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級:★   山:yabi   年:★   月:07   週:3  苗:yabi
氏名:
題名:
本文:



題名:ユージーン(感)

感想文の課題です。課題の長文を読んで感想文を書いてください。

課題の長文
 【1】ユージーン(アメリカ、オレゴン州の町)は東京とちがって、街自体がそれほど大きくなく、生活のリズムがゆったりしているせいもあるだろう、見知らぬ人どうしでも、道ですれちがうと、「ハロー」とあいさつし、バス停に車椅子(くるまいす)の乗客がいれば、乗り込む(の こ )まであたりまえのように待っている。【2】ユージーンは、街のなかに障害者がいることで、人の流れが変わらない街だった。そして、障害者と自然にむきあう街だった。アパートを借りるとき管理人のバットさんは、家賃も含め(ふく )て契約(けいやく)を説明したあとで、あなたが一人で住みやすいようにこちらで変えられるところは変えましょうと言った。【3】「障害者に理解を示す」というより、きわめてビジネスライクな対応だった。そこには、車椅子(くるまいす)の一人暮しは危険という無言のメッセージはなく、アパートを貸す者と借りる者の「大人」と「大人」の関係があった。【4】むろん、日本で私が「大人」扱い(あつか )されないわけではない。しかし車椅子(くるまいす)を押す(お )人が後ろにいるだけで、大人と子どものワンセットになってしまうこともある。
 【5】ところが、おもしろいことに、電動だと後ろに人がついていないから、セットにしようがない。いっしょに行く人がいても、その人は私の後ろではなく横を、並んで歩く。【6】このことは、私と人との関係を対等にする。このままかんたんに、電車やバスに乗れれば、その関係が途切れる(とぎ  )こともない。【7】それは、送れないからバスで行ってと、相手がさらりと言えることであり、その日の仕事を終えて、また明日、とあいさつして、右と左にわかれることができる、あるいは、明日は何時にどこそこでと約束し、その時間にその場所へ一人で行って帰ってくることができる、ただそれだけのことだったりする。【8】しかし、そのことが、私をどれほど自由にするかを、ユージーンの風は教えた。それはまた、道に迷って途方(とほう)にくれることでも、人通りの絶えた暗い夜のバス停で、一人バスを待つ心細さを味わうことでも、電動のバッテリーが切れかけて、なんとかもってくれと念じながら、バス停からアパートまでの夜道を、こわごわ帰ることでもあった。
 【9】ついこのあいだ、イギリスの児童文学作家、ローズマリ・サトクリフの自伝、「思い出の青い丘(おか)」を読んだ。【0】スティル氏病で歩行の自由を失った子ども時代から細密画家を経て、歴史小説の作家になるまで、つまりは、「ほかの子どもにはできるある種のことが自分にはできないことが、観念的にしか理解されていない」子ども∵の時期から、障害のもつ社会的な意味、自分とふつうの人々とを隔てる(へだ  )微妙(びみょう)な壁(かべ)に気づき、それが人生に与える(あた  )影響(えいきょう)、「孤独(こどく)」を知るまでが、語られている。
 彼女(かのじょ)の青春時代は第二次大戦の終結を境にしている。ふつうの人々は健常者の男性が障害者の女性に本気で恋(こい)をすることなど想像もできないこの時期に、彼女(かのじょ)は一つの恋愛(れんあい)を経験する。両親は娘(むすめ)が傷つくことだけを恐れ(おそ )、本人たちもまた無意識のうちに、恋(こい)を「恋(こい)」として直視するのを回避(かいひ)する。彼女(かのじょ)は別離(べつり)に終わった恋愛(れんあい)をふりかえり、もしそのころにいまのような、障害者も「ほかのだれかれと同じ感情的欲求」をもち、「それを実現する」こともできるという新しい見方に変化していれば、二人の関係は、変わっていただろうかと考える。そして、たとえ結果は同じだったにしても、たがいに自分の感情を外にだして、「自分たちの苦境に直面し、それを分かち合うことができていたらよかった」と記す。
 傷つこうが、自分の責任で「苦境に直面する」、それを彼女(かのじょ)は「傷つけられる権利」と呼んだ。このサトクリフの言葉に、訳者は「目からうろこが落ちる」思いをしたという。しかし私は逆に、障害者はずっと同じ一つのことを主張してきたのだと思った。障害を一つの属性としてもつ人間を、人間としてまっすぐに見ると。彼女(かのじょ)の言う権利を私なら、「経験を積み重ねてゆく自由を持つ権利」と呼ぶ。障害がこの自由をどれだけ阻む(はば )かは、その時代のその社会が、障害者をどう位置づけ、そのなかで人と人との関係をどうつくっているかで決まる。ユージーンの風は、そのことも私に教えた。

(青海恵子(けいこ)の文章による)

項目表

項目表を参考にして、作文・感想文を書いてください。 項目の苗 小1から楽しく書ける。作文、読解、国語の通信教育。Online作文教室 言葉の森 
項目表 ビワ の苗 中2年 7~9月
目標:二つの異なる意見を比較して考える書き方を身につける
 ★重要・評価あり ◎重要・評価なし ○普通・評価なし 段落は大体の目安です。
第 1 段落項目キーワード説明
構成 ◎ 構成図構成図 <<構成>>構成図をかく
構成 ○ 要約(感想文)要約 <<構成>>要約を二〇〇字ぐらいでまとめる
構成 ○ 書き出しの工夫書き出しの工夫 <<構成>>会話・色・音・情景で書き出す
題材 ○ 状況説明 身近な実例による説明
             ↓
第 2 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の意見一意見 考え 確かに <<構成>>確かにAという意見もある
題材 【】★ 体験実例体験 私 わたし 僕 ぼく <<題材>>自分らしい体験実例を書く
表現 ◎ たとえまるで みたい よう <<表現>>まるで…のよう
主題 ○ 途中の感想 途中で主題に関連した感想を書く
             ↓
第 3 段落項目キーワード説明
構成 【】★ 複数の意見二意見 考え しかし <<構成>>しかしBという意見もある
題材 ◎ 昔話の実例・長文実例昔話 童話 長文 <<題材>>昔話や童話の実例・長文集の実例
表現 【】★ ユーモア表現笑 爆 ユーモア <<表現>>ユーモアのある表現(笑)
             ↓
第 4 段落項目キーワード説明
主題 ○ 反対意見への理解確かに <<主題>>確かにBもよいが、しかしAが
主題 【】★ 総合化の主題総合化 <<主題>>大事なことはAかBかではなくCである
表現 【】★ 名言の引用名言 言葉 ことば <<表現>>主題に合わせて名言を引用する
構成 ○ 具体的説明の結び例えば 具体的 <<構成>>主題を具体的に再説明して結ぶ

字数 ★ 800字以上
表記 ○ 決めてくる、読みかえす書くことを決めてくる、書いたあと読み返す
表記 ★ 90分以内書き始めから書き終わりまで90分で
表記 ○ 構成メモ作文を書く前に構成メモを書く
表記 ○ 漢字を使う、ていねいに書く習った漢字を使いていねいに書く
表記 ○ 段落三文段落の目安は三文ぐらい
表記 ○ 一文一点読点は1文に1〜2点を目安に
表記 ○ 常体で書くした・だった・であるなどで書く練習
表記 ○ 誤字一ヶ所以内一つの作品に誤字は一つまで


課題のヒント

 あなたは、スーパーマーケットで何を買うかどのように決めますか。リストを作りますか。夕食を考えてから何か食品を買いますか。おそらく、あなたがたのうちの何人かはそうしているでしょう。しかし、スーパーマーケットは、あなたのためにいくつかの決定で行っているのです。
 彼ら(かれら)は、あなたにスーパーマーケットにあるより多くの商品を買ってほしいと思っています。彼ら(かれら)は、あなたが気づくことさえもないありとあらゆることを行います。たとえば、パン、ミルク、コーヒーなどのように誰(だれ)でも買わなければならない日常の食品は店のいたるところに並べられています。あなたは、日常の食品を見つける前に、より興味をそそる、より高価なものの横を歩かなければなりません。より高価な食品は明るい色の箱の中にあります。この食品は目の高さに置かれているので、あなたはそれを見て、それを買いたくなります。とにかく買わなければならないものは、通常より高い場所か低い場所にあります。「スーパーマーケットが4種類のものを床(ゆか)から目の高さに移動させたら、それらのものは78パーセント売上が伸び(のび)た」という報告があります。
 別の報告書によると、「人がスーパーマーケットに30分以上留まる場合、その人は50セントを費やす」ということです。誰か(だれか)が40分留まれば、スーパーマーケットはさらに5.00ドルの利益を得ます。したがって、彼ら(かれら)は、店を夏に涼しく(すずしく)、冬に暖かくしておきます。また、彼ら(かれら)は、そこに音楽をかけます。人々が留まり、お金を費やすにはよい場所です。
 スーパーマーケットは、また、毎週、低い値段、すなわち特別価格で少数の商品を売ります。何人かの人々は、すべての値段がより低いと考えます。これらの「特価」のうちのいくつかは実際にはそれほど安くありません。通常50セントであるものが二つで1ドルであるかもしれません。あるいは、29セントで売れ行きのよくないものが二つで60セントであるかもしれません。人々は、それがより安いと考えて、それを買います。
 だから、スーパーマーケットでは気をつけなさい。買うつもりでなかった食品のバッグを持って帰宅するかもしれません。あなたではなくスーパーマーケットがあなたはそれを買うべきだと決めていたのです。 ( n )
 中学2年生は、複数の意見と総合化の主題の勉強です。この書き方は難しいので、わかりにくいときは教室に電話をして聞いてください。
 長文の内容:ユージーンの街では障害者も対等に扱わ(あつかわ)れた。障害者は、障害者として保護されるよりも、傷つくことも含め(ふくめ)て自ら経験することを望んでいる。障害者の自由度は、社会の障害者に対する位置づけで決まる。
 似た話:中学2年生のみなさんも、「これは君たちにはまだ難しいから、易しいのでやっていいよ」と言われるより、「難しくて失敗するかもしれないけどがんばろう」と一人前に扱わ(あつかわ)れる方がうれしいでしょう。
 最近の本で「五体不満足」などを読んだ人もいるかもしれません。
 昔話は、桃太郎(ももたろう)などが使えるかもしれません。7.2週の長文で、日本人は子どもに合わせて「わんわんでちゅよー」などと喋るが、欧米(おうべい)では子どもに対しても大人と同じように「これは犬です」と話すという文章がありました。この例は長文実例として使えそうですね。
 名言と意見:「人は食べるために生きるのではなく、生きるために食べるのである」「私たちの人生は私たちが費やしただけの価値がある」などが使えそうです。弱者の立場になって親切にしてあげることももちろん大切ですが、本当に相手を一人の人間として尊重するのであれば、時には厳しいことも言って相手を対等の存在と見て接することが大事なのでしょうね。 ( n )
 第一段落は、長文の要約を書きます。150文字程度で考えましょう。
ユージーンは、街のなかに障害者がいることで、人の流れが変わらない街だった。そして、障害者と自然にむきあう街だった。イギリスの児童文学作家、ローズマリ・サトクリフの自伝、「思い出の青い丘(おか)」には、「ほかの子どもにはできるある種のことが自分にはできないことが、観念的にしか理解されていない」子どもの時期から、障害のもつ社会的な意味、自分とふつうの人々とを隔てる(へだてる)微妙(びみょう)な壁(かべ)に気づき、それが人生に与える(あたえる)影響(えいきょう)、「孤独(こどく)」を知るまでが、語られている。傷つこうが、自分の責任で「苦境に直面する」、それを彼女(かのじょ)は「傷つけられる権利」と呼んだ。この「経験を積み重ねてゆく自由を持つ権利」を守っていかなければならない。
 第二段落では、意見の第一として意見Aを書きます。「私たちは、障害を持つ人に手を差し伸べ(さしのべ)ていくべきだ。」という意見を出しましょう。実例となる自分の体験をあげます。車椅子(くるまいす)の補助体験をしたり、目の不自由な人の体験をしてみたりする活動があります。そういったことで、自分たちに出来る小さなボランティアを広げていこうとする試みがありますね。声をかけるのは勇気がいりますが、誰(だれ)かの役に立てた経験をあげてみましょう。
 第三段落では、意見の第二として、反対の立場の意見Bを書きます。「しかし、障害を持つ人たちが、自らの力でやり遂げよ(やりとげよ)うとする意思を尊重することも大切だ。」昔話の「桃太郎(ももたろう)」でも、大事に育てた桃太郎(ももたろう)を「鬼(おに)退治」という難題に立ち向かわせた。このように「出来ないだろうから」といって守ってあげるより、「苦難に立ち向かう自由」を与え(あたえ)てあげることが大切ですね。
 第四段落では、いままでにあげた二つの意見それぞれに理解を示しながら、さらに上の発想Cをしてまとめていきます。「大事なことはAかBかではなくCである。」としていくのです。これを「総合化のまとめ」といいます。
 確かに、弱者に手を差し伸べる(さしのべる)ことも、自らやろうとする意思を尊重することも大切だ。しかしもっと大切なことは「私たちの人生は私たちが費やしただけの価値がある。」という言葉があるように、対等な立場でみんなが一つの人生を歩んでいくのだという姿勢だと思う。 ( k )
テーマに関する実例
・バリアフリー社会:この世の中の社会はいわゆる「健常者」が基準になっている。ものの捉え(とらえ)方一つとっても、マナーや一般(いっぱん)常識でも、それは例外ではない。私が自転車を乗っているとき、前に歩いていた女性二人に道をあけてもらおうと「ちりんちりん」鳴らした。でも彼女(かのじょ)は気づかない。「すいませーん」と大きな声をかけてみた。それでもだめ。道路が広くなったところで追い抜か(おいぬか)しざまに振り返る(ふりかえる)と、手話で話していた。耳が聞こえない人たちである。私は自転車にフラッシュがついていたらいいのにと思った。もし私が耳が聞こえなかったら…。想像力、創造力をはたらかせて、自分の立場から少しでも動いてものを見ることは、「健常者」でない人々を理解することに欠かせない。そしてバリアフリー社会にするためには、行政の「とりあえずバリアフリー化整備」でできた役に立たない(しかも税金の無駄(むだ)!)インフラ整備などなくなり、どんな人でも暮らしやすい社会になるのでは? そしてこれは「健常者」という枠(わく)をつきやぶって、民族、国、文化、宗教などさまざまな人間の相互(そうご)理解につながるかもしれない!?
反対意見への理解:もちろん何かを目指すとき、一つの考え(上の考えなど)にみんなが集結しないと物事は進まない。しかし、日本の政党政治のように、ひかれた線路からはみ出すものを異端(いたん)者として排除(はいじょ)することは、本末転倒(ほんまつてんとう)になってしまう。
 ( j )
ローズマリー・サトクリフの本を読んだことがありますか?特に初期の作品は、ローマ時代のローマやイギリスの歴史を題材にしていて、主人公は体にハンディのある少年が多く、半分実話のようで、とてもおもしろいです。『太陽の戦士』『ともしびをかかげて』『王のしるし』などは、岩波少年文庫のソフトカバー本になっています。とても男性的な書き方で、体に不自由のある方とは思えません。そうした点からも、人間の精神は、身体的不自由とはかかわりないことがわかります。 ( t )