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 読解マラソン集(ルビなし)小2冬
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 アライグマ 読解マラソン集 小2 冬 1番
 読解マラソン集は、みなさんの声を取り入れて編集します。ご意見ご要望は、マラソン広場まで。 http://www.mori7.com/marason/hiroba/
 アライグマは、なんでも洗ってしまう動物です。食べ物であろうとなかろうと、身のまわりにあるどんなものも、前足を器用に使って、ざぶりと水にくぐらせてごしごしと念入りに洗います。アライグマが洗わないのは、自分の体ぐらいです。前足は水の中に入れるくせに、水浴びは大きらいなのです。だから、きれい好きに見えて、本当はきれい好きではないのかもしれません。何でも洗うという行動も、きれいにするためではなく、遊びの一種だと言われています。
 アライグマが、一生懸命に何かを洗っているすがたは、たいへんかわいらしいものです。昔、「あらいぐまラスカル」というアニメが放映され、日本人の頭の中に、アライグマはかわいらしい動物であるというイメージが定着しました。多くの人が、ペットとして飼ってみたいと思ったのです。そこで、もともと北アメリカにすんでいたアライグマが、ペット用に数多く輸入されました。
 しかし、野生のアライグマは、イヌやネコとはまったくちがいました。小さいころは、人間になつくのですが、大人になるとあつかい方が難しくなります。野生の動物は、自然の中で生きていくために、ある程度獰猛な性質を持っています。アライグマは、気の荒い、ペットに適した動物ではなかったのです。そこで、困った飼い主がアライグマをこっそり捨ててしまうこともありました。捨てられたアライグマは野生化して、畑の農作物を食べあらし、被害が出ました。
 しかし、畑をあらすアライグマが悪いのでしょうか。野生の動物がいちばん幸せに暮らせるのは、もともと住んでいた場所です。遠くはなれた日本に連れて来られたアライグマは、新しい環境で必死に生きていただけなのです。∵
 あつかいに困って捨ててしまう人がいる一方で、アライグマの生態を勉強して、責任を持って飼ってくれる里親を探す活動をしている人たちもいます。私たちは、もっと動物のことを勉強して、動物と人間がおたがいに幸せに暮らせるようにしていかなければならないのでしょう。
「ところで、アライグマさん、本当に獰猛なんですか。」
「どうもう、なあんちゃって。」
「いや、そうじゃなくて。」

 言葉の森長文作成委員会(κ)
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 カエルの冬眠 読解マラソン集 小2 冬 2番
 読解マラソン集は、みなさんの声を取り入れて編集します。ご意見ご要望は、マラソン広場まで。 http://www.mori7.com/marason/hiroba/
 【1】夏の間、あんなにたくさん見かけたカエルは、冬にはまったく見かけなくなります。カメやヘビも、冬の間は見かけません。しかし、また春になると、姿を現すようになります。【2】カエルにしてもヘビにしても、あんなに毛がなくてつるつるの体では、さぞ冬には寒いことでしょう。それに、冬の間は、エサにする虫などの生きものもとても少なくなります。【3】それでは、こういう生物たちは、寒い冬をどうやってすごしているのでしょう。
 じつは、カエルやカメやヘビなどは、冬の間、冬眠といって、地面の中や池の底、木の穴など、比較的暖かそうで安全な場所にかくれて寝ているのです。【4】カエルやヘビは変温動物といって、外の気温が下がってくると、自分の体温も同じように下がってしまいます。だから、冬になって気温が下がって活動できなくなると、冬眠してしまうのです。
 【5】この冬眠の間は、体の中に蓄えたエネルギーを使って生きていますから、エサを食べる必要がありません。息さえしなくても大丈夫なものもいるといいますから驚きます。【6】息もせずに生きられるとはちょっと生意気ですね。こうして、まるで死んだように眠り続け、カエルのいなくなった世界は静まりかえるのです。
 【7】春になり、外が暖かくなってくると、眠っているカエルたちの体もいっしょに温まり、体温が上がってきます。すると、カエルたちの体は再び活動を始め、「ああ、おなかがすいたなあ」と、外に出てきます。【8】そのころには、エサたちも冬眠から目覚めたり、新しく生まれたりしてたくさんいるので、おなかいっぱい食事をすることができます。
 「眠れる森の美女」という、魔法使いに眠らされたお姫様の話があります。【9】お姫様は王子様のキスで長い眠りから目覚めますが、「眠れる森のカエルたち」にとっては、春の暖かい太陽が、まるで∵「王子様のキス」のように思えることでしょう。カエルたちは、太陽の暖かさで次々と我に返るのです。【0】

 言葉の森長文作成委員会(τ)

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 昆虫の擬態 読解マラソン集 小2 冬 3番
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 昆虫は、いつも危険にさらされています。空から舞い降りてきた鳥のくちばしに一瞬のうちにはさまれてしまったり、不意に伸びてきたカエルの舌に巻き取られてしまったり、昆虫は、いつも敵に狙われています。そのために、昆虫は、敵から身を守るための工夫をするようになりました。その一つが擬態です。擬態とは、自分の姿を、自分以外の生物や周囲の色や形に似せることによって、敵の目をくらます方法のことです。
 擬態には、大きく分けると二つの種類があります。一つは、周りの植物などに似せて、敵に見つからないようにする方法です。木の枝にそっくりのシャクトリムシやナナフシがこの例です。鳥だけではなく、人間が見ても、すっかりだまされてしまいます。木の枝が落ちてきたと思って拾い上げたら、それが動き出したのでびっくりしたという経験がある人もいるでしょう。この種類には、ほかにも、その名のとおり枯れ葉に化けるカレハガや木の皮に化けるキノカワガ、花に化けるハナカマキリなどがいます。
 もう一つの種類は、周りにいる危険な虫などに似せて、敵を寄せつけないようにする方法です。ハチに似ているアブやスズメガなどがこの例です。また、悪臭を発するマサギマダラに化けるカバシタアゲハやキボシアゲハなどもいます。敵に襲われそうになると、鳥の目玉のような羽を見せたり、毒々しい色をして敵を脅かしたりする昆虫もいます。
 擬態の目的は、他の動物から身を守ることだけとは限りません。カマキリは、葉の色と同じ色をしているので、獲物に気づかれずに狩りをすることができます。葉っぱだと思って近づいてきた虫は、すぐさまカマキリのカマに捕えられてしまいます。カマキリの前で金切り声を上げても後の祭り。これっきりというわけです。

 言葉の森長文作成委員会(Λ)
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 世界の食べ物 読解マラソン集 小2 冬 4番
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 日本の主食は、お米です。日本と同じように、お米を主食とする国は多く、インド、中国、東南アジアの諸国などがあります。お米は、粒のままで食べる場合が多く、水で炊いてご飯にしたり、多めの水で炊いておかゆにしたり、蒸しておこわにしたり、蒸したあとついておもちにしたりするなど、さまざまな食べ方があります。また、炊いたお米をいためてたべる焼き飯や、いためてから炊くピラフやパエリヤなどもよく知られています。
 世界には、お米以外の主食もあります。代表的なものは小麦です。小麦は、アメリカ、インドなどで多く生産され、食べ方は、粉にしてから食べることが多く、ねって焼いたり、めんにしてゆでる方法がほとんどです。パンやスパゲッティは、小麦から作られます。中国で食べられている饅頭も、ねった小麦粉を丸めて蒸したものです。日本でおなじみの肉まんも、饅頭の一種です。
 トウモロコシは、米、小麦に並んで、世界三大穀物の一つと言われています。メキシコでは、トウモロコシの粉で作った生地をうすくのばして焼いたトルティーヤが主食です。そのほか、トウモロコシを粉がゆにしたり、蒸したりして食べます。
 世界には、それぞれの国の気候、風土によっていろいろな食べ物があります。寒くて作物を栽培できない北極近くに住むイヌイットは、カリブーやアザラシの肉を主食としています。昔のイヌイットはアザラシなどの肉を生で食べて、ビタミンCが足りなくなるのを防いでいました。もっとも、氷の上で肉を焼いて食べていたら、氷が溶けて海に落ちてしまうという理由もあったかもしれません。
 北極を探検したヨーロッパ人たちは、生肉を食べるのをきらったために、壊血病に苦しめられました。生肉を受け付けないヨーロッパ人にとって、壊血病の問題は、なかなか解決できませんでした。生の肉を食べるのは、北極というきびしい場所で生きのびていくた∵めのイヌイットの知恵だったのです。

 言葉の森長文作成委員会(κ)
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 アリの世界 読解マラソン集 小2 冬 5番
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 小さなアリの世界は、不思議です。一つの巣の中のアリたちは、おたがいが仲間であることをにおいでたしかめあいます。巣の外で出会ったときも、おたがいの触角がふれあっただけで仲間だということがわかるので、食べ物をわけあたえたり、協力してものを運んだりします。
 はたらきアリは、おどろくほど大きなものを運んでいることがあります。アリはたいへんな力持ちで、自分のからだの二倍ぐらいの重さのものなら持ち上げることができますし、十倍の重さのものでも引きずって運ぶことができます。大きすぎて一匹で運べないものは、仲間といっしょに運んだり、その場で小さくちぎって少しずつ運んだりします。
 仲間どうしはおたがいに協力しますが、巣がちがえばみんな敵です。ちがう巣のアリどうしが出会うと、ものすごいたたかいになることがあります。じょうぶな大あごや、おしりの先からでる蟻酸という毒を武器にたたかいます。
 世界には、かわったアリがいます。おそろしいのは、アフリカにすんでいるサスライアリです。サスライアリの通ったあとは、食べられるものは何一つ残りません。サスライアリの群れは、たとえニシキヘビだろうと、あっという間に骨だけにしてしまいます。
 北アメリカやメキシコ北部に住むミツツボアリは、はたらきアリの中におなかが異常にふくらむものがいます。ほかのはたらきアリが集めた蜜をおなかにたくわえ、蜜の入れものの役目をしながら、巣の天井からじっとぶらさがっているのです。はたらきアリはおなかが空くと、おなかに蜜をたくわえたアリの頭をたたき、はき出される蜜をなめます。おなかに蜜をたくわえたアリは、まるで生きている食糧倉庫です。∵

「蜜、ありますか。」
「はい、どうぞ。」
「ありがとう。」
「ぼくにも、ください。」
「もう、ありません。」
「ありー。」

 言葉の森長文作成委員会(κ)
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 リスの冬眠 読解マラソン集 小2 冬 6番
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 動物は、体温の調節ができるかどうかで、大きく二つに分けることができます。一つは、カエルやヘビ、トカゲ、多くの昆虫など、自分では体温の調節ができない動物です。これらの動物を変温動物と言います。つまり、外が寒くなってくると、自分の体の温度もいっしょに下がるのです。このような動物は、寒さの厳しい冬には、暖かい地面の中や木の穴の中で、死んだように眠って過ごします。
 もう一つは、自分で体温を一定に保てる動物です。人間もそうですし、鳥や哺乳類はすべて、この恒温動物の仲間です。恒温動物は、定温動物とも言います。私たちは、冬に外の気温が〇度近くまで下がっても、体温はいつもと同じままです。
 人間は、冬になるとエアコンをつけるなどして暖房しますが、森にいる動物たちは、そうはいきません。冬になると、エサも少なくなります。そこで、リスやヤマネ、コウモリなどは、やはり冬眠するのです。
 しかし、恒温動物の冬眠は、死んだように眠り続ける変温動物の冬眠とは少し違います。リスなどは、冬眠に入ると体温を下げ始め、体の働きを最小限にして眠ります。この間、エサは食べませんが、息だけはしています。気温が低くなっても、死なない程度の体温調節は行われているのです。また、二週間くらいごとに目覚めがあります。この時、リスの体温は上がり、秋のうちに巣に蓄えておいたエサを食べたり、おしっこをしたりしますが、すぐにまた体温が下がって冬眠状態になります。これを冬の間くり返しながら、春を待っているのです。
 みなさんも、寒い冬の朝、「ああ、リスみたいに冬眠して、冬の間眠ってすごしたいなあ」と思うことがあるかもしれません。でも、そうしたら、クリスマスのケーキも、バレンタインのチョコも、食べられません。人間は、暖かい服や暖房を発明して、寒い冬の間も夏と同じように活動できるようになったのです。リスも、∵本当は冬眠などしないで、クリスマスくらいは、リースを飾って楽しみたいなあと思っているかもしれません。

 言葉の森長文作成委員会(τ)
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 日食 読解マラソン集 小2 冬 7番
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 いつも空に円く見える太陽が欠けて見えることがあります。地球は太陽の周りを回っています。その地球の周りを月が回っています。地球と太陽の間に月が入ると、月がじゃまになって太陽が見えなくなります。これを日食といいます。太陽は光を放っているので、月がじゃまをしている部分は月の影になり、地球からは見えないということになります。月が太陽を完全に隠してしまうことを皆既日食といい、一部を隠すことを部分日食といいます。地球上に映る月の影は一つの県ぐらいの大きさなので、一回の日食で皆既日食が見られる地域は限られます。これを見ようと海外まで出かける人もいるくらいです。
 月と太陽では、地球から見た見かけの大きさはあまり違いがありません。実際は地球から太陽までの距離は、地球から月までの距離の四百倍もありますが、太陽が月の四百倍の大きさであるため、地球からの見かけの大きさはあまり変わらないのです。しかし、よく測ってみると、月も太陽も見える大きさが少しずつ変化します。これは月や太陽が動くことによって、地球の観測地点からの距離が変わるからです。月の方が大きいときは、太陽全体を隠しきって皆既日食が起こります。太陽の方が大きいときは、太陽の方がはみ出して、金環日食となります。
 日食の仕組みが分からなかった古代には、不吉なことが起こる前兆だと考える人も多かったようです。皆既日食を見た昔の人は、太陽がすっかり見えなくなってしまうのですから、さぞ怪奇な現象だと思ったことでしょう。
 昔の暦は太陰暦といい、月の満ち欠けを一ヶ月として作られていました。現在の暦は太陽暦といい、地球が太陽の周りを回る周期を元に作られています。天体の動きは、私たちの生活にも利用されているのです。

 言葉の森長文作成委員会(ν)
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 シマウマ 読解マラソン集 小2 冬 8番
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 シマウマの体の模様は、まるで横断歩道のようです。横断歩道の模様はとても目立つので、シマウマの白と黒の模様も、草原の中で目立ってしまい、肉食獣に簡単に見つかってしまうのではないかと思うかもしれません。しかし、そんなことはありません。
 アフリカの日差しは強烈です。昼間、太陽がぎらぎらと照りつけて大地が熱くなると、かげろうが立ちのぼります。シマウマの住んでいるサバンナ地帯は、広くなだらかな丘のところどころに、背の低い木の茂みや、背丈の高い草むらがあります。ゆらゆらするかげろうの中で、シマウマの姿はちょうど木や草にまぎれて、見えにくくなります。あのシマ模様は、ライオンやハイエナの嗅覚がとどかないところにいるかぎり、身を守るのにとても都合がよいのです。このように、身体を見えにくくさせる色のことを、保護色と呼びます。
 シマウマが、なぜ横断歩道のような模様をしているかについて、もう一つ説があります。それは、サシバエ(刺しバエ)から身を守るためという説です。アフリカには、ツェツェバエという大きなハエがいて、アブのように人や動物を刺します。ツェツェバエという名前は、ボツワナの言葉で「牛を倒してしまうハエ」という意味です。ハエにとっては、栄えある名前かもしれません。人間がこのハエに刺されると、体の中に病原体が入って、ときには命を落とすこともあります。
 ツェツェバエの目から見ると、シマウマのシマ模様は見えにくいらしく、シマウマのまわりにたかるハエは、ほかの動物と比べてぐんと少ないのです。
 ところで、シマウマのしま模様は、一頭ずつすべて異なっています。人間の指紋には一つも同じものがありませんが、シマウマの模様もちょうどそれと似ています。私たち人間から見ると、どれも同じように見える模様ですが、一つとして同じものがありません。∵
 さて、しまのつく動物は、ほかにもいます。シマリス、シマダイ、シマヘビ、島田君。それは人間です。

 言葉の森長文作成委員会(κ)
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 宇宙のひろがり 読解マラソン集 小2 冬 9番
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 【1】いまから五千年くらい昔のことです。文明がさかえはじめたころの人々は、夜空を見上げて、宇宙というのは、自分たちの住んでいるこの地球だけだと思っていました。【2】きらめく星は、空という高い天井にはりついているもので、太陽も月も、空にはりついて動いて行き、しずむと地面の下を通ってまた東にいくと考えていたのです。
 ギリシャ時代になって、宇宙のしくみが考えられるようになりました。【3】二世紀頃に活躍した天文学者プトレマイオスは、天動説という考えを唱えました。それは、地球が宇宙の中心にあって、そのまわりを太陽や月や惑星がぐるぐる回り、いちばん外側に恒星があるという考え方です。【4】まだ、望遠鏡も発明されていない時代のこの考え方は、その後千年もの間人々に信じられました。
 十六世紀になって、地球が宇宙の中心という考え方に異議を唱えたのは、ポーランドの天文学者コペルニクスでした。【5】コペルニクスの考え方は、宇宙の中心は太陽で、地球と惑星は太陽のまわりを円形の軌道にそって回っているというものでした。地球の方が動いていると考えられたことから、地動説と呼ばれています。
 【6】はじめて望遠鏡を使って星を見たのは十七世紀、イタリアのガリレオ・ガリレイでした。ガリレオは望遠鏡によって、月のクレーターや太陽の黒点などをつぎつぎと発見しました。
 ニュートンが「万有引力の法則」を発見すると、惑星の動きはもっと正確にわかるようになりました。【7】万有引力の法則では、すべてのものはたがいに引き合っていると考えられました。そこで、月と地球、地球と太陽もたがいに引かれ合っていて、まわりを回ることができるとしたのです。しかし、その時もまだ、宇宙の中心は太陽で、宇宙とは太陽系のことでした。∵
 【8】十八世紀になり、イギリスの天文学者ハーシェルによって、宇宙は恒星の世界までひろがり、銀河系というものがわかるようになってきました。私たちの地球の位置が、銀河系の中のひとつになったのです。
 【9】二十世紀に入ると、すぐれた技術の望遠鏡が次々と開発され、恒星までの距離を測ることができるほど高性能になりました。この観測のおかげで、銀河系の大きさも、銀河系の中のさまざまな天体のことも、そして銀河系以外の銀河、さらに宇宙全体のすがたまでもがわかるようになってきたのです。
 【0】人間の見る世界は、どんどん広がっていきます。やがて宇宙の大きさも超えて広がっていくのかもしれません。

 言葉の森長文作成委員会(μ)
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 クマの冬眠 読解マラソン集 小2 冬 10番
 読解マラソン集は、みなさんの声を取り入れて編集します。ご意見ご要望は、マラソン広場まで。 http://www.mori7.com/marason/hiroba/
 秋になると、「クマが出た」「クマに襲われた」などといったニュースを聞くことがあります。これは、冬ごもりに備えてたくさんのエサを食べようとしているクマが、人間の住んでいるところにまでやってきてしまうからです。
 動物には、外の気温に合わせて体温が下がってしまう変温動物と、外の気温にかかわらず、体温を一定に保てる恒温動物がいます。恒温動物といっても、決して体温が高温というわけではありません。クマも、冬の間は穴の中でじっとしていますが、これはカエルのような変温動物の冬眠や、リスやヤマネのような小動物の冬眠とは少し違います。したがって、クマの場合は冬眠とは呼ばず冬ごもりと呼んでいます。
 冬ごもり中のクマの体温は、いつもと比べて二、三度しか下がりません。エサも食べず、おしっこや糞もしませんが、完全に眠っているわけではなく、いつでも目覚めることができます。だから、何かが近くを通ると飛び出してきたり、冬でもエサを探してうろついたりするものもいるそうです。寒くてもエサが見つかればええさ、と思っているのでしょうか。
 冬の間、ほとんど飲まず食わずですごしたクマの体重は、もとの三分の二くらいに減ってしまいます。また、メスは、この冬ごもりの間に一頭から二頭の子グマを産みます。そして、冬の間、何も食べずに子育てをするのです。
 秋の間にたくさん食べて栄養を蓄えているとはいっても、何ヶ月もエサも食べず、排泄もしないで生きている動物たちの冬眠の仕組みは、じつはまだあまりよくわかっていません。しかし、人間も冬眠できるようにして、その間に病気を治療しようという研究がされているそうです。もしかしたら将来、戸口に、「サンタさんへ。冬眠中なのでプレゼントは春になってからとどけてくださいね」などと張り紙をする家が出てくるかもしれません。∵

 言葉の森長文作成委員会(τ)
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 お雑煮いろいろ 読解マラソン集 小2 冬 11番
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 お正月に食べるお雑煮は、新しい年の豊作や家族の健康を祈る気持ちがこめられたおめでたい料理です。
 しかし、お雑煮と言われて思い浮かべた料理をほかの人に出すと、「これは、お雑煮じゃないよ。」と言われてしまうことがあるかもしれません。実は、お雑煮は、日本全国それぞれの地方で見かけも味も異なるのです。たとえば、おもちの形は西日本では丸、東日本では四角の場合が多く、焼いてから汁にいれるところや、別ゆでしてから汁に入れるところなど、おもちの入れ方も地方によって違います。汁の味も、みそ味のところもしょうゆ味のところもあります。お雑煮の中の具もさまざまです。新潟ではサケやイクラ、広島ではカキ、福井では茎のついたカブを入れるそうです。ほかにも、香川のように、あんこの入った甘い丸もちを白みその汁に入れるところや、沖縄のようにお雑煮をお正月に食べる習慣がないところもあります。
「うちは関西に住んでいるけど、お父さんもお母さんも関東出身だから四角いもちを使うよ。最後にイクラを乗せるのは、新潟出身のおばあちゃんに教わったんだって。」というふうに、お雑煮を知るとその家のいろいろなことがわかるのです。
 アフリカのピグミー族は昔、ゾウを捕まえて食べていました。ですから、
「ぼくの家では、おゾウ煮にゾウを入れて食べるよ。」
という家では、お父さんがアフリカに住んでいたのかもしれませんぞう。
 現代では、いろいろな地方や国の人同士が結婚して、新しい家庭を持つのは珍しくありませんから、その家オリジナルの新しいお雑煮を考えてみるのもいいかもしれません。お父さんとお母さんは関東と関西の出身だから、おもちの形は三角とか、お母さんは韓国出身だからキムチを入れるなどという家があってもよさそうで∵す。ピンクのハート型おもちにコンソメスープ、トリュフも乗せたフランス風お雑煮、ちょっと食べてみたい気がします。

 言葉の森長文作成委員会(Ν)
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 カブトムシ 読解マラソン集 小2 冬 12番
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 【1】夏休みの友といえばやはりカブトムシです。昆虫の王様と呼ぶにふさわしいその姿は、子どもたちの視線をとらえてはなしません。ペットショップのカブトムシコーナーは、毎年黒山の人だかりができていますし、採集ツアーも登場するほどです。
 【2】いかにも丈夫そうな姿のカブトムシですが、その命はそれほど長いものではありません。卵からかえり、冬を越した幼虫は、蛹へと姿を変え、夏になると成虫、つまりカブトムシへと変身しますが、成虫になってからの命はおよそ一か月ほどといわれています。【3】ですから、夏休みが終わるころは、ちょうどカブトムシの命もつきる時期にあたるのです。クワガタムシも、カブトムシと並んで人気があります。カブトムシがひと夏の命なのに対して、クワガタムシの場合、種類によっては越冬できるものもあります。えっとうれしくなってしまうでしょう。
 【4】大切に育てていたカブトムシの死は悲しいものですが、死んでしまったからといってすぐに飼育ケースを処分してはいけません。ケースの中の腐葉土をそっとのぞいてみましょう。もしかしたら、小さな卵が見つかるかもしれません。【5】直径三ミリ程度の白くて丸い卵です。孵化直前の卵は大きさは五ミリ程度になり、色も黄色味を帯びてきます。この卵をじょうずに育てることができたら、大切にしていたカブトムシの二世と対面できる日がやってくるのです。
 【6】卵からかえった幼虫は、おもに腐葉土を食べて大きくなります。幼虫時代に摂取した栄養が、成虫のカブトムシの大きさを決定付けます。いったん成虫になってしまったら、どんなに樹液を吸ったところでそれ以上大きくはなりません。【7】立派な大きさのカブトムシは、幼虫時代に十分な栄養を取っていたのです。もしも人間がカブトムシと同じ性質だったらどうでしょう。成人したらいくら食べても太らないわけですから、ダイエットに励んでいる大人にとってはなんともうらやましい話です。∵
 【8】通常、一匹の幼虫が蛹になるまでに食べる腐葉土の量は、洗面器に山盛り一杯分にもなるそうです。カブトムシは、そんな大量の腐葉土をかぶっとむしゃむしゃ食べてしまうのです。さすがに昆虫の王者、驚いてしまいます。
 【9】友達に自慢できるくらいの大きなカブトムシを育てるためには、良質な腐葉土を絶えず補充してあげることが大切です。また、飼育ケースの中のフンを取り除いたり、掃除をしたり、根気よく世話を続けることが必要です。
 【0】では、カブトムシとクワガタムシでは、どちらが強いでしょうか。カブトムシの得意技は、カブト割りでしょう。クワガタムシの得意技は、もちろんクワ固めです。結果は、カブトもクワガタも、お互いをムシして引き分けになりました。

 言葉の森長文作成委員会(ω)

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