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音読の丘
 音読で、読む力、書く力が育つ。
 オンドリくんの 音読の丘
※最初にログインをしてください。言葉の森の団体コードは、aaa001です。
※音読の丘は、家庭での音読の練習用として使ってください。
1.音読する文章が2つある場合は、最初の方の文章を音読してください。
2.はじめに、音声入力を始めるのボタンを押してください。
3.音読が終わったら音声入力を止めるのボタンを押してください。
4.音声入力を止めたあと、結果を送信するのボタンを押してください。



【1】「あつっ。」
 ぼくは、思わず指を引っ込め(ひ こ )ました。しかし、後ろを向いている母には気付か(きづ )れませんでした。今夜は、ぼくの大好物(こうぶつ)の鳥の唐揚(からあ)げです。あつあつの鳥が並ぶ(なら )お皿から食欲(しょくよく)をそそる香り(かお )が漂っ(ただよ )てきます。
 【2】ぼくは、思わず手を伸ばし(の  )てしまったのですが、揚げたて(あ   )だったせいで、人差し指(ひとさ ゆび)にやけどをしてしまいました。ぼくは何食わぬ顔で、そっと洗面所(せんめんじょ)へ行き、指を流水で冷やし(ひ  )ました。母は何も知らずに、揚げ物(あ もの)を続け(つづ )ています。
 【3】その唐揚(からあ)げは、ぼくが下味をつけるのを手伝っ(てつだ )たのです。ショウガやニンニクをすりおろしたり、酒やしょうゆを入れたり、片栗粉(かたくりこ)をまぶしてなじませたりするのがぼくの仕事でした。だから、どんな味に仕上がったか確かめ(たし  )たかったのです。
 【4】ぼくは、指が冷たく(つめ  )なるまで冷やす(ひ  )と、再び(ふたた )キッチンに向かいました。さっきの唐揚(からあ)げは食べごろに冷め(さ )ているはずです。のれんをあげて、テーブルに目をやると、
「あ、あれ? ないっ。」
 唐揚(からあ)げのお皿はなくなっていました。
【5】「鳥を取り上げないでえ。」
とぼくは、言いそうになりましたが、がまんして、冷静(れいせい)にまわりを見渡し(みわた )ました。なんと、お皿は母の横のレンジ台に移動(いどう)していました。ぼくは、まだ食べていないのにと心の中で叫び(さけ )ました。
 【6】母はニヤッとして、菜ばし(さい  )ではさんだ鳥を振っ(ふ )て油を切りながら、
「残念(ざんねん)でした。」
と言いました。さらに、
「水ぶくれにならなかった?」
と聞きました。ぼくは、さっきのつまみぐい未遂(みすい)を母は知っていたのだなあとあせりました。
 【7】父もつまみぐいの常習犯(じょうしゅうはん)です。会社から帰って、まずキッチンに直行し、テーブルの上をチェックします。そして、置い(お )てあるものをひょいと口に入れてしまいます。すると、母が必ず(かなら )、
「きちんと手を洗っ(あら )てから! うがいもしてから!」
と言うのです。
 【8】父は、はいはいと言いながら洗面所(せんめんじょ)に消えます。そんなときの父は、まるで叱ら(しか )れた子供(こども)のようです。父は何度も注意されているのに、堂々(どうどう)とつまみぐいをするところがぼくと違い(ちが )ます。
 【9】ぼくは、昨日(きのう)うまい言い訳(い わけ)を考え付き(かんが つ )ました。つまみぐいを叱ら(しか )れたら、ママの料理(りょうり)があんまりおいしそうだからだよ、と言うのです。これなら見つかっても叱ら(しか )れません。しかし、「そんな言い訳(い わけ)していいわけ」と言われるかな。【0】

(言葉の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員会 φ)