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音読の丘
 音読で、読む力、書く力が育つ。
 オンドリくんの 音読の丘
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 わたしがおもしろいとおもったのは、「テレビで、現実(げんじつ)にはできない経験(けいけん)があじわえるか」という質問(しつもん)にたいして、「そうおもう」があきらかに半数をこえ、「そうおもわない」のは四人に一人くらいでした。わたしたちが直接(ちょくせつ)に体験(たいけん)できることは、かぎられているので、テレビがわたしたちにかわって体験(たいけん)させてくれること、また、テレビが現実(げんじつ)以上(いじょう)に現実(げんじつ)を劇的(げきてき)につくりあげて体験(たいけん)させてしまうことに、人びとはおそらく気づいていて、このような回答がでてきているのだとおもいます。
 しかし、「テレビがあることで、生きかたや行動の手本がえられる」とこたえた人は過半数(かはんすう)にとどかず、「そうおもわない」とこたえた人は三人に一人で、テレビで生きかたの手本をとかんがえているひとはおおいとはいっても二人に一人になりません。テレビを人の生きかたのうえでぜったいに重要(じゅうよう)なものとはかんがえていないといえるかもしれません。
 この点は、「テレビはひとことでいえば、どんな感じのものですか」という質問(しつもん)にたいして、「あれば便利(べんり)という程度(ていど)のもの」というこたえが過半数(かはんすう)をこえ、「なくてはならないもの」というこたえを二〇パーセントぐらいうわまわっていることからもこのことはうらづけされているようにおもわれます。
 テレビの影響(えいきょう)については人びとはどのように感じているのでしょうか。
 テレビ、新聞、ラジオ、週刊(しゅうかん)誌(し)などをひっくるめて、マスコミというよびかたがされていますが、そのようなマスコミ全体のなかでテレビの影響(えいきょう)はどんな位置(いち)をしめているのでしょう?
 まず、「衣食住(いしょくじゅう)など、人びとの生活のしかたに、いちばん影響(えいきょう)をあたえているものは、どれだとおもいますか」という質問(しつもん)にたいしては、テレビをあげる人がまさに圧倒的(あっとうてき)におおく、それぞれ十パーセント以下(いか)の新聞、週刊(しゅうかん)誌(し)、ラジオをはるかにひきはなしています。ところが、「政治(せいじ)や社会問題についての世論(せろん)」については、テレビとこたえるものが約(やく)半数で、新聞とこたえるものとほとんどかわりません。この点では新聞の影響(えいきょう)もおおきいと感じられているわけです。なお、週刊(しゅうかん)誌(し)とラジオはたった一パーセント台でした。
 さらに「マスコミがつたえていることは、ほぼ事実どおりだとおもうか」という質問(しつもん)にたいして、「そうおもう」が「そうおもわない」よりすくなくなっています。マスコミへの不信(ふしん)がかなりおおくみられているわけです。この点は、「どちらかといえば、いろいろな情報(じょうほう)がありすぎて、まどわされることがおおい」という回答が三人に一人ぐらいはいるのと合致(がっち)しているようです。
 マスコミの報道(ほうどう)がかならずしも事実をつたえていないとすれば、それにふりまわされるようなことがあってはならないということになります。いかがわしいとすれば、事実や真実をみきわめる必要(ひつよう)があります。
 人びとはマスコミへの不信(ふしん)をもちつつ、さらにそれにのせられる――うごかされる――ことに不安(ふあん)ももっているのです。
「人びとの意見は、知らないうちにマスコミのいうとおりにうごかされていることがおおいか」という質問(しつもん)にたいして、「そうおもう」が四人に三人ぐらいで、「そうおもわない」をはるかにしのいでおおくのこたえをよせています。
 人びとがマスコミにたいして意外とおおく、批判(ひはん)的(てき)な意識(いしき)をもっていることがわかります。これはだいじにしなければならない意識(いしき)だとおもいます。
 近年、テレビの社会的(てき)影響(えいきょう)力についての専門(せんもん)的(てき)な研究の分野でも、テレビの影響(えいきょう)が「強力」であるということがほぼ定説(ていせつ)となってきています。わたしたちは、やはり、ひとりひとりがまず「テレビをみる目」をつくり、やしなうことが必要(ひつよう)なのです。

(佐藤(さとう)毅(たけし)「テレビとわたしたち」)