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音読の丘
 音読で、読む力、書く力が育つ。
 オンドリくんの 音読の丘
※最初にログインをしてください。言葉の森の団体コードは、aaa001です。
※音読の丘は、家庭での音読の練習用として使ってください。
1.音読する文章が2つある場合は、最初の方の文章を音読してください。
2.はじめに、音声入力を始めるのボタンを押してください。
3.音読が終わったら音声入力を止めるのボタンを押してください。
4.音声入力を止めたあと、結果を送信するのボタンを押してください。



【1】「まあ、ありがとう。」
 祖母は目を細めた。今日は、祖母の七十歳(さい)の誕生(たんじょう)日。古希(こき)と言う、おめでたい節目の年齢(ねんれい)だ。私(わたし)は、小さいころから大好きだった祖母にどんなお祝いをしようかずっと頭を悩ま(なや )せていた。【2】一つ前の六十歳(さい)のお祝いのときは、小さくてまだ何もわからなかったので、特別な年の誕生(たんじょう)日はこれが初めてである。最初はお小遣い(こづか )を貯めて、喜ぶものを買ってあげようかと思っていたのだが、お年寄りの気に入るものを選ぶのはなかなか難しい(むずか  )し、お金も足りない。【3】そこで、私(わたし)は自分にしか作れない手作りの贈り物(おく もの)をすることにした。作文、詩、手紙、絵、私(わたし)は自分が得意なもので勝負しようと考えた。親友のちかちゃんのように手芸が得意だったらさらによかったのだが。
 【4】私(わたし)は、いろいろなアイディアを頭にめぐらせた。祖母がびっくりするようなもの、記念になるようなもの、そして何より私(わたし)らしいものがいいと思った。私(わたし)は書くこと、創作(そうさく)が大好きだが、とりわけ、物語を作るのが好きだ。【5】そうだ、祖母の登場する物語、いや、いっそのこと、祖母の伝記を作ってみよう。私(わたし)は自分の壮大(そうだい)な企画(きかく)に驚い(おどろ )たけれど、まだ時間はあるし、ぜひやってみようと思った。祖母にわからないように、母や親戚(しんせき)のおばさんたちから話を集め、少しずつ書き溜め(た )た。【6】祖母が若い(わか )ころのモノクロの写真も手に入れた。父の手も借りて、パソコンを使って編集した。字は祖母に読みやすいように大きなフォントにした。きれいな色のかわいいイラストも入れた。
 【7】お祝いの会直前に仕上がった「おばあちゃんの伝記」は、予想以上のできばえで、大人たちの豪華(ごうか)なお祝いの品にも見劣り(みおと )がしない気さえした。うれしいことに祖母は、会の間中、何度もそれを手にとって見ていた。【8】私(わたし)は、正直なところ、自分がここまでできると思わなかったので、どうしてこんなにがんばれたのかを考えてみた。そして、作っている間中、いつも祖母の喜ぶ顔を思い浮かべ(おも う  )ていたことに気付いた。【9】今までは、祖母からしてもらうことばかりだったけれど、今度は祖母を喜ばせることができるかもしれないという思いが原動力となっていたのだ。私(わたし)は、この体験を通じて、人間にとって贈り(おく )ものとは、贈る(おく )相手のことを考え、それを形にするという行為(こうい)なのだなあと思った。【0】

(言葉の森長文作成委員会 φ)