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級:★   山:ha   年:★   月:04   週:3  苗:ha
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題名:読書の楽しみは(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】読書の楽しみは一人でできる楽しみです。碁(ご)を打つには相手がいる。野球を楽しむには自分の他に少なくとも十七人の賛同者が必要でしょう。そういう楽しみは、いつでもどこでも、というわけにはゆきません。【2】道具や、設備や、場合によっては途方(とほう)もなく広い場所がなければ、どうにもならない。読書の方は、設備も要らず、どこかへ出かけるにも及ば(およ )ず、相手と相談もせず、気の向くままにいつでもどこでもできます。【3】蛍(ほたる)の光窓(まど)の雪というのは、貧富の差が大きく、灯火用の油の値段(ねだん)が高すぎたむかしの話です。今は電気がいたるところにあるので、誰(だれ)でも、望めば昼となく夜となく好きな本を読むことができるでしょう。こんな便利な娯楽(ごらく)はめったにありません。
 【4】しかも、当方の体力とはほとんど関係がない。老人子供(こども)、病人でも、多くの場合には、それぞれ読んで楽しめます。疲れ(つか )ているときでも、易しい疲れ(つか )ない本を選びさえすればよい。しかもカネがかからない。【5】本が高くなったといっても、どこかの「ファミリー・レストラン」で二、三度食事をする値段(ねだん)で、大抵(たいてい)の本は買えます。それでも買えないほど高い本は、公共図書館にあり、そこから借りればタダですむでしょう。こんなに安くて便利な楽しみを知らぬ人がいるとすれば、その気の毒な人に同情しなければなりません。
 【6】「オーディオ・ヴィジュアル()」の情報が、活字情報を駆逐(くちく)する(追いはらう)時代が来た、という人がいます。「ヴィジュアル()」とは感覚的ということで、たとえば肖像(しょうぞう)写真が一人の男または女の顔を示すのは「ヴィジュアル()」な情報です。【7】しかしその他の誰(だれ)とも違う(ちが )顔の特徴(とくちょう)を言葉であらわすのは容易なことではありません。肖像(しょうぞう)写真は、活字の何十ページ、いや、おそらく何百、何千ページに相当する情報を一挙に伝えることができます。【8】しかしその男または女が、昨日はソバを食べた、明日はウドンを食べるだろう、という活字の一行に相当する情報を伝えることはできません。肖像(しょうぞう)写真は人物の顔の現在であって、過去も、未来も、表現できない。【9】「ヴィジュアル()」な情報と言葉による情報(そのひとつが活字情報)とは、互いに(たが  )他を補う(おぎな )ので、一方が他方を駆逐(くちく)するので∵はないし、一方が他方に代わるのでもありません。言葉は耳で聞くこともできます。耳で聞くのが「オーディオ」。【0】活字の文章は、声に出して読んでテープレコーダーに記録することができるでしょう。しかしそうすることが便利な場合と、不便な場合があります。活字の文章でなく音楽の記録ならば、あきらかにテープレコーダーが便利な道具です。六法全書をテープレコーダーに吹き込む(ふ こ )のは、あまりに不便だから誰(だれ)もしないことです。要するに活字時代の後に「オーディオ・ヴィジュアル()」の時代が来たのではなく、活字情報に「オーディオ・ヴィジュアル()」の情報が加わったというだけのことです。どちらも楽しめばよいので、どちらか一方だけを選ぶ必要はまったくありません。
 それでは読書そのものに、どういう種類の楽しみが伴う(ともな )でしょうか。それは人により、本によって違う(ちが )でしょう。もし共通の楽しみがあるとすれば、それは知的好奇(こうき)心のほとんど無制限な満足ということになるかもしれません。世の中には好奇(こうき)心を刺激(しげき)する対象が数限りなくあるでしょうから、対象を移して、好奇(こうき)心の満足を広げてゆくこともできるでしょう。読書の楽しみは無限です。時間をもてあましてすることがない、といっている人の心理ほどわかりにくいものはありません。人生は短く、面白そうな本は多し。一日に一冊(さつ)読んでも年に三百六十五冊(さつ)。そんなことを何十年もつづけることは不可能で、一生に一万冊(さつ)読むのもむずかしいでしょう。それは、たとえば東京都立中央図書館の蔵書(ぞうしょ)一五〇万冊(さつ)以上の一%にも足りないということです。面白そうな本を読みつくすことは誰(だれ)にもできないのです。すべての本は特定の言語で書かれています。日本で出版される大部分の本の場合には、日本語です。本を沢山(たくさん)読むということは、日本語を沢山(たくさん)読むということであり、日本語による表現の多様性、その美しさと魅力(みりょく)を知るということもあるでしょう。私(わたし)は本を読んで日本語の文章を楽しんで来ました。それも読書の楽しみの一つです。
 
 (加藤(かとう)周一 「読書術」による)

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ハギ の苗 小6年 4~6月
目標:構成を考え感想に重点を置いて書く
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 ○ 題名の工夫題名の工夫 <<構成>>「○○な○○」「○○の○○」のように工夫
構成 ◎ 中心を決めるいちばん 中心 一番 <<構成>>いちばん……なのは
構成 【】★ 要約/感想文要約 <<構成>>要約を200字ぐらいでまとめる
構成 【】★ 書き出しの工夫/作文書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
題材 【】★ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 【】★ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
題材 ○ その人らしい会話「 」 <<題材>>人柄や気持ちがあらわれている会話
主題 ○ たぶんたぶん 多分 <<主題>>ほかの人の気持ちを推測する
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
題材 ◎ 前の話聞いた話前 聞 調べ <<題材>>前の話、聞いた話、調べた話
題材 ○ もし…だったらもし だったら <<題材>>想像したことを書く
表現 【】★ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
表現 ○ 現在形 ところどころに説明や描写を入れる
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
表現 ◎ ことわざの引用ことわざ 言葉 諺 <<表現>>主題につながることわざを引用する
主題 【】★ 一般化の主題人 人間 一般化 <<主題>>…は人間にとって…である
構成 ◎ 書き出しの結び/作文書き出しの結び <<構成>>書き出しのキーワードを使って結ぶ
表現 ○ 絵をかく そのときのようすを絵でかく

字数 ★ 600字以上
表記 ★ 引用はただし書きでほかの人の文章を引用するときは明示
表記 ○ 90分以内書き始めから書き終わりまで90分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ★ 一文百字以内一つの文が百字をこえないように


課題のヒント

 ( n )
 第一段落(いちだんらく)は要約です。要約は、三文抜き(ぬき)書きと同じようなものと考えておけばいいです。長文の中から大事なところを三つか四つ選び、それらがうまくつながるように文を直して書いていきましょう。

 第二段落(だんらく)は、似た例です。自分の読書体験について書いていきます。テレビと読書、映画(えいが)と読書を比べて書いていくのもよいでしょう。「ハリー・ポッター」を本で読むのと映画(えいが)で見るのとではどちらの方がよいと思いますか。

 第三段落(だんらく)も、似た例です。時間が経つのも忘れ(わすれ)て夢中で本を読んだ、読書に熱中していて電車を乗り越し(のりこし)てしまったなどという話が書けるとよいのですが……。

 第四段落(だんらく)は、「人間にとって読書とは、……」と大きく考えてまとめてみましょう。【例】「人間にとって読書とは、人生を二倍にも三倍にも広げてくれるものだ。」
 ( j )