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記述の森の記述検定
★10月の問題だけができるようになっています。
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 記述の森の記述検定  編集
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題名:★あとになって、水かけ論に(感)
 【1】あとになって水かけ論にならないように、契約(けいやく)によって権利義務をあらかじめきちんとするという慣行は、日本ではまだ確立していないように思われる。【2】とくに身近な人との間では、契約(けいやく)書をつくらず、口約束ですましている。よくいえば、日本人は人がよくて相手を信用しすぎるということかもしれない。しかし悪くいえば、ものごとのけじめをはっきりつけないで、ルーズにしておくということでもある。
 【3】しかし、人はあらかじめ紛争(ふんそう)が予見できるくらいならば、もともと契約(けいやく)をむすばないものである。つまり、こういうことである。契約(けいやく)をむすぶことは、それ自体つねに相手方を信用することであり、「まさかそんなことはおこるまい」と思うことなのである。【4】そしてまさに権利の行使が問題になるときは、つねに、そのまさかという信用がうらぎられたときのことなのである。だから、契約(けいやく)の内容をきちんとしたうえで契約(けいやく)書を交わすことは、権利を大切にする社会ではしごく当りまえのことである。
 【5】日本は、ウェットな社会で情緒(じょうちょ)を重んじる。これはこれで、すぐれた日本人の資質である。しかし、それは反面、日本の甘え(あま )社会を助長しているのではなかろうか。【6】個人的人間関係では情緒(じょうちょ)が通用しても、契約(けいやく)は通常、利害の対立する者の間のルールであるから、いわばビジネスの問題である。もちろんビジネスでも情緒(じょうちょ)が入り込む(はい こ )が、それが中心となったのでは契約(けいやく)社会は崩壊(ほうかい)する。【7】友情は友情、ビジネスはビジネスなのである。ウェットな関係とドライな関係を使いわけることは、日本ではまだむずかしい。人びとはこの両者を混同し、そのためにものごとをあいまいにして生きている。これでよいのか、という根本の問いがここにはある。
 【8】客観的ルールの定立が人間の信用やメンツを傷つけるものであるかのように受けとる日本人の心理は、人間をはじめから信用のおける人間(善玉)と信用のおけない人間(悪玉)とに区別し、状況(じょうきょう)に応じて変化するものとしてはとらえないという、固定的思想にもとづくものであろう。【9】しかし、契約(けいやく)においては、相手方の人間の誠実さを疑うかどうかが問題なのではなく、疑おうと思っても疑うことのできない客観的状況(じょうきょう)のなかに相手方をおく、ということが問題なのである。だから、ここで要求される誠実さとは、ルールに拘束(こうそく)され、それにしたがって行動するという誠実さにほかならない。
 【0】この点で、「契約(けいやく)は拘束(こうそく)する」あるいは「契約(けいやく)は守らなければならない」という命題が、私たちの社会では今日なお一般(いっぱん)常識となっていないことが問題である。借金して返済の日が来ても、一日ぐらいはよいだろう」とか、「すこしくらい大目にみてくれるだろう」など、ルーズな気持ちがはたらく。
 約束やルールを守らないことは恥ず(は )べきことであるという意識、約束した以上は責任をもって守るという意識は、市民の間でも成熟していない。これは日本社会の根底にふれる問題を含ん(ふく )でいる。そういう社会的土壌(どじょう)の上に、政治社会の公約違反(いはん)がまかり通る。
 政党や立候補者の側にも国民の側にも、約束を守る意思、守らせる意思は微弱(びじゃく)である。政党も国民も「どうせ選挙のための道具だ」という程度にしか考えていない。国民に示した約束はかならず守るという責任感のきびしさを、日本の政党はまだ身につけていない。国民の側にも、公約を果たすことを政党・立候補者にきびしく要求し、公約を守らない議員は次の選挙で落とすというほどのきびしさを持っていない。やや大げさないい方になるが、日本人のルーズな契約(けいやく)観は、この国の政治腐敗(ふはい)をもたらす一つの要因となっている。
 さらに、情緒(じょうちょ)社会になれている日本人相互(そうご)の契約(けいやく)ならば、ルーズであっても、それなりにうまく解決できる場合でも、契約(けいやく)の拘束(こうそく)力について日本人よりもきびしい考えをもっている外国人との契約(けいやく)となると、そうはいかない。そこでは日本人的甘え(あま )は通用しないからである。今後は、国際化の時代において、日本人も異文化との接触(せっしょく)がますます多くなるであろう。国際取引や世界市場に乗り出す企業(きぎょう)はもとより、私たち市民が外国旅行や留学する場合であっても、異文化摩擦(まさつ)を生じないようにするためには、あらかじめ他民族やその国家の文化についてなにがしかの知識を持っていないと、誤解のもとになる。
(渡辺(わたなべ)洋三『法とは何か』)

問1:  ~字
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問3:  ~字
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問4:  ~字
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