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音読の丘
 音読で、読む力、書く力が育つ。
 オンドリくんの 音読の丘
※最初にログインをしてください。言葉の森の団体コードは、aaa001です。
※音読の丘は、家庭での音読の練習用として使ってください。
1.音読する文章が2つある場合は、最初の方の文章を音読してください。
2.はじめに、音声入力を始めるのボタンを押してください。
3.音読が終わったら音声入力を止めるのボタンを押してください。
4.音声入力を止めたあと、結果を送信するのボタンを押してください。



【1】「あら、なつかしい。」
 母が声をあげました。おばあちゃんの家を改築(かいちく)することになって、荷物の整理に行ったときのことです。母の手には、手紙の束(たば)が握ら(にぎ )れていました。色とりどりの便箋(びんせん)や封筒(ふうとう)、かわいらしいメモ帳の切れ端(き はし)などがたくさん出てきました。
【2】「昔は、携帯(けいたい)やメールなんかなかったでしょう。だから、こんなふうに手紙を交換(こうかん)していたのよ。」
と母が言います。するとおばあちゃんが笑い(わら )ながら、
「毎日学校で会う友だちともやり取りしていて、よくそんなに書くことがあるものだと思ったわ。」
と言いました。
 【3】母は少し恥ずかし(は   )そうでしたが、私(わたし)は見せてもらうことにしました。手紙のほとんどは、今でも家族ぐるみでつきあいのある母の同級生からのものです。特に(とく )おもしろかったのは、四年生のときにダジャレに夢中(むちゅう)になっていたころの手紙です。
【4】「大沢(おおさわ)先生のおおさわぎ」「そんなシャレやめなシャレ」「体育行く?」
などと書いてあり、大沢(おおさわ)先生らしい太った男の人のイラストがありました。さらに、
「真衣子(まいこ)、まーいい子。」
と母の名前を使ったダジャレもありました。
 【5】そのほかに、秘密(ひみつ)の手紙もありました。封筒(ふうとう)の表書きに「真衣子(まいこ)へ。だれにも見せないでね」とあったので、私(わたし)は少しどきっとしました。封筒(ふうとう)の中には、色あせた水色のびんせんが入っていて、小さな字でぎっしりと文が書いてありました。
 【6】私(わたし)はそれを読みたかったけれど、母はこれはだめ、とさっとかくしてしまいました。私(わたし)はきっと好き(す )な子の話が書いてあるのだな、と思いました。私(わたし)だってもう四年生だからわかるのになあ。
 【7】おばあちゃんは、箱のほこりを払い(はら )ながら、
「ママはね、小学生のころは、とてもおとなしかったのよ。授業(じゅぎょう)参観(さんかん)に行ってもほとんど発言しないような子でね。」
と驚く(おどろ )ようなことを言いました。今の母からは全く想像(そうぞう)できません。
【8】「ねえねえ、いつから今みたいにうるさくなったの?」
と聞くと
「あなたが生まれてからかしらねえ。」
と、おばあちゃんが答えました。私(わたし)は、人間って変わる(か  )ものだなと心の中で思いました。母は知らぬ顔で、昔の本を束ね(たば )ています。
 【9】私(わたし)は、もし子どものころの母と今、同じクラスだったら、私(わたし)たち、仲良く(なかよ )なるかなあと考えました。なんとなく、好み(この )も似(に)ていそうだし、話も合いそうだなと思います。私(わたし)は楽しくなってきて、
「おはよう、真衣子(まいこ)。」
と聞こえないようにつぶやいてみました。【0】

(言葉の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員会 φ)