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題名:マイナスをゼロに戻す教育ではなく、ゼロをプラスにする教育を――AIテクノロジーとITテクノロジーと新しい理念によって、日本の教育と社会は変わる
名前:森川林
本文: ガーデンシクラメン ●動画:https://youtu.be/-06H5XjOzbQ  生まれたばかりの子供は、足し算も引き算もわかりません。  成長して自然に覚えるわけでもありません。  だから、社会の基準をゼロとすれば、マイナスで生まれてきます。  教育のスタートは、このマイナスをゼロに戻すことから始まります。  そこまではいいのです。  しかし、子供が、小学生になり、中学生になり、高校生になっても、このマイナスをゼロに戻す教育が続けられます。  それは、要求されるゼロの基準が学年に応じて上がってくるからです。  しかし、そのゼロの基準は、社会人として普通に仕事をしている大人でも、もうすっかり忘れてできなくなっていることがかなり入っています。  だから、多くの子供たちは、勉強を大変なものと感じているのです。  その根底にあるのが、教育利権です。  例えば、国語で言えば、文法や古文や漢文や漢字の書き取りは、概略がざっとわかっていればいいものですが、あえて間違いやすく作られた問題が出されて、生徒に点数の差をつける教育になっています。  ゼロの基準が、社会人として必要な水準を超えて、子供たちに課せられているのです。  その仕組みを支えているのは、その仕事で生計を立てている人たちです。  毎年、誰も求めていない読書感想文の宿題が出るのも、同じ事情からです。  そして、その人たちを束ねる組織があり、その組織をさらに束ねる大きな組織があり、さらに大きな組織があり、というふうに何重にも組み合わさった利権が、戦後80年近くたった日本に蓄積されているのです。  これは、教育に限らず、医療にも、農業にも、政治にもある利権構造です。  この利権構造が、日本の社会の停滞を生み出しています。  日本の発展が抑制されているのは、さまざまな分野に無数の利権の網の目があるからです。  その利権を崩すものがあるとすれば、それは政治のリーダーシップです。  しかし、もうひとつ、利権を崩すことのできるものがあります。  それは、マイナスをゼロに戻す考え方から、ゼロをプラスにする考え方をすることです。  マイナスをゼロに戻すことが好きな人は、それをそのまま続けていていいのです。  その人たちは放っておいて、ゼロをプラスにする仕事をすることです。  教育で言えば、それが、作文教育であり、創造発表教育であり、新しいプログラミング教育です。  また、国語、算数数学、英語の教科においても、創造し発表する授業を取り入れていくことです。  文部科学省の探究学習は、同じような方向を志向しています。 ====   総合的な学習(探究)の時間は、変化の激しい社会に対応して、探究的な見方・考え方を働かせ、横断的・総合的な学習を行うことを通して、よりよく課題を解決し、自己の生き方を考えていくための資質・能力を育成することを目標にしていることから、これからの時代においてますます重要な役割を果たすものである。 https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/sougou/main14_a2.htm ====  しかし、現場の先生や、保護者や、生徒自身が、まだこの新しい教育の方向になじんでいません。  昔ながらのマイナスをゼロに戻す教育に適応しすぎているからです。  ゼロをプラスにする新しい教育は、少しずつ広がっていくでしょう。  それを加速するものが、ITテクノロジーです。  一方、マイナスをゼロに戻す教育は、少しずつ少なくなっていくでしょう。  それを加速するものが、AIテクノロジーです。  世の中を変えるのは、昔も今も、新しいテクノロジーの誕生です。  例えば、読書感想文の宿題は、ChatGPTの登場によって今後自然に消滅します。  しかし、そこから、本当の読書感想文の教育が始まります。  その新しいテクノロジーの誕生を生かすものは、新しい教育の理念なのです。
CID:.13.