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級:★   山:hi   年:★   月:08   週:2  苗:hi
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題名:
本文:



題名:みなさんには、まだ字を(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】みなさんには、まだ字を読めないころの読書体験がありますか。いや、これは矛盾(むじゅん)していますね。字を知らなければ、読書はできない。言い直しましょう。【2】字が読めないことを意識しつつページをめくり、「ここには何が書いてあるのだろう」と思い、もどかしい興奮(こうふん)をおぼえたことがありますか――ちょうど開(あ)かずの間(ま)の戸を見るように。
 わたしにはあります。【3】雑誌(ざっし)だったか、その付録だったか、とにかく兄の本です。そこに「漫画(まんが)の描き(えが )方」のようなものがのっていました。しかし、字は読めない。だからこそ、想像を絶するほどおもしろかったのです。で、また矛盾(むじゅん)したことを申し上げましょう。【4】そのおもしろさを、想像してみてください。そこにあったのは、実に不可思議な世界です。技法説明のため、さまざまな表情や姿(すがた)がならんでいました。かと思うと、それらを生み出す、裏方(うらかた)のペンやインクの絵が描い(えが )てあったりします。
 【5】わたしが一番強烈(きょうれつ)におぼえているのは、こういう場面です。古い漫画(まんが)の手法では、人が歩いた後に、マッシュルームを横にしたような印が、次々についていきます。砂ぼこり(すな   )の象徴(しょうちょう)なのでしょう。【6】さて、その本の中の人物は、ほこりマークを現実にあるもののように扱っ(あつか )ていたのです。手に持っていたのかもしれません。拾い集めていたか、あるいは、歩く人物の後ろに置いていったのかもしれません。【7】そうやって、描き(えが )方を説明していたのです。なんとも奇妙(きみょう)な絵でした。「ここに書いてある字が読めたらなあ」と、強く思いました。どういう部屋のどのあたりにすわっていたかも含め(ふく )て、その時の記憶(きおく)が鮮やか(あざ  )にあるのです。【8】小学生になってからも、時々、あの漫画(まんが)にもう一度会いたいと思いました。
 さて、「漫画(まんが)の描き(えが )方」は、本来の目的からいえば、鑑賞(かんしょう)のためにあるのではなく、実用のためにあるものです。【9】しかし、わたしにとって、それは謎(なぞ)に満ちた物語、通常の音階を持たぬ歌だったのです。これこそ、本というものの持つ力ではないでしょうか。た∵とえば、夏目漱石(そうせき)の読み方に、これという絶対の正解があるのなら、われわれは、その答えを人から聞けばいい。【0】しかし、漱石(そうせき)への対し方は読者の数だけあります。
 下手な手品は一方からしか見られないといいます。しかし、魔法(まほう)は、上から下から斜め(なな )から見ても、人の後ろに立って見ても、遠く離れ(はな )て望遠鏡で見ても魔法(まほう)でしょう。ある人には、胸(むね)のポケットから取り出したものが蝶(ちょう)と見え、また、ある人には蜂鳥(はちどり)と見える。しかし、どちらも真実なのです。
 つまり、本を読むというのは、そこにあるものをこちらに運ぶような機械的な作業ではない。場合によっては、作者の意図をもこえて、我々(われわれ)の内になにかを作り上げて行くことなのだと思います。
 しかし、仮にあげた例は、あくまでも例なので、今あの時の「漫画(まんが)の描き(えが )方」が手に入ったとしても、それは昔のかがやきをもったものではないでしょう。幼い(おさな )日に読んで血をわかした本が、後年(こうねん)読み返してみると、思いの外(ほか)につまらなかったりすることは、間々あるものです。けれども、砂時計(すなどけい)を手に取りひっくり返すように、あるときからは、また新しい砂(すな)が積もりだすものです。中学生の時、読んで少しもおもしろくなかった本の妙味(みょうみ)が、年を重ねることによってわかるようになったりもします。
 そういう読みにたえられる、厚みを持ったものが、古典です。
 手ごわい相手、理解できない書に行きあたると、文字の読めない幼児(ようじ)のように、その昔に帰ったようにもどかしく、「この本が読めたら」と足ずりしたくなります。歯の立たないものをかんだようなつもりになって、見当違い(ちが )の解釈(かいしゃく)をすることも多い。だが、わたしにとっては、それこそが読書の楽しみなのです。

 (女子学院中)

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ヒイラギ の苗 小6年 7~9月
目標:構成を考え感想に重点を置いて書く
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 ○ 題名の工夫題名の工夫 <<構成>>「○○な○○」「○○の○○」のように工夫
構成 ◎ 中心を決めるいちばん 中心 一番 <<構成>>いちばん……なのは
構成 【】★ 要約/感想文要約 <<構成>>要約を200字ぐらいでまとめる
構成 【】★ 書き出しの工夫/作文書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
題材 【】★ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 【】★ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
題材 ○ その人らしい会話「 」 <<題材>>人柄や気持ちがあらわれている会話
主題 ○ たぶんたぶん 多分 <<主題>>ほかの人の気持ちを推測する
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
題材 ◎ 前の話聞いた話前 聞 調べ <<題材>>前の話、聞いた話、調べた話
題材 ○ もし…だったらもし だったら <<題材>>想像したことを書く
表現 【】★ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
表現 ○ 現在形 ところどころに説明や描写を入れる
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
表現 ◎ ことわざの引用ことわざ 言葉 諺 <<表現>>主題につながることわざを引用する
主題 【】★ 一般化の主題人 人間 一般化 <<主題>>…は人間にとって…である
構成 ◎ 書き出しの結び/作文書き出しの結び <<構成>>書き出しのキーワードを使って結ぶ
表現 ○ 絵をかく そのときのようすを絵でかく

字数 ★ 800字以上
表記 ★ 引用はただし書きでほかの人の文章を引用するときは明示
表記 ○ 90分以内書き始めから書き終わりまで90分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ★ 一文百字以内一つの文が百字をこえないように


課題のヒント

 内容:字の読めないころ読んだ「漫画(まんが)の描き(えがき)方」という本が印象に残っている。本の読み方は、人によって違う(ちがう)。自分流の読み方をするところに読書の楽しみがある。
 似た例:自分の好きな本の話などを例にして、自分がとてもいいと思っていたのにほかの人はそう思っていなかった、などという話を考えてみましょう。または、読んだ本の印象に残る場面などを話すと、人によってかなり違っ(ちがっ)ていることがあります。本の例以外に、映画(えいが)やテレビやゲームの話などで、「受け取り方が人によって違う(ちがう)なあ」という感じたことなどを書いていくとよいでしょう。お母さんやお父さんに、印象に残っている本の思い出などを聞いてみましょう。
 感想:「読書とは(人間にとって)……」という大きい感想を考えてみましょう。
 ことわざ:「蓼食う虫も……」「蟹は甲羅(こうら)に似せて……」などがつかえそうです。意味のわからない本は「馬の耳に念仏」となるときもありますが、難しい(むずかしい)本でもくりかえし読めば「読書百遍(へん)意自ずから通ず」となります。何しろ読み出さなければ話は始まらないという意味で「まかぬ種ははえぬ」なども使えそう。 ( n )
 似た話として、小さいころに夢中になっていた本のことを書いてみましょう。ごく小さいころ、「〇〇ちゃんは、□□の本が大好きだったよ。」などという話を、お母さんに聞かせていただいて書くのもいいですね。今、もう一度その本を読んだら、やはりおもしろいでしょうか。その本のことを思い出すと、どんな気持ちがするかなどを書きましょう。
 聞いた話は、お父さんやお母さんに小さいころ夢中になっていた本のことを聞いてみましょう。親子で同じ本が大好きだったかもしれないし、時代によって子どもの好きな本は変わることを発見するかもしれませんね。 ( s )
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