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読解検定
 難しい文章を読み取る力をつける
 ドルくんの 読解検定  編集
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題名:★母親に死なれた「私」は
 (母親に死なれた「私」は、近くの魚屋によく遊びに行っていた。ある時、魚屋の青年にコジッケという鳥を捕り(と )に行こうと誘わ(さそ )れた。行ってみると、そこにはコジュケイという鳥の親鳥とひながいた。青年はさっそくコジュケイを捕り(と )にかかった。)

   彼(かれ)(魚屋の青年)は親鳥を追いまわしているさいちゅうである。

   ところがどうしたことだろう。その親鳥はけがをしているらしく、つばさをバタバタとあおぎながら地面をのたうっている。

   それも、手をのばせばつかまりそうなところをあやうくはばたきながら、坂道へ坂道へと逃げ(に )てゆく。

   そのあわれな姿にひきかえ、ゴム長ぐつをブカブカ鳴らしながら、へっぴり腰(    ごし)で追いすがってゆく青年の姿はこっけいだった。私は『ジャックと豆の木』にでてくる大男が、雲の上を逃げる(に  )ジャックを追いかけてゆくあの姿を思いうかべた。

   が、やがて一人と一羽が坂道のまぎわまできたとき、思いがけないことが起こった。

   バサバサバサッ。はげしい羽音がしたかと思うと、ひん死の鳥が勢いよく地面から飛びたったのである。

   そして、あっけにとられている若者の頭上をちょんぎって、それきり小ぐらい屋敷(やしき)のしげみに消えてしまった。

   それは鳥が敵をひなから遠ざけるためによく使う「疑傷」という手段だった。童話のとおり、ジャックはつばさという、「おの」で、みごとに大男との世界をたち切ってしまったのである。

   魚屋はキツネにつままれたようにあんぐりと口をあけて立ちすくんでいる。

   が、しばらくするとくるりとこちらにむきなおり、もう気がぬけたように、私のことも、石の下のひなのこともほったらかしてさっさと帰ってしまった。

   私は胸をなでおろした。

   だがそれは、小さなものに対する人間らしい思いやりなどというものとも、すこしちがっていた。

   私はただ、鳥の母子が自分たちの手でちりぢりにされてしまうのを見ていられなかったのだ。

   私の母の命をうばっていったものが、どんな世界のどんな力だったのか私にはわからない。だが、すくなくとも自分がその運命の手のようなものになってほかの生命をおびやかしたり、家庭をこわしたりすることだけはできなかった。

   これは、カエルのおなかをパンクさせてよろこんでいたあの子どもにとって、思いがけない発見だった。

   ともかくコジュケイの家族は無事に悪魔(あくま)の手からのがれることができた。

   彼ら(かれ )はふたたびなにごともなかったように自分たちの巣へぞろぞろ帰っていったにちがいない。そう、なにごともなく――これは家庭にとってたいせつなことだ。

   だが、すでになにごとかが起こってしまったときはどうだろう。もしあんちゃんがまんまと母鳥をつかまえていたなら、このつぎからひなたちはどうやって身をまもるのだろう。

   茶の間でぼんやりと祖母の帰りを待ちながら私は考えた。答えはひとつしかなかった。

   それは保護色にたよって石のまねをすることでも、巣にうずくまったきり外へでないことでもない。「一日も早くひなでなくなってつばさを持つ」ことであった。

 

  (舟崎克彦()『雨の動物園』)

問1 読解マラソン集9番「母親に死なれた『私』は」を読んで次の問題に答えましょう。
 ○と×との組み合わせが合っているものの数字を書きなさい。
A 親鳥はけがをしているので、もう少しでつかまりそうだった
B コジュケイのひなは、親鳥が逃げている間、石の下にいた
1 A○ B○   2 A○ B×   3 A× B○   4 A× B×

解答選択:

問2 読解マラソン集9番「母親に死なれた『私』は」を読んで次の問題に答えましょう。
 ○と×との組み合わせが合っているものの数字を書きなさい。
A 私は、カエルのおなかをパンクさせてよろこんだことがある
B 私は、そのコジュケイのひなたちが、早くつばさを持つようにと願った
1 A○ B○   2 A○ B×   3 A× B○   4 A× B×

解答選択: