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記述の森の記述検定
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題名:○流氷の底には(感)
 【1】流氷の底には、植物プランクトンがはりついています。このプランクトンをアイス・アルジーといいます。アルジーとは藻類(そうるい)のことで、アイス・アルジーは海氷の底にはりつく藻類(そうるい)の仲間です。この藻類(そうるい)で、流氷の底の部分が茶褐色(ちゃかっしょく)になるほどです。【2】氷の中や氷の底について冬をすごしたアイス・アルジーは、氷が溶ける(と  )春に爆発(ばくはつ)的な大増殖(ぞうしょく)をおこないます。春になり太陽の高度も上がって、日ざしは日一日とつよくなっていきます。【3】流氷が溶け(と )ていく一方、アイス・アルジーは海水中の豊富な栄養分(無機塩類)を得ながら、十分な日の光によって光合成をおこない、増殖(ぞうしょく)します。こうして、大増殖(ぞうしょく)する植物プランクトンは、海中の無機物を有機物に変えて生活し、ほかの生物の餌(えさ)となります。
 【4】なぜ、このような大増殖(ぞうしょく)が、流氷の海でおこるのでしょうか。海の浅いところは、本来は栄養分が少ない場所なのです。太陽の光は、海の浅い部分にしかとどきません。浅い部分では、植物プランクトンは光合成をおこない、栄養を消費してしまいます。【5】そのため栄養分は少ないのです。一方、深海には光がとどかず、光合成ができないため、栄養分は蓄積(ちくせき)されていきます。しかし、表層の植物プランクトンは、深海の栄養分を利用することができません。
 【6】ところが、流氷の海のメカニズムは、深海にたまった栄養分を浅いところまで上げてくるのですから、驚き(おどろ )です。
 海水が凍る(こお )ときは、真水の部分だけが氷となって、濃い(こ )塩水が海氷から海中にはきだされます。【7】大部分の塩分ははきだされるのですが、一部は海氷の中に閉じこめられます。この閉じこめられた濃い(こ )塩水は、ブラインとよばれます。知床(しれとこ)博物館の観察会で流氷を溶かし(と  )て飲んでみたら、薄い(うす )塩味がしました。これは氷の中にブラインをふくんでいるからです。
 【8】氷の中のブラインは、時間がたつとだんだん下に移動して、海水中に抜け落ち(ぬ お )ていきます。流氷からはきだされたブラインや氷が溶け(と )た冷たい水は、表層の海水より重いので、海の底まで沈ん(しず )でいきます。そして、入れかわりに、深層の海水が浮かび上がっ(う  あ  )てくるのです。【9】これを湧昇(ゆうしょう)流とよびます。
 流氷があることで、海の水が大きく循環(じゅんかん)するのです。それによって、海の底にある栄養分が浅いところまで上がってきて、植物プランクトンがこの栄養分を利用できるようになるのです。【0】湧昇(ゆうしょう)流のあるところでは、この栄養分と日光により植物プランクトンが増殖(ぞうしょく)し、これを餌(えさ)にする動物プランクトンや魚類も集まります。そして海鳥も海の哺乳類(ほにゅうるい)も集まってくるのです。
 オホーツク海が豊かな海となっているもうひとつの理由は、シベリア大陸を流れてオホーツク海にそそぐアムール川にあります。アムール川はそれ自体が海氷をつくりだす役割をはたしているのですが、流域の湿原(しつげん)や森林から供給される栄養塩類や微量(びりょう)元素が、オホーツク海を豊かな海にしていることが、最近の研究でわかってきました。なかでも鉄は光合成には重要な元素で、春の植物プランクトンの大増殖(ぞうしょく)をささえています。また、アムール川から供給された栄養物質や河口付近の大陸棚(たいりくだな)の栄養分は、オホーツク海の中層を流れる海流によって、北海道近海まではこばれます。
 日本とヨーロッパをむすぶ航空路は、シベリア上空を通ります。日本を発った航空機は、日本海をぬけ、ロシア沿海地方のシホテーアリン山脈の大森林(ここも世界自然遺産です)上空を通って、アムール川流域を横断します。眼下には、大きく蛇行(だこう)して流れる大河アムール川と、流域の大湿原(しつげん)地帯をのぞむことができます。
 世界でも一〇本の指に入る大河アムール川がはぐくむオホーツク海。その南端(なんたん)に位置する知床(しれとこ)の海は、シベリアの自然とも深くつながっているのです。

 (中川元「世界遺産・知床(しれとこ)がわかる本」による)

問1:春になると、流氷の海でアイス・アルジーなどの植物プランクトンが爆発(ばくはつ)的に増殖(ぞうしょく)します。それはどのような条件がそろうからですか。  60~70字
文字数(もじすう):0字



問2:流氷があることで、深海にたまった栄養分が海の浅いところまで運ばれるのは、どのような仕組みによるものですか。  60~70字
文字数:0字



問3:本文では、知床(しれとこ)の海がシベリアの自然とも深くつながっていると述べています。それはなぜですか。  60~70字
文字数:0字



問4:本文からは、流氷、深海、川、森林など、遠く離れ(はなれ)た自然が互いに(たがいに)つながって豊かな海をつくっていることがわかります。あなたが知っている自然のつながりを一つ挙げ、そのつながりを守るために大切だと思うことを書きなさい。  100~120字
文字数:0字