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音読検定
 楽しくできる音読で、読む力、考える力が育つ。
 音読検定

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2026/9/22

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【1】「まあ、ありがとう。」
 祖母は目を細めた。今日は、祖母の七十さい誕生たんじょう日。古希こきと言う、おめでたい節目の年齢ねんれいだ。わたしは、小さいころから大好きだった祖母にどんなお祝いをしようかずっと頭を悩まなや せていた。【2】一つ前の六十さいのお祝いのときは、小さくてまだ何もわからなかったので、特別な年の誕生たんじょう日はこれが初めてである。最初はお小遣いこづか を貯めて、喜ぶものを買ってあげようかと思っていたのだが、お年寄りの気に入るものを選ぶのはなかなか難しいむずか  し、お金も足りない。【3】そこで、わたしは自分にしか作れない手作りの贈り物おく ものをすることにした。作文、詩、手紙、絵、わたしは自分が得意なもので勝負しようと考えた。親友のちかちゃんのように手芸が得意だったらさらによかったのだが。
 【4】わたしは、いろいろなアイディアを頭にめぐらせた。祖母がびっくりするようなもの、記念になるようなもの、そして何よりわたしらしいものがいいと思った。わたしは書くこと、創作そうさくが大好きだが、とりわけ、物語を作るのが好きだ。【5】そうだ、祖母の登場する物語、いや、いっそのこと、祖母の伝記を作ってみよう。わたしは自分の壮大そうだい企画きかく驚いおどろ たけれど、まだ時間はあるし、ぜひやってみようと思った。祖母にわからないように、母や親戚しんせきのおばさんたちから話を集め、少しずつ書き溜めた た。【6】祖母が若いわか ころのモノクロの写真も手に入れた。父の手も借りて、パソコンを使って編集した。字は祖母に読みやすいように大きなフォントにした。きれいな色のかわいいイラストも入れた。
 【7】お祝いの会直前に仕上がった「おばあちゃんの伝記」は、予想以上のできばえで、大人たちの豪華ごうかなお祝いの品にも見劣りみおと がしない気さえした。うれしいことに祖母は、会の間中、何度もそれを手にとって見ていた。【8】わたしは、正直なところ、自分がここまでできると思わなかったので、どうしてこんなにがんばれたのかを考えてみた。そして、作っている間中、いつも祖母の喜ぶ顔を思い浮かべおも う  ていたことに気付いた。【9】今までは、祖母からしてもらうことばかりだったけれど、今度は祖母を喜ばせることができるかもしれないという思いが原動力となっていたのだ。わたしは、この体験を通じて、人間にとって贈りおく ものとは、贈るおく 相手のことを考え、それを形にするという行為こういなのだなあと思った。【0】

(言葉の森長文作成委員会 φ)