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音読の丘
 音読で、読む力、書く力が育つ。
 オンドリくんの 音読の丘
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※音読の丘は、家庭での音読の練習用として使ってください。
1.音読する文章が2つある場合は、最初の方の文章を音読してください。
2.はじめに、音声入力を始めるのボタンを押してください。
3.音読が終わったら音声入力を止めるのボタンを押してください。
4.音声入力を止めたあと、結果を送信するのボタンを押してください。



 【1】朝、学校に向かう道の途中(とちゅう)に、背丈(せたけ)よりもわずかに高いキンモクセイの木がある。秋になると、風に乗ってほのかに甘い(あま )香り(かお )が漂っ(ただよ )てくる。ちょうどこの花が咲く(さ )ころに、懐かしい(なつ   )思い出があったような記憶(きおく)がある。【2】それが何だったのかは忘れてしまったが、キンモクセイの香り(かお )をかぐと、小さいころの自分の気持ちが戻っ(もど )てくる。
 今の生活は、定期テストがあったり、部活の練習や試合があったり、学校行事の準備があったりと、毎日があわただしい。【3】時間に追われて生活していると、気持ちがだんだんと単調になってくるようだが、そんなとき、懐かしい(なつ   )花の香り(かお )に触れる(ふ  )と、その季節を思い出し、ふと自分を振り(ふ )かえる気持ちになれる。
 【4】季節を感じて生きることが大事だと思う理由は、第一に、季節ごとの思い出に応じて人生がそれだけ豊かになることだ。
 例えば、夏というと、私がまず思い浮かべる(おも う   )のは、子供のころ、海辺で食べたスイカ割りのスイカの味だ。【5】みんなで輪になって少し砂の混じったくずれたスイカをたっぷり食べた。種の飛ばしっこをしてみんなで笑ったことや、そのときの波の音や空の青さが今でも心に残っている。【6】もしこれが、夏でも冬でも同じようにスイカが買えて、パックにきれいに詰め(つ )られているスイカを食べるだけだったら、懐かしい(なつ   )思い出にはならなかっただろう。
 もう一つの理由は、季節を感じて生きる生活こそが、環境(かんきょう)にとっても無理のない合理的な生活だからだ。
 【7】例えば、夏の暑い日にクーラーを効かせた生活をすれば、家の中や車の中は確かに涼しい(すず  )が、その涼しく(すず  )なった分だけ熱が外に排出(はいしゅつ)される。その結果、都会はますます暑くなり、その暑さに負けないように更に(さら )クーラーを効かせるようになる。
 【8】これを、もし夏は暑いものだと割り切って、薄着(うすぎ)をしたり、窓を開け放したり、水を打ったり、風鈴(ふうりん)をつけたり、木陰(こかげ)ができるように木を植えたりすることで対応するならば、それは自然と調和した優しい社会を作ることにつながるだろう。
 【9】確かに、人間は科学を発展させて、季節に制約されない文化を作り上げた。病人や老人にとって、暑い夏は負担である。健康な人にとっても、エアコンで調整された環境(かんきょう)の方が、勉強も仕事も大いにはかどる。【0】しかし、その便利さに慣れるあまり、多様な季節を一色に塗りつぶす(ぬ    )ようなことをしては、人間の文化も私たちの感覚も、同じように機械的な一色に塗りつぶさ(ぬ    )れることにならないだろうか。自然とは、私たちの外側にあるものではなく、私たち自身も含む(ふく )世界である。自然を豊かに感じることは、自分自身を豊かにすることにもつながっているのだと思う。

(言葉の森長文作成委員会 Σ)