未ログイン ログイン
音読の丘
 音読で、読む力、書く力が育つ。
 オンドリくんの 音読の丘
※最初にログインをしてください。言葉の森の団体コードは、aaa001です。
※音読の丘は、家庭での音読の練習用として使ってください。
1.音読する文章が2つある場合は、最初の方の文章を音読してください。
2.はじめに、音声入力を始めるのボタンを押してください。
3.音読が終わったら音声入力を止めるのボタンを押してください。
4.音声入力を止めたあと、結果を送信するのボタンを押してください。



 宮崎(みやざき)県(けん)の幸島(こうじま)というところにいる野性(やせい)のサルのむれは、人間(にんげん)がまいてやるサツマイモを海(うみ)の波(なみ)であらって、塩水(しおみず)の味つけ(あじ  )をして食べる(た  )ことで有名(ゆうめい)です。 
 そのころ、日本(にっぽん)ではまだあまりサルの研究(けんきゅう)をする人(ひと)がいませんでした。しかし、サルが大好き(だいす )だった京都大学(きょうとだいがく)の今西(いまにし)錦司(きんじ)さんたちは、幸島(こうじま)のサルを観察(かんさつ)したくてやってきたのでした。ところが幸島(こうじま)のサルは、猟(りょう)で狩ら(か )れたことがあったために、人間(にんげん)をとてもこわがっていました。そこで京都大学(きょうとだいがく)の人(ひと)たちは、サルを安心(あんしん)させようと、サツマイモをまいてやりました。そのサツマイモを、サルはあらって食べる(た  )ようになったのです。それまで外国(がいこく)では、サルの研究(けんきゅう)をするとき、えさをまいてやるということはしていませんでした。 
 そのほかにも、外国(がいこく)の人(ひと)がやっていないことを、この日本(にっぽん)の若い(わか )研究者(けんきゅうしゃ)たちはしました。むれのサルに、一匹一匹(いっぴきいっぴき)名前(なまえ)をつけて観察(かんさつ)したのです。たとえば、こわいボスザルには「カミナリ」、わかくて頭(あたま)のいいオスザルには「ヒヨシマル」といったぐあいです。
 日本(にっぽん)での研究(けんきゅう)になれてくると、京都大学(きょうとだいがく)の人(ひと)たちは、アフリカに行っ(い )てゴリラやチンパンジーの研究(けんきゅう)もするようになりました。 
 そして、研究(けんきゅう)したことを国際(こくさい)会議(かいぎ)で発表(はっぴょう)しましたが、それを聞い(き )て世界(せかい)のサル学者(がくしゃ)たちはたいへんおどろきました。日本(にっぽん)で、こんなにりっぱなサルの研究(けんきゅう)がされていたとは思っ(おも )ていなかったのです。日本(にっぽん)のサルの研究(けんきゅう)がいちばん進ん(すす )でいる、と世界(せかい)のサル学者(がくしゃ)たちは感心(かんしん)しました。そんな世界(せかい)のサル学者(がくしゃ)たちが最も(もっと )驚い(おどろ )たのが、日本人(にっぽんじん)がサルたちに名前(なまえ)をつけていたことなのでした。 
 世界(せかい)の学者(がくしゃ)たちは、サルに番号(ばんごう)しかつけていませんでした。それに、サルの顔(かお)や性格(せいかく)が一匹一匹(いっぴきいっぴき)ちがうことにも気がつい(き   )ていなかったのです。 
 西洋(せいよう)の人(ひと)は、人間(にんげん)と動物(どうぶつ)はまったくちがうものだと、はっきりわけて考え(かんが )ていました。けれど、日本人(にっぽんじん)は昔(むかし)から、人間(にんげん)と動物(どうぶつ)とはあまり変わら(か  )ないものだという考え方(かんが かた)だったのです。サルもタヌキもキツネも、日本人(にっぽんじん)にとっては同じ(おな )村(むら)の仲間(なかま)のようなものでした。だから、今(いま)の時代(じだい)になっても、若い(わか )研究(けんきゅう)者(しゃ)はごく自然(しぜん)に、サルになまえをつけたのでした。サルを番号(ばんごう)でよぶことのほうが、むしろやりにくかったのです。
 最初(さいしょ)のころ、世界(せかい)の学者(がくしゃ)たちは、日本人(にっぽんじん)がサルに近い(ちか )からそういうことができるのだと考え(かんが )ていました。しかし、今(いま)では、世界中(せかいじゅう)のサルの研究者(けんきゅうしゃ)たちは、この日本(にっぽん)の方法(ほうほう)を使っ(つか )て、サルたちに名前(なまえ)をつけて研究(けんきゅう)するようになっています。そのほうが、サルたちの社会(しゃかい)や生活(せいかつ)について、よく理解(りかい)できることがわかったからです。

 言葉(ことば)の森(もり)長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(λ)