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記述の森の記述検定
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 記述の森の記述検定  編集
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題名:○キャラ的なコミュニケーションには(感)
 【1】キャラ的なコミュニケーションには、本来はわかりにくいのが当たり前の内面的な人格を視覚化し、わかりやすくしようという社会的要請(ようせい)もあると言っていい。キャラ化は言うまでもなく人格の視覚化であり、記号化という側面を持つ。【2】わかりにくさを忌み嫌う(い きら )現代社会においては、人間の内面さえも単純に記号化しないではいられないのかも知れない。考えてみれば、アニメやマンガのキャラは、制作の過程でなんらかの役割を持たされるため、他のキャラとかぶることはあり得ない。【3】もし、キャラがかぶるようであれば、それは当然、制作途上(とじょう)で排除(はいじょ)される。もちろんキャラが立たないものは論外だ。
 こうやってみると、若者たちのコミュニケーションの所作は、まさにアニメ・マンガにおけるキャラ作りの状況(じょうきょう)と極めて近いと言うことができる。【4】そして、まるで制作者というメタ物語的な視点からの監視(かんし)におびえるかのように、彼ら(かれ )は自分の立ち位置をいつも気にしながら生きているのである。
 コミュニケーションとは本来、相互(そうご)の人間関係強化へと向かうはずのものだ。【5】知らない者同士がコミュニケーションを通じて深く関係を構築していくというわけだ。しかし、若者たちのキャラ・コミュニケーションでは既に(すで )相互(そうご)の関係は表層的に成立してしまっている。そして、それ以上の深入りはご法度なのである。
 【6】関係はタテに深まることはなく、その場に浮遊(ふゆう)したまま、ヨコヘヨコヘと際限なく広がっていく。一見内面を吐露(とろ)しあっているかに見えるブログのコミュニケーションも、いわば「ネタ」であり、それにお決まりのコメントをつけるという関係が際限なく繰り返さ(く かえ )れるのだ。【7】今の若者たちが、表層的な関係の友だちを信じられないほど多く持っているのは、まさにそういった関係のゆえだ。ここでは、コミュニケーションそのものがキャラになっているとも言えるのである。
 【8】キャラ化はまた、お約束のコミュニケーション手法でもある。あらかじめ決められたキャラを前提に、フリとツッコミを繰り返し(く かえ )、笑いを作る。若者たちのコミュニケーションは、基本的にその繰り返し(く かえ )だ。これは、コミュニケーションを常に想定内に収めるための技術だと言ってもいい。
 【9】アニメやマンガのキャラが決して決められた以外の振る舞い(ふ ま )をしないように、若者たちのコミュニケーションもまた、自由闊達(かったつ)な素振り(そぶ )をしながら、お約束の範囲(はんい)を絶対に出ないように細心の注意が払わ(はら )れてもいるのだ。【0】さらに言えば、笑いはコミュニケーションの広がりを防止する作用を持つ。誰(だれ)かのツッコミにみんなが笑う。また誰(だれ)かがツッコみ、みんなが笑う。コミュニケーションはいつもそこで終わり、次には続いていかない。これもコミュニケーションが思わぬ展開になることを防ぐ機能だと言っていい。
 ここでも、若者たちは生身のコミュニケーションのあり方に対して、ある種のおびえを感じているように見える。「お約束」「役割」のないストレートなコミュニケーションや、自分の予想を超え(こ )た未知なるコミュニケーションの広がりに対する強い拒否(きょひ)反応があるのではないだろうか。
 そう考えると、若者たちにとってのコミュニケーションとは、そもそも、「アニメやマンガのシナリオ=お約束」の世界の中で行われる儀式(ぎしき)のようなものなのかも知れない。だからこそ安心して、そこに「居場所」を持っていられるということなのだ。

問1:筆者は、現代の若者が自分を「キャラ化」する背景には、どのような社会的要請(ようせい)があると考えていますか。  60~70字
文字数(もじすう):0字



問2:筆者は、若者のキャラ・コミュニケーションでは、人間関係が「タテに深まることはなく」「ヨコへ」広がると述べています。これはどのような状態ですか。  60~70字
文字数:0字



問3:筆者によれば、若者のコミュニケーションにおける「お約束」や「笑い」は、どのような役割を果たしていますか。  60~70字
文字数:0字



問4:筆者は、キャラによるコミュニケーションには安心できる「居場所」を作る働きがある一方、予想外のコミュニケーションを避ける(さける)面もあると考えています。人間関係において「安心」と「予想外の他者との出会い」を両立させるには何が必要か、具体例を挙げて論じなさい。  100~120字
文字数:0字