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音読の丘
 音読で、読む力、書く力が育つ。
 オンドリくんの 音読の丘
※最初にログインをしてください。言葉の森の団体コードは、aaa001です。
※音読の丘は、家庭での音読の練習用として使ってください。
1.音読する文章が2つある場合は、最初の方の文章を音読してください。
2.はじめに、音声入力を始めるのボタンを押してください。
3.音読が終わったら音声入力を止めるのボタンを押してください。
4.音声入力を止めたあと、結果を送信するのボタンを押してください。



【1】「うまっ」
 どうしてこんなにおいしいのでしょう。私(わたし)は、つまみ食いの常習犯(じょうしゅうはん)です。つまみ食いは、お行儀(ぎょうぎ)が悪いとされていますが、実は大事な仕事なのです。これは、よく言えば「味見」です。【2】味の足りないところや、直した方がよいところを事前に料理(りょうり)人に知らせることができるのですから。今日の料理(りょうり)人である母にも、感謝(かんしゃ)してほしいくらいなのですが、なぜだかいつも逆(ぎゃく)に怒ら(おこ )れてしまいます。もたもたしていると、手の甲(て こう)をペチッと叩か(たた )れます。【3】ああ、こわい。それでも、私(わたし)と弟は、懲り(こ )ずに毎晩(まいばん)任務(にんむ)を遂行(すいこう)します。敵(てき)がマーボー豆腐(とうふ)やカレーの時は諦め(あきら )ますが、たいがいの料理(りょうり)には挑戦(ちょうせん)します。得意(とくい)分野は、揚げ物(あ もの)類(るい)です。これは大好物(こうぶつ)でもあるのです。
 【4】中でも、今夜のようにフライドポテトがある日は、腕(うで)が鳴ります。おなかも鳴ります。次々に揚がっ(あ  )てくる黄色いポテトたち。胸(むね)がワクワクします。母が後ろを向いて、次のポテトを投入している時はねらい目です。【5】テーブルにそっと近づき、目にも留まら(と  )ぬ速さで、ポテトをつかみます。その様子は、まるでワニが獲物(えもの)を後ろからパクッとやるようです。弟は、あちっと言ってしまったり、落としてしまったりと失敗(しっぱい)しやすいので、私(わたし)が弟の分まで取ってあげます。【6】私(わたし)はたいがい、気付か(きづ )れずに取ることができます。数が決まっているおかずの時などは、取られたことを気付か(きづ )ない母が
「おかしいわねえ。」
と、数が合わないと首をかしげることもあるほどです。
 【7】たまに、見つかってしまってもちゃんと作戦(さくせん)があります。怒ら(おこ )れる直前に、
「す、ご、くおいしかったよ。」
と言うのです。口封じ(ふう )の術(じゅつ)です。気負いこんで、怒ろ(おこ )うとしていた母は、拍子抜け(ひょうしぬ )して
「そ、そう?」
となってしまいます。【8】私(わたし)は心の中で大成功(せいこう)、と叫ん(さけ )でいます。
 父も実は仲間(なかま)です。ビール片手(かたて)にさり気なく、テーブルの脇(わき)をすり抜け(  ぬ )、見ると、しっかりつまみ食いのつまみを持っているというわけです。
 【9】この間、母に聞いてみると、
「つまみ食いなんか、私(わたし)はしたことないわよ。そんなはしたないこと。」
と言うので、こっそりおばあちゃんに電話しました。すると
「しょっちゅうしよったよ。揚げたて(あ   )をつまんで、何度ヤケドしたことか。」
と笑っ(わら )ていました。【0】

(言葉の森長文作成(さくせい)委員会 φ)