を見て、大きい子の上に小さい子が乗り、少しずれ落ちそうになりながら遊んでいる様子を連想した。木材と同じように、人間もそれぞれ似ているが違うところがある。木材は、その違いをうまく組み合わせることによって家を作る材料になる。人間も、違いをうまく組み合わせることによって、社会が成り立つのではないかと思った。……」など。
 第二段落は、方法1。「だから、ひとつには、その違いを認めることだ。今の社会は、人間を同じような規格に合わせてしまうことがある。例えば、流行なども、みんなが個性的に思っているようなことがかえって同じような行動になってしまうことがあると思う。私たち一人ひとりが、互いの違いを尊重することが、より豊かな社会を作っていくもとになると思う。……」など。
 第三段落は、方法2。「もうひとつには、規格からずれていることが、進歩のもとになると考えることだ。日本の歴史を見ても、新しいことを始める人は、ほとんど常に周囲との摩擦を覚悟しなければならなかった。私は、昔、『おじいさんのランプ』という短編を読んだが、そこに出てくる主人公の巳之助さんは……」など。
 第四段落は、書き出しに戻ってまとめ。「木材は、もともと生きている木から切りだされたものだ。だから、性質も違うし、大きさや形も違う。しかし、その違いやずれをうまく組み合わせることが、丈夫な建物を作る土台になる。私も、これから中学生になり、いろいろな人に出会うと思う。そのとき、……」など。

■自然は曲線を創り、人間は直線を創る(湯川秀樹)
 東京都立西高校 2006年度 600字 50分

●解説
 一見難しそうなテーマに見えますが、実は簡単(笑)。
 象徴的なテーマは、生き方の主題で考えると書きやすくなります。そこに、現代の社会的な問題を加えれば更に優れた内容になります。

 第一段落は、状況実例と意見。「時間というものの自然な姿は、区切りなくゆるやかに流れていくものだ。それはひとつの曲線のように滑らかに流れていく。しかし、人間は、その曲線にカレンダーという形で階段状の直線をつける。その直線化した時間の区切りによって、日常生活を送ることができるからだ。私は、人間の持つ直線性を生かしながら、それを自然の曲線にできるだけ近づけるような生き方をしていきたい。」など。
 第二段落は、その方法1と実例。「そのためには、第一に、逆説的に見えるかもしれないが、直線の科学を更に発展させることだ。例えば、ディジタルという区切り方についても、昔のコンピューターのフォントは、ぎざぎざの文字でいかにも人工的な感じがしたものだ。しかし、ディジタルの度合いが更に細かくなると、それは次第にアナログのなめらかさに近いものになった。直線性ときわめることによって曲線にかぎりなく近づくということだ。数学で言えば、円の面積を求める発想も、もともとを円を無数の三角形に分割するころから生まれた。……」など。
 第三段落は、方法2と実例。「第二には、自然に学ぶことだ。人間の創った直線は確かに、社会に大きな恩恵をもたらした。例えば、医療における手術や薬のようなものだ。ある病気には、直線的にある薬が対応するという発想で、医学は発展してきた。しかし、今、見直されているのは、自然治癒力をたかめるというような曲線的な考え方だ。……。」など。
 第四段落は、反対理解とまとめ。「確かに、直線は世界を人間化することに役立ってきた。しかし、人間自体がひとつの自然の存在だ。直線と曲線を対立的に考えるのではなく……。」など。


====

この記事へのコメントは、facebookグループでも受け付けています。
最初にコメントをされる方は、記事のURLも入れておいてください。
寺子屋オンライン(主に生徒・保護者・一般の方用)
森林プロジェクト(主に講師・森プロ講師・一般の方用)

コメント欄

nane 2018年3月24日 6時55分 1 
 勝負が面白いと思うのは、中学生ぐらいまでの話です。
 高校生になると、勝敗よりも、自分自身の向上の方が面白いと思うようになります。
 しかし、人間は怠け者なので、最初は勝敗のある世界で向上への意欲を持つということもあるのです。


コメントフォーム
ハイパー作文クラスの勉強――入選する作文、合格する作文とは 森川林 20180324 に対するコメント

▽コメントはここにお書きください。
ねのはひ (スパム投稿を防ぐために五十音表の「ねのはひ」の続く1文字を入れてください。)
 ハンドルネーム又はコード:

(za=森友メール用コード
 フォームに直接書くよりも、別に書いたものをコピーする方が便利です。
メルマガの配信
▼バックナンバー
○一般用 ダイジェスト版
○生徒用 完全版

Facebookページ
言葉の森作文ネットワーク
いいね! 17,226件
新着コメント11~13件
……前のコメント
先生にに教わる 森川林
 こういう面白い研究発表を毎週やっている 1/17
プロとアマの違 nane
 勉強の無理としつけの無理は違います。 1/16
プロとアマの違 森川林
 無理をするかしないかということは、一律 1/16
……次のコメント

オープン教育 1~3件
オープンの川
鳥の村 1~3件
鳥の村
虹の谷 1~3件
虹の谷
過去の記事

過去の1~30件目を表示
■暗唱のコツ、友達と一緒に暗唱、小4以上は英語の暗唱も 1月22日
■生徒用掲示板「鳥の村」と、講師用掲示板「虹の谷」ができました 1月21日
■一生の宝となる独学力を育てる勉強 1月20日
■小1の勉強スタイルがその後の小学校生活の大事な基礎になる――小1から始めるオンライン作文 1月18日
■先生にに教わると勉強になるが、友達に教わると遊びになる 1月17日
■難しい感想文の課題もみんなの前で発表すれば楽しくできる 1月16日
■【合格速報】海城中学校・聖光学院中学校 1月16日
■【合格速報】山形大学附属小学校 1月16日
■プロとアマの違いは無理をして頑張ったことがあるかどうか 1月16日
■読解検定委員会のお知らせ 1月15日
■1.4週の寺子屋オンラインの授業の動画アップロードしました 1月14日
■作文検定と読解検定 1月14日
■コミュニケーション力を育てる発表型の学習【動画】 1月13日
■読む方も聞く方も勉強になる作文発表(小4・小5の作文発表)【動画】 1月12日
■言い方のニュアンスに日本文化がある 1月12日
■寺子屋オンラインクラスの小学生1.3週の授業の動画をアップロードしました 1月11日
■「『作文下手な日本人』が生まれる歴史的な必然」を読んで 1月11日
■読むだけで作文小論文の受験対策に 1月10日
■小学校低学年で始めるほど効果の高い勉強 1月9日
■これからの教育モデルは、オンラインの寺子屋教育 1月8日
■1.2週の授業の動画をアップロード 1月7日
■新しい形の勉強、寺子屋オンライン学習のおすすめ 1月7日
■新しい推薦インターンシップ制で費用負担のない講座受講が可能に 1月6日
■寺オン講師育成講座のビデオ視聴開始、インターンシップ制による見学・実習の受付開始 1月5日
■ホームページを作り直し中――「google+コミュニティ」から「鳥の村」へ 1月5日
■オンライン教育の要は不便さにある 1月4日
■作文試験の進化の方向(その1) 1月3日
■作文の書き出しの工夫は、情景の書き出しで 1月2日
■新年明けましておめでとうございます 1月1日
■習い事が多くて時間が取れない子(その2) 12月31日
……前の30件
HPの記事検索
ホームページの全記事

 言葉の森新聞

Google+ページ
言葉の森作文オンエア

Twitter
言葉の森@kotomori

RSS
RSSリーダー

代表プロフィール
森川林(本名中根克明)

講師ブログ
言葉の森の講師のブログ

算数の通信教育
できた君の算数クラブ

カテゴリー
全カテゴリー
ICT教育(1)
遊び(6)
新しい産業(23)
暗唱(121)
生き方(41)
息抜き(19)
いじめ(1)
インターネット(25)
英語教育(10)
オープン教育(24)
親子作文コース(9)
オンエア講座(41)
音声入力(10)
音読(22)
オンライン作文(2)
外国人と日本語(4)
科学(5)
学問コース(1)
学力テスト(2)
合宿(14)
家庭学習(92)
家庭で教える作文(55)
漢字(17)
帰国子女(12)
教育技術(5)
教育論文化論(255)
教室の話題(26)
行事と文化(1)
ゲーム的教育(4)
合格情報(27)
高校入試作文小論文(10)
構成図(25)
公立中高一貫校(63)
国語問題(15)
国語力読解力(155)
子育て(117)
言の葉クラブ(2)
言葉の森サイト(41)
言葉の森の特徴(83)
言葉の森のビジョン(51)
子供たちの作文(59)
作文教育(134)
作文検定試験(4)
作文の書き方(108)
算数・数学(22)
自習検定試験(10)
自習表(5)
自然災害(1)
実行課題(9)
質問と意見(39)
受験作文小論文(89)
小学校低学年(79)
森林プロジェクト(50)
政治経済(63)
生徒父母向け記事(61)
生徒父母連絡(78)
全教科指導(2)
センター試験(7)
創造力(9)
大学入試(14)
対話(45)
他の教室との違い(22)
知のパラダイム(15)
中学生の勉强(21)
中高一貫校(11)
寺子屋オンライン(101)
読書(95)
読書感想文(19)
読書実験クラブ(9)
友達サイト(7)
日本(39)
日本語脳(15)
発達障害(1)
発表交流会(20)
東日本大震災(15)
facebook(29)
facebookの記事(165)
プログラミング教育(5)
勉強の仕方(119)
未来の教育(31)
MOOC(2)
無の文化(9)
メディア(8)
森の学校オンライン(2)
森リン(103)
問題集読書(33)
読み物(1)
四行詩(13)
未分類(378)

QRコード






 
小学生、中学生、高校生の作文(2007年4月まで)
小学1年生の作文(9) 小学2年生の作文(38) 小学3年生の作文(22) 小学4年生の作文(55)
小学5年生の作文(100) 小学6年生の作文(281) 中学1年生の作文(174) 中学2年生の作文(100)
中学3年生の作文(71) 高校1年生の作文(68) 高校2年生の作文(30) 高校3年生の作文(8)
手書きの作文と講評はここには掲載していません。続きは「作文の丘から」をごらんください。

Donate with IndieSquare