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音読の丘
 音読で、読む力、書く力が育つ。
 オンドリくんの 音読の丘
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※音読の丘は、家庭での音読の練習用として使ってください。
1.音読する文章が2つある場合は、最初の方の文章を音読してください。
2.はじめに、音声入力を始めるのボタンを押してください。
3.音読が終わったら音声入力を止めるのボタンを押してください。
4.音声入力を止めたあと、結果を送信するのボタンを押してください。



 【1】紫色(むらさきいろ)に輝く(かがや )大粒(おおつぶ)の果実が、目の前にいくつもぶら下がっている。その中の一つをもぎとって口の中に放り込む(ほう こ )と、みずみずしい甘酸っぱ(あまず  )さが一気に広がった。自分の手でブドウの実を摘ん(つ )で、その場で食べるなんて初めての体験だ。【2】感激(かんげき)して後ろを振り向く(ふ む )と、父も母もそれぞれ夢中でブドウを頬張っ(ほおば )ていた。
 私(わたし)たちは「旅行好き」、「食いしん坊(く   ぼう)」という点が共通した家族である。
 父は仕事一筋(ひとすじ)の働き者で、毎日遅く(おそ )帰ってきてはご飯を食べてすぐ眠っ(ねむ )てしまう。【3】趣味(しゅみ)らしい趣味(しゅみ)もないそうだが、旅行に出かけたときだけはニコニコしていて、見違える(みちが  )ほどエネルギッシュである。
 母は母で、よく同窓生(どうそうせい)と旅行に出かける。帰ってくる日の夕飯は、決まって地方の名物弁当だ。
 【4】朝早くに起きて、急な日帰り旅行に出発したことは数知れない。この日の目的地は、山梨(やまなし)のブドウ畑だった。
 父と母は、どちらも車の免許(めんきょ)を持っている。運転が交替(こうたい)できて楽なので、気軽に出かけられるということもあるだろう。【5】父は安全運転だが、母は極めて危なっかしい(あぶ     )。一度、赤信号に気がつかずスーッと通過しそうになったときには、私(わたし)が大声で注意しなければならなかった。
 山梨(やまなし)に着いたら、さっそくブドウ狩(が)りである。
 【6】新鮮(しんせん)なブドウをたっぷり味わった後、ここが母の知り合いの畑だということを教えてもらった。母は若い(わか )ころにここへ旅行に来て、農家の人と仲良くなったのだという。
 旅をすることで、新しい出会いが生まれる。【7】両親と旅行をすると、ときどきこうした発見がある。
 ブドウ畑の隣(となり)には、ワインの工房(こうぼう)もあった。飲める人がいないのが残念だ……と思っていたら、気付いたときには母が真っ赤な顔をしていた。
 【8】帰りの運転は父が一人ですることになってしまった。
 「可愛い子には旅をさせよ」というが、私(わたし)の旅はたいてい両親と一緒(いっしょ)だ。しかし、ひとりで旅をするのとはまた違う(ちが )意味で、私(わたし)は旅からいろいろなことを学んでいる。【9】父と母を見ていると、大人になっても旅を楽しむ心を忘れ(わす )ないことが人間には必要なのかもしれない、と感じるのである。【0】

(言葉の森長文作成委員会 ι)