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 読解マラソン集(ルビつき)小2春
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 一日の長さ 読解マラソン集 小2 春 1番
 読解マラソン集は、みなさんの声を取り入れて編集します。ご意見ご要望は、マラソン広場まで。 http://www.mori7.com/marason/hiroba/
 「一分(ぷん)は六十秒(びょう)、一時間(じかん)は六十分(ぷん)、では一日は?」と聞か(き )れたら迷わ(まよ )ず「二十四時間(じかん)」と、わたしたちは答え(こた )ます。けれども本当に(ほんとう )一日は二十四時間(じかん)なのでしょうか? 「一日二十四時間(じかん)」という答え(こた )は、必ずしも(かなら   )どの時代(じだい)でも正解(せいかい)とは言え(い )ないようです。
 一日というのは、地球(ちきゅう)が地軸(ちじく)を中心(ちゅうしん)にぐるっと一回転(かいてん)するのにかかる時間(じかん)をいいます。けれども、その動き(うご )を狂わす(くる  )存在(そんざい)があります。その一つが月です。
 月にも引力(いんりょく)があり、月の引力(いんりょく)は、地球(ちきゅう)の海(うみ)の水を引っ張り(ひ ぱ )ます。地球(ちきゅう)がお父さん( とう  )だとすると、月という子供(こども)がお父さん( とう  )の海(うみ)を引っ張っ(ひ ぱ )ているので、お父さん( とう  )は回転(かいてん)しにくくなります。その結果(けっか)、少し(すこ )ずつですが一日の長(なが)さが伸び(の )ていくのです。
 オーストラリアにある約(やく)六億(おく)年前(まえ)の堆積岩(たいせきがん)に残さ(のこ )れた地層(ちそう)には、潮(しお)の満ち(み )干(ひ)が縞(しま)模様(もよう)として残さ(のこ )れています。それを見ると、当時(とうじ)一年はだいたい四百日あり、一日は約(やく)二十二時間(じかん)あったと考え(かんが )られています。六億(おく)年前(まえ)に比べる(くら  )と、
今(いま)の世の中(よ なか)はゆっくりと自転(じてん)しているのです。一日たった二時間(じかん)しかちがいませんが、毎日(まいにち)いそがしく過ごし(す  )ている人にとってこの二時間(じかん)は大きな差(さ)に感じる(かん  )ことでしょう。
 地球(ちきゅう)が誕生(たんじょう)したばかりのときは、さらに自転(じてん)速度(そくど)は速く(はや )、一年は二千日あったとされています。ということは一日が四時間(じかん)くらいしかなかったことになり、朝(あさ)起き(お )て学校へ行(い)ったと思っ(おも )たら、給食(きゅうしょく)を急い(いそ )で食べ(た )てもう寝る(ね )。そんな生活(せいかつ)をしなければならなかったのです。今(いま)の世の中(よ なか)でよかった、と思わ(おも )ずにはいられません。
 さて、地球(ちきゅう)の自転(じてん)の回転(かいてん)速度(そくど)に影響(えいきょう)を与え(あた )ている月ですが、月もまた地球(ちきゅう)からの影響(えいきょう)を受け(う )ています。地球(ちきゅう)の周り(まわ )を回転(かいてん)しているうちに、月は一年間(ねんかん)に約(やく)三センチメートルずつ地球(ちきゅう)から遠ざかっ(とお   )ているのです。∵
 十億(おく)年前(まえ)の月は今(いま)より少し(すこ )大きく見えており、逆(ぎゃく)に十億(おく)年後(ご)には今(いま)よりも少し(すこ )小さく見えるようになるといわれています。肉眼(にくがん)で見る限り(かぎ )あまり大きなちがいには感じ(かん )ませんが、もしかすると、かぐや姫(ひめ)は日がたつごとに月が地球(ちきゅう)から離れ(はな )てしまっていることを知っ(し )ていたのかもしれません。
「もうすぐおばあさん、おじいさんと離れ(はな )なければならない。」
と、泣い(な )ているのではなく、
「早くしないと月に帰れ(かえ )なくなる。」
と、思っ(おも )ていたとも考え(かんが )られます。だから月を見ては涙(なみだ)を流し(なが )ていたのかもしれません。
「これでおむかえがこなければ、わたしも運(うん)のつき(月)かしら……。」

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(Ω)
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 マッチ箱の動物園 読解マラソン集 小2 春 2番
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 ジェリー・ダレルは動物(どうぶつ)が大好き(だいす )な男の子でした。ある日、家(いえ)にお客様( きゃくさま)が来(き)ました。ジェリーのお兄さん(にい  )は、お客様( きゃくさま)のたばこに火をつけてあげようとして、テーブルの上にあったマッチの箱(はこ)をあけました。次(つぎ)の瞬間(しゅんかん)、お兄さん(にい  )もお客様( きゃくさま)も大声(おおごえ)をあげて逃げ出し(に だ )ました。マッチ箱(ばこ)に入っていたのは、マッチではなくて、生きたサソリの親子(おやこ)だったのです。きっとジェリーのしわざだな、とお兄さん(にい  )はおこりながらも、あきらめました。
 大人になったとき、ジェリーはこう言い(い )ました。
「これが私(わたし)の持っ(も )た最初(さいしょ)の動物(どうぶつ)園(えん)でした。サソリの親子(おやこ)の入ったマッチ箱(ばこ)が。」
 さて、サソリの親子(おやこ)を手始め(てはじ )として、ジェリーはどんどん動物(どうぶつ)を集め(あつ )ました。大体(だいたい)は二階(かい)の自分(じぶん)の部屋(へや)で飼っ(か )ていたので、そこが次(つぎ)の「ジェリーの動物(どうぶつ)園(えん)」になりました。ジェリーのお父さん( とう  )は早くに亡くなっ(な   )ていて、家族(かぞく)はお母さん( かあ  )と大きいお兄さん(にい  )が二人、若い(わか )お姉さん(ねえ  )が一人いました。みんな、「ジェリーの動物(どうぶつ)園(えん)」の動物(どうぶつ)たちがふえていくことには、文句(もんく)を言い(い )ましたが、ひとたびジェリーが新しい(あたら  )動物(どうぶつ)を持っ(も )て帰る(かえ )と、みんなもかわいいと喜ん(よろこ )で、飼う(か )のを許し(ゆる )てしまうのでした。
 大人になるとジェリーは、動物(どうぶつ)園(えん)に送る(おく )ためのめずらしい動物(どうぶつ)をアフリカまで行っ(い )てつかまえる仕事(しごと)を始め(はじ )ました。ところが、いざ動物(どうぶつ)園(えん)に送ら(おく )れることになると、ジェリーはがっかりしました。せっかく仲良く(なかよ )なった動物(どうぶつ)たちと別れ(わか )なければいけないばかりか、動物(どうぶつ)園(えん)では飼い(か )方(かた)もわからず、ひどい生活(せいかつ)をさせるようになったところもあったからでした。その上アフリカでは、人間(にんげん)によって動物(どうぶつ)たちが住む(す )ところをなくしたり、ぜいたくをするために殺さ(ころ )れたりしてほろんでいっていることを、ジェリーは知り(し )ました。∵
 そこで、ジェリーは、自分(じぶん)の動物(どうぶつ)園(えん)を作る(つく )ことにしました。それは、絶滅(ぜつめつ)しかけた動物(どうぶつ)を保護(ほご)し、増やし(ふ  )、それから生まれ故郷(う  こきょう)に返す(かえ )動物(どうぶつ)園(えん)でした。さらに、生まれ故郷(う  こきょう)の人々に、どんなに動物(どうぶつ)が大切(たいせつ)かを教育(きょういく)し、動物(どうぶつ)たちが住める(す  )ように自然(しぜん)をよみがえらせる仕事(しごと)もする動物(どうぶつ)園(えん)でした。ジェリーはその「夢(ゆめ)の動物(どうぶつ)園(えん)」を作る(つく )お金を集める(あつ  )ために、今(いま)までの経験(けいけん)をおもしろく本に書い(か )て売っ(う )たり、いろいろなところで話(はなし)をして寄付(きふ)をもらったりしました。
 ついに動物(どうぶつ)園(えん)の計画(けいかく)は実現(じつげん)しました。ジャージー野生(やせい)動物(どうぶつ)保護(ほご)動物(どうぶつ)園(えん)です。世界中(せかいじゅう)からその動物(どうぶつ)園(えん)に協力(きょうりょく)し、勉強(べんきょう)する人たちが集まっ(あつ  )てきました。動物(どうぶつ)園(えん)の二十五周年(しゅうねん)記念(きねん)のとき、ジェリーは動物(どうぶつ)園(えん)で働く(はたら )人たちから、すばらしいプレゼントをもらって、大声(おおごえ)をあげました。それは、銀(ぎん)のマッチ箱(ばこ)に入った、金でできたサソリの親子(おやこ)の人形(にんぎょう)でした。誰(だれ)もが、ジェリーの「最初(さいしょ)の動物(どうぶつ)園(えん)」のことを知っ(し )ていたのでした。
 さて、昔(むかし)、食堂(しょくどう)で逃げ出し(に だ )てみんなを驚か(おどろ )せたニシキヘビは、その後(  ご)どうなったのでしょう。実は(じつ )、本当に(ほんとう )驚い(おどろ )たのはヘビの方(ほう)で、つかまえられたヘビはおりの中で、「ヘー、ビっくりした。」と言っ(い )ていたそうです。

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(λ)
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 初めての宇宙探検 読解マラソン集 小2 春 3番
 読解マラソン集は、みなさんの声を取り入れて編集します。ご意見ご要望は、マラソン広場まで。 http://www.mori7.com/marason/hiroba/
 初めて(はじ  )宇宙船(うちゅうせん)に乗っ(の )て宇宙(うちゅう)を飛行(ひこう)したのは、ソ連( れん)の宇宙(うちゅう)飛行(ひこう)士(し)、ガガーリンです。ガガーリンの乗っ(の )たボストーク宇宙船(うちゅうせん)は、地球(ちきゅう)をひとまわりする飛行(ひこう)に成功(せいこう)しました。宇宙(うちゅう)から地球(ちきゅう)を見たガガーリンは、「地球(ちきゅう)は青かった」と語り(かた )ました。
 月に立った最初(さいしょ)の人は、アポロ宇宙船(うちゅうせん)に乗っ(の )たアメリカのアームストロングです。そのとき、テレビの前(まえ)では世界中(せかいじゅう)の何(なん)億(おく)人という人々が、かたずをのんで見守っ(みまも )ていました。月面(げつめん)を歩い(ある )たアームストロング船長(せんちょう)は、「この一歩(いっぽ)はひとりの人間(にんげん)にとっては小さな一歩(いっぽ)だが、人類(じんるい)にとっては大きな飛躍(ひやく)となるだろう」という言葉(ことば)を残し(のこ )ています。
 その後(  ご)、アメリカとソ連( れん)は、競い合う(きそ あ )ように宇宙(うちゅう)開発(かいはつ)を進め(すす )、宇宙船(うちゅうせん)やロケットは急速(きゅうそく)に進歩(しんぽ)していきました。無重力(むじゅうりょく)の宇宙(うちゅう)空間(くうかん)で、どのくらい生活(せいかつ)できるかという実験(じっけん)が始まり(はじ  )、宇宙(うちゅう)ステーションで生活(せいかつ)できる最長(さいちょう)記録(きろく)が次々(つぎつぎ)とぬりかえられていきました。宇宙(うちゅう)空間(くうかん)では、地球(ちきゅう)上ではむずかしい動作(どうさ)が簡単(かんたん)にできます。重い(おも )ものを持ち上げ(も あ )たり、宙返り(ちゅうがえ )をするのもたやすいことです。しかし、不便(ふべん)なこともたくさんあります。たとえば、ひげをそると、切っ(き )たひげがあたりにふわふわと漂い(ただよ )はじめるので、あわてて吸い取ら(す と )なくてはなりません。
 宇宙(うちゅう)ステーションでのさまざまな実験(じっけん)のおかげで、無重力(むじゅうりょく)が人間(にんげん)の体(からだ)にどんな影響(えいきょう)をおよぼすかが、次第に(しだい )わかってきました。
 やがて、科学(かがく)技術(ぎじゅつ)の進歩(しんぽ)により、スペースシャトルという宇宙船(うちゅうせん)が登場(とうじょう)しました。シャトルは、何(なん)度(ど)もくり返し(  かえ )飛行(ひこう)できる宇宙船(うちゅうせん)です。シャトルでいちばん大きいのは燃料(ねんりょう)タンクです。十五階(かい)建て(だ )のビルほどもある巨大(きょだい)な燃料(ねんりょう)タンクは、途中(とちゅう)で切り離さ(き はな )れ、残っ(のこ )た連絡(れんらく)船(せん)が軌道(きどう)に乗っ(の )て地球(ちきゅう)を回り(まわ )ます。日本人の宇宙(うちゅう)飛行(ひこう)士(し)も、スペースシャトルの乗組(のりくみ)員(いん)として活躍(かつやく)しました。∵
 さて、未来(みらい)の宇宙(うちゅう)開発(かいはつ)は、どうなっていくのでしょう。
 現在(げんざい)、各国(かっこく)が協力(きょうりょく)して国際(こくさい)宇宙(うちゅう)ステーションの建設(けんせつ)を進め(すす )ています。地球(ちきゅう)から少し(すこ )ずつ部品(ぶひん)を打ち上げ(う あ )て、今(いま)までにない巨大(きょだい)な施設(しせつ)を組み立てる(く た  )のです。これは、地球(ちきゅう)の周り(まわ )を回り(まわ )ながら、さまざまな研究(けんきゅう)や実験(じっけん)を行なう(おこ  )有人(ゆうじん)の施設(しせつ)で、ステーションの中では、宇宙(うちゅう)飛行(ひこう)士(し)が交代(こうたい)で仕事(しごと)をしています。将来(しょうらい)は、宇宙(うちゅう)ステーションの内部(ないぶ)で人が暮らせる(く   )ように研究(けんきゅう)が進め(すす )られています。
 さらに、もっと巨大(きょだい)なスペースコロニーを作る(つく )ことも考え(かんが )られています。スペースコロニーの内部(ないぶ)には酸素(さんそ)も太陽(たいよう)の光(ひかり)もあるので、地球(ちきゅう)と同じ(おな )ような生活(せいかつ)ができることになるでしょう。
 月や火星(かせい)、木星(もくせい)の衛星(えいせい)に宇宙(うちゅう)基地(きち)を作る(つく )計画(けいかく)もあります。また、火星(かせい)に植物(しょくぶつ)をたくさん植え(う )て、地球(ちきゅう)のような惑星(わくせい)にしようという考え(かんが )もあります。植物(しょくぶつ)は二酸化炭素(にさんかたんそ)から酸素(さんそ)を作り出し(つく だ )てくれるので、火星(かせい)が緑(みどり)の惑星(わくせい)になれば、人間(にんげん)も呼吸(こきゅう)ができるようになります。何(なに)世紀(せいき)もかかる壮大(そうだい)な計画(けいかく)ですが、太陽系(たいようけい)に私(わたし)たちが住める(す  )惑星(わくせい)をもう一つ作る(つく )という、ワクワクするような話(はなし)です。成功(せいこう)すれば、いつかは火星(かせい)で生まれ育っ(そだ )た「火星(かせい)人」が現れる(あらわ  )ことになります。
 みなさんが大人になるころには、自分(じぶん)でカセイだお金で火星(かせい)に行ける(い  )ようになるかもしれません。そのころになると、最初(さいしょ)の宇宙(うちゅう)飛行(ひこう)士(し)ガガーリンのことは、懐かしい(なつ   )昔話(むかしばなし)のように語ら(かた )れることになるでしょう。
「そう言え(い )ば、最初(さいしょ)に宇宙(うちゅう)に行っ(い )た、あのだれだっけ、ほらパンにつけてよく食べる(た  )人。」
「それは、マーガリン。」

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(κ)
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 動く大陸 読解マラソン集 小2 春 4番
 読解マラソン集は、みなさんの声を取り入れて編集します。ご意見ご要望は、マラソン広場まで。 http://www.mori7.com/marason/hiroba/
 地球(ちきゅう)の表面(ひょうめん)の七割(わり)は海(うみ)です。陸(りく)の地形(ちけい)は簡単(かんたん)に見ることができますが、海(うみ)の中の地形(ちけい)は見ることができません。長い(なが )間(あいだ)、海底(かいてい)の地形(ちけい)はなぞにつつまれていました。しかし、二十世紀(せいき)になって、深い(ふか )海(うみ)の中を調べる(しら  )技術(ぎじゅつ)が発達(はったつ)しました。たとえば、海(うみ)の底(そこ)に音波(おんぱ)をぶつけて、はねかえってくる時間(じかん)のちがいから、海(うみ)の深(ふか)さを測る(はか )方法(ほうほう)が考え出さ(かんが だ )れたのです。こうして、しだいに海底(かいてい)の姿(すがた)がわかってきました。
 海底(かいてい)の地形(ちけい)図(ず)を見ると、陸地(りくち)以上(いじょう)に大きな山や谷(たに)がたくさんあることに驚かさ(おどろ  )れます。陸上(りくじょう)の山脈(さんみゃく)とはまったくくらべものにならないほど、長い(なが )山脈(さんみゃく)が続い(つづ )ていたり、深い(ふか )谷(たに)が何(なん)本もきざまれている場所(ばしょ)もあります。海底(かいてい)は、山あり谷(たに)ありなのです。なぜ、海(うみ)の底(そこ)はこのような地形(ちけい)になっているのでしょう。
 地球(ちきゅう)の中心(ちゅうしん)からは、いつも熱い(あつ )マグマが上昇(じょうしょう)しています。マグマは、地殻(ちかく)を引き裂い(ひ さ )て新しい(あたら  )海底(かいてい)を作り(つく )ます。海(うみ)の山脈(さんみゃく)、つまり海嶺(かいれい)は、新しい(あたら  )海底(かいてい)が生まれ出ている現場(げんば)です。また海(うみ)の谷(たに)、つまり海溝(かいこう)は、海底(かいてい)が地球(ちきゅう)の中心(ちゅうしん)に沈み(しず )こんでいる場所(ばしょ)です。海嶺(かいれい)も海溝(かいこう)も、たいへん地震(じしん)の起き(お )やすい場所(ばしょ)です。
 地球(ちきゅう)の表面(ひょうめん)は、十枚(まい)以上(いじょう)の板(いた)に分かれ(わ  )ており、それぞれが異なっ(こと  )た方向(ほうこう)にゆっくりと動い(うご )ています。そのスピードは、一年に数(すう)センチメートルほどです。海底(かいてい)も陸地(りくち)も、このプレートと呼ば(よ )れる板(いた)の上に乗っ(の )て少し(すこ )ずつ動き(うご )ます。これをプレートテクトニクス理論(りろん)と言い(い )ます。舌(した)をかみそうな名前(なまえ)なので、テクトウ(適当(てきとう))に読み(よ )たくなってしまいます。
 プレートが他(た)のプレートとぶつかる場所(ばしょ)はどうなっているのでしょう。そこでは片方(かたほう)のプレートが新しく(あたら  )生まれ出ており、もう片方(かたほう)のプレートがその下に沈み(しず )こんでいます。海底(かいてい)の山や谷(たに)は、プレートが動く(うご )ときに大きな力がかかってできる傷(きず)のようなものです。∵まさに地球(ちきゅう)は生きているということがわかります。
 陸地(りくち)が動い(うご )ているのではないかということを最初(さいしょ)に考え(かんが )たのは、二十世紀(せいき)の初め(はじ )のウェゲナーという人でした。彼(かれ)は、世界(せかい)地図(ちず)を見ているとき、陸地(りくち)をはさみで切り取っ(き と )てジグソーパズルのように合わせ(あ  )てみると、ぴったり合う(あ )ことに気がついたのです。アフリカ大陸(たいりく)の西(にし)と南米(なんべい)大陸(たいりく)の東(ひがし)の海岸線(かいがんせん)など、驚く(おどろ )ほどうまく重なり(かさ  )ます。このふとした思いつき(おも   )から、考え出さ(かんが だ )れたのが大陸(たいりく)移動(いどう)説(せつ)です。大昔(おおむかし)の地球(ちきゅう)にはパンゲア大陸(たいりく)と呼ば(よ )れる一つの巨大(きょだい)な大陸(たいりく)があり、これがいくつかに分かれ(わ  )て移動(いどう)し、現在(げんざい)のようなたくさんの大陸(たいりく)になったという考え方(かんが かた)でした。
 しかしウェゲナーは、なぜ大陸(たいりく)が分かれ(わ  )て動い(うご )ていったのかということまでは、うまく説明(せつめい)できませんでした。そのため、当時(とうじ)の学者(がくしゃ)たちは大陸(たいりく)移動(いどう)説(せつ)に疑問(ぎもん)をいだいていました。また、自分(じぶん)たちの生活(せいかつ)の基盤(きばん)である大地(だいち)が動く(うご )という考え(かんが )は、人々の反発(はんぱつ)を買い(か )ました。ウェゲナーは化石(かせき)調査(ちょうさ)などを行ない(おこ  )、その証拠(しょうこ)を示そ(しめ )うとしましたが、グリーンランドを探検(たんけん)中に遭難(そうなん)してしまいました。
 ウェゲナーの死後(しご)、いったんほろび去っ(さ )たかに見えた大陸(たいりく)移動(いどう)説(せつ)は、プレートテクトニクス理論(りろん)とともに復活(ふっかつ)することになります。世界(せかい)地図(ちず)を見てふとひらめいた考え(かんが )が、数(すう)十年の時(とき)を経(へ)て真実(しんじつ)であるとわかったのです。
 ウェゲナーが今(いま)も生きていれば、きっとうれしゲナー顔(かお)をしたでしょう。自分(じぶん)の正しかったことが証明(しょうめい)されて、ウェゲナーはうれしなきをしたかもしれません。「ウェーン。」

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(κ)
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 星の一生 読解マラソン集 小2 春 5番
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 夜空(よぞら)にはたくさんの星(ほし)が輝い(かがや )ています。しかし、これらの美しい(うつく  )星(ほし)は永遠(えいえん)に輝き(かがや )続ける(つづ  )わけではありません。星(ほし)にも一生があり、生まれたり死ん(し )だりしています。ただし、星(ほし)の一生は人間(にんげん)の一生とはくらべものにならないほど長く(なが )、その寿命(じゅみょう)は人間(にんげん)の一億(おく)倍(ばい)もあります。
 宇宙(うちゅう)のあちこちには、冷たい(つめ  )ガスやチリが集まっ(あつ  )た暗黒(あんこく)星雲(せいうん)と呼ば(よ )れるものがあります。暗黒(あんこく)星雲(せいうん)は、その名のとおり光(ひかり)を持た(も )ない黒い(くろ )雲(くも)です。実は(じつ )、この暗黒(あんこく)星雲(せいうん)の中には星(ほし)の元(もと)になる物質(ぶっしつ)がたくさんあります。何(なに)かのきっかけで暗黒(あんこく)星雲(せいうん)が縮み(ちぢ )始める(はじ  )と、ガスやチリが集まっ(あつ  )てうずを巻き(ま )はじめます。このうず巻き(  ま )が星(ほし)のたまごです。
 重力(じゅうりょく)によって更に(さら )縮ん(ちぢ )でいくと、うず巻き(  ま )の中心(ちゅうしん)部(ぶ)が濃く(こ )なり、熱く(あつ )なっていきます。それは、やがて自ら(みずか )光(ひかり)を放つ(はな )ようになり、赤ちゃん星(ぼし)が誕生(たんじょう)します。冬(ふゆ)の夜(よる)、肉眼(にくがん)でも見ることができるオリオン座(ざ)の大星雲(せいうん)も、新しい(あたら  )星(ほし)が生まれている場所(ばしょ)です。星雲(せいうん)の中で、数え切れ(かぞ き )ないほどたくさんの星(ほし)の赤ちゃんが輝い(かがや )ています。
 一人前(まえ)の星(ほし)として輝き(かがや )だした星(ほし)のその後(  ご)の運命(うんめい)を決める(き  )のは重(おも)さです。太陽(たいよう)ぐらいの重(おも)さの星(ほし)は最も(もっと )長生き(ながい )で、百億(おく)年ぐらいはそのまま輝き(かがや )続け(つづ )ます。その後(  ご)、年をとった星(ほし)は、ぐんぐんふくらんで大きくなっていき、それにともなって温度(おんど)も下がるため、真っ赤(ま か)な色(いろ)に変わり(か  )ます。さそり座(ざ)のアンタレスや、オリオン座(ざ)のベテルギウスは、赤くふくらんだおじいさん星(ぼし)の代表(だいひょう)です。これらの星(ほし)は、昔(むかし)の姿(すがた)とはすっかり変わっ(か  )ているので、アンタレスも「あんた誰(だれ)です?」と言わ(い )れてしまうかもしれません。
 巨大(きょだい)な赤い星(ほし)は、風船(ふうせん)のようにふくらんだりしぼんだりしながら、最後(さいご)には爆発(ばくはつ)してしまいます。爆発(ばくはつ)のあとに残る(のこ )のは、小さな白色(はくしょく)矮星(わいせい)と呼ば(よ )れる星(ほし)です。∵白色(はくしょく)矮星(わいせい)は、たいへん重い(おも )星(ほし)で、その星(ほし)から切り取っ(き と )たマッチ箱(ばこ)ほどのかけらでも、人間(にんげん)は持つ(も )ことができません。ダンプカーでやっと運べる(はこ  )ほどです。
 太陽(たいよう)よりも更に(さら )重い(おも )星(ほし)は、燃料(ねんりょう)をむだづかいするため、寿命(じゅみょう)は数(すう)千万(まん)年ほどしかありません。このような星(ほし)が年を取っ(と )てふくらむと、自分(じぶん)の体重(たいじゅう)をささえられず、急(きゅう)につぶれて大きな爆発(ばくはつ)を起こし(お  )ます。これを超新星(ちょうしんせい)の大爆発(ばくはつ)と言い(い )ます。爆発(ばくはつ)のあとに残る(のこ )のは、白色(はくしょく)矮星(わいせい)よりもっと小さな中性子星(ちゅうせいしせい)です。中性子星(ちゅうせいしせい)は、中身(なかみ)が圧縮(あっしゅく)されたおそろしく重い(おも )星(ほし)です。中性子星(ちゅうせいしせい)から、角砂糖(かくざとう)一個(こ)分(ぶん)を切り取っ(き と )てみると、その重(おも)さは一億(おく)トンもあります。
 更に(さら )重い(おも )星(ほし)が死ん(し )だら、どうなるでしょう。巨大(きょだい)になった星(ほし)は、更に(さら )はげしく爆発(ばくはつ)し、はげしくつぶれます。残っ(のこ )た星(ほし)は、そのものすごい引力(いんりょく)のため、光(ひかり)さえも外(そと)へ出られなくなってしまいます。私(わたし)たちは、この真っ暗(ま くら)な星(ほし)を見ることはできません。ブラックホールと呼ば(よ )れるこの星(ほし)は、近づく(ちか  )ものすべてをものすごい引力(いんりょく)で吸い込ん(す こ )でしまいます。それはまるで宇宙(うちゅう)にできた巨大(きょだい)な落とし穴(お  あな)のようです。
 人間(にんげん)が生きている間(あいだ)に、一つの星(ほし)の一生を観察(かんさつ)することはできません。しかし、宇宙(うちゅう)には生まれたばかりの星(ほし)から死(し)にゆく星(ほし)まで、さまざまな星(ほし)が輝い(かがや )ているので、これらを一つ一つ観測(かんそく)することで、私(わたし)たちは星(ほし)の一生を知る(し )ことができます。
 星(ほし)も、人間(にんげん)と同じ(おな )ように、小学星(せい)、中学星(せい)、高校(こうこう)星(せい)と成長(せいちょう)し、さまざまな形(かたち)に変化(へんか)していくのです。そう言え(い )ば、動物(どうぶつ)園(えん)にもいました。オット星(せい)。

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 世界へはばたく「もったいない」 読解マラソン集 小2 春 6番
 読解マラソン集は、みなさんの声を取り入れて編集します。ご意見ご要望は、マラソン広場まで。 http://www.mori7.com/marason/hiroba/
 ノーベル平和(へいわ)賞(しょう)は、世界(せかい)の平和(へいわ)のために努力(どりょく)した人に贈ら(おく )れる賞(しょう)です。二〇〇四年度(ねんど)の受賞(じゅしょう)者(しゃ)は、ケニアのワンガリ・マータイさんでした。アフリカ人の女性(じょせい)がこの賞(しょう)を受け(う )たのは初めて(はじ  )のことでした。
 マータイさんがノーベル平和(へいわ)賞(しょう)に選ば(えら )れた理由(りゆう)は、貧しい(まず  )女性(じょせい)たちにはたらきかけて、アフリカの砂漠(さばく)に三十年の間(あいだ)に三千万(まん)本もの木を植え(う )たからです。
 アフリカでは、砂漠(さばく)が年々広がっ(ひろ  )ています。砂漠(さばく)になると、農作物(のうさくもつ)も育た(そだ )ず、飲み(の )水もなくなります。そのために、病気(びょうき)が広がり(ひろ  )、人々は更に(さら )貧しく(まず  )なります。学校で勉強(べんきょう)もできませんし、体(からだ)も育ち(そだ )ません。
 一人の人間(にんげん)が木を一本植え(う )ただけでは、とてもそんな大きな問題(もんだい)を解決(かいけつ)できないと思う(おも )かもしれません。ところが、三千人の人が一本ずつ木を植え(う )たら、三千本の木になります。三千万(まん)人の人が一本ずつ木を植え(う )たら、三千万(まん)本の木が育ち(そだ )、りっぱな緑(みどり)の森になるのです。 
 たくさんの木が植え(う )られた場所(ばしょ)では、料理(りょうり)を作る(つく )ために燃やす(も  )薪(まき)も、すぐに手に入ります。土地(とち)が豊か(ゆた )になり、小さな動物(どうぶつ)たちも集まる(あつ  )ようになります。また、空気がきれいになり、涼しい(すず  )木陰(こかげ)もできます。
 ノーベル平和(へいわ)賞(しょう)に選ば(えら )れたマータイさんが、どうしたら自然(しぜん)が守ら(まも )れるかという話(はなし)をしに世界中(せかいじゅう)を回っ(まわ )ているとき、日本ですばらしい言葉(ことば)を聞き(き )ました。それは、「もったいない」という言葉(ことば)です。
 マータイさんは、かぎりある地球(ちきゅう)の資源(しげん)を守る(まも )ために、これまで次(つぎ)のことを世界(せかい)によびかけてきました。「むだづかいをしない」「ものは何(なん)回(かい)でも使う(つか )」「古く(ふる )なったものは新しい(あたら  )使い道(つか みち)をさがす」∵ 
 「もったいない」という日本語(にほんご)は、この三つのよびかけをひとことで表し(あらわ )ていると、マータイさんは思い(おも )ました。そして、日本には昔(むかし)から、稲刈り(いねか )をしたあとのワラをゾウリや細工物(さいくもの)に利用(りよう)したり、布(ぬの)の端切れ(はぎ )で子どものためのお手玉を美しく(うつく  )作っ(つく )たりするという文化(ぶんか)があることを知り(し )ました。「もったいない」という気持ち(きも )とともに、ふつうなら捨て(す )てしまうものも美しい(うつく  )ものに作り上げ(つく あ )ていることに感心(かんしん)したのです。英語(えいご)で似(に)たような言葉(ことば)がなかったので、マータイさんは、「モッタイナイ」という日本語(にほんご)をそのまま使っ(つか )て、世界(せかい)にこの日本語(にほんご)を広める(ひろ  )ことにしました。 
 マータイさんは、日本語(にほんご)の「もったいない」だけでなく、自分(じぶん)の国(くに)のケニアの言葉(ことば)も運動(うんどう)に入れています。それは、「ハランベー」という言葉(ことば)です。意味(いみ)は「みんなで協力(きょうりょく)しよう」というものです。マータイさんが心(こころ)のささえにしていることわざには、こういうものもあるそうです。「空こそが限界(げんかい)」。空は、どこまでも広がっ(ひろ  )ているということで、「やろうと思え(おも )ばどこまでもやれる」という意味(いみ)です。 
 私(わたし)たちも、マータイさんにならって、みんなで協力(きょうりょく)して美しい(うつく  )地球(ちきゅう)を作っ(つく )ていきましょう。「はい。声(こえ)を合わせ(あ  )て。」「ハランベー。」「ハランベー。」「ハラヘッタベー。」「ん?」

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(λ)
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 CDの仕組み 読解マラソン集 小2 春 7番
 読解マラソン集は、みなさんの声を取り入れて編集します。ご意見ご要望は、マラソン広場まで。 http://www.mori7.com/marason/hiroba/
 CD(コンパクトディスク)が登場(とうじょう)するまで、音楽(おんがく)の録音(ろくおん)にはレコードを使う(つか )のが一般(いっぱん)的(てき)でした。レコードは、プラスチックの円盤(えんばん)に刻ん(きざ )だでこぼこの溝(みぞ)に針(はり)を当て(あ )て、音を再生(さいせい)する仕組み(しく )を持っ(も )ていました。CDは光ディスク(ひかり    )とも呼ば(よ )れ、光(ひかり)の信号(しんごう)を音として再生(さいせい)する仕組み(しく )を持っ(も )ています。
 CDに音を記録(きろく)するには、まず、音による空気のふるえをマイクで取り込み(と こ )、それを電気(でんき)の信号(しんごう)に変え(か )ます。この電気(でんき)の信号(しんごう)は、さまざまな大きさの波(なみ)の形(かたち)をしています。レコードでは、この波(なみ)の大きさをそのまま、レコード盤(ばん)の表面(ひょうめん)に刻ん(きざ )でいました。
 光ディスク(ひかり    )への記録(きろく)は、この電気(でんき)の波(なみ)をデジタル信号(しんごう)に変え(か )て行い(おこな )ます。デジタル信号(しんごう)は、0と1の二つの数字(すうじ)だけで成り立っ(な た )ています。この二つの数字(すうじ)の組み合わせ(く あ  )で音の形(かたち)や大きさを表し(あらわ )、そのデジタル信号(しんごう)を光ディスク(ひかり    )に記録(きろく)していくのです。
 光ディスク(ひかり    )は、見ただけでは表面(ひょうめん)はでこぼこしていません。これは、でこぼこしている記録(きろく)層(そう)の上が、平ら(たい )で透明(とうめい)なプラスチックで覆わ(おお )れているためです。記録(きろく)層(そう)はその奥(おく)にあるアルミニウムのとても薄い(うす )層(そう)です。ここには、ピットと呼ば(よ )れる、肉眼(にくがん)では見分け(みわ )られないほど小さなくぼみがたくさんついています。光ディスク(ひかり    )が虹(にじ)のように輝い(かがや )て見えるのは、たくさんの小さなくぼみに入って反射(はんしゃ)する光(ひかり)が、それぞれのくぼみから出るときにいろいろな波長(はちょう)の色(いろ)に分かれる(わ   )ためです。
 音楽(おんがく)を聴く(き )ときは、このアルミニウムの層(そう)に光線(こうせん)を当て(あ )て、平ら(たい )な部分(ぶぶん)とくぼみのある部分(ぶぶん)で反射(はんしゃ)する光(ひかり)の変化(へんか)をデジタル信号(しんごう)として読み取り(よ と )ます。この信号(しんごう)を元(もと)の音楽(おんがく)や映像(えいぞう)の信号(しんごう)に変え(か )て、私(わたし)たちが見たり聞い(き )たりできるようにするのです。∵
 光(ひかり)を使っ(つか )て信号(しんごう)を読む(よ )ので、光ディスク(ひかり    )は何(なん)度(ど)繰り返し(く かえ )て再生(さいせい)してもその信号(しんごう)が消える(き  )ことはありません。また、デジタル信号(しんごう)を使う(つか )ので、細かく(こま  )てくっきりとした音楽(おんがく)や映像(えいぞう)を記録(きろく)することができます。
 ところで、CDによくある録音(ろくおん)時間(じかん)の74分(ふん)というのは、なぜこんなに半端(はんぱ)な時間(じかん)なのでしょうか。これは、日本で年末(ねんまつ)によく演奏(えんそう)される、ベートーベンの交響曲(こうきょうきょく)第(だい)九番(ばん)の演奏(えんそう)時間(じかん)から決め(き )られたのだそうです。
 たまに、「カラスよけ」としてCDをぶら下げているのを見ることがありますが、あのキラキラした円盤(えんばん)の中に、こんなにたくさんの情報(じょうほう)が詰まっ(つ  )ているとは、カラスたちは夢にも(ゆめ  )思わ(おも )ないでしょう。カラスよけなんて、ヨケいなことするなと思っ(おも )ているだけかもしれません。
「ところで、CDさん。いつもきらきら光っ(ひか )てきれいですね。」
「そんなこと言っ(い )てもらうと、うれシィーディーす。」

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(τ)
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 文字の歴史 読解マラソン集 小2 春 8番
 読解マラソン集は、みなさんの声を取り入れて編集します。ご意見ご要望は、マラソン広場まで。 http://www.mori7.com/marason/hiroba/
 私(わたし)たちは、文字を使う(つか )ことで、自分(じぶん)の意思(いし)を相手(あいて)に伝える(つた  )ことができます。しかし、人類(じんるい)は最初(さいしょ)から文字を持っ(も )ていたわけではありません。私(わたし)たちの遠い(とお )祖先(そせん)は文字を持た(も )ず、話し言葉(はな ことば)や身ぶり(み  )、手ぶり、音楽(おんがく)や踊り(おど )まで使っ(つか )て、意思(いし)を伝え(つた )合っ(あ )ていました。
 文字が生まれる最初(さいしょ)のきっかけは、物(もの)の形(かたち)を絵(え)にかいたことでした。あるとき人間(にんげん)は、小さな絵(え)をいくつもかいて、意思(いし)を伝える(つた  )ことを思いつき(おも   )ました。けれども、絵(え)は人によって見方(みかた)が異なる(こと  )ので、うまく伝わる(つた  )こともありますが、誤解(ごかい)されることも多かっ(おお  )たことでしょう。また、いくら単純(たんじゅん)な絵(え)といっても、たくさんかくのはたいへんです。より簡単(かんたん)にかけるように、絵(え)の形(かたち)はだんだん単純(たんじゅん)化(か)されていきました。
 最初(さいしょ)の文字を発明(はつめい)したのは、いまのイラクの南部(なんぶ)、当時(とうじ)はバビロニアとよばれていた地域(ちいき)に住ん(す )でいたシュメール人だと言わ(い )れています。今(いま)から五千年も前(まえ)のことです。シュメール人の文字は、絵(え)を簡単(かんたん)にした記号(きごう)のようなもので、その一つ一つに意味(いみ)がありました。このような文字は、絵文字(えもじ)とよばれています。絵文字(えもじ)を使っ(つか )て文章(ぶんしょう)を書く(か )ためには、膨大(ぼうだい)な数(かず)の文字が必要(ひつよう)です。これを使う(つか )のはたいへん難しく(むずか  )、またわかりにくいという欠点(けってん)がありました。
 そこで、それぞれの文字に意味(いみ)を持た(も )せるのではなく、一つの文字に一つの音声(おんせい)をあてはめることを考え(かんが )た人々がいました。そうすれば、それほどたくさんの文字は必要(ひつよう)なくなり、話し言葉(はな ことば)をそのまま写せる(うつ  )ようになるので、簡単(かんたん)に使える(つか  )ようになります。このような音だけを表す(あらわ )文字を、表音(ひょうおん)文字といいます。文字は、どんどん絵(え)から遠ざかり(とお   )、単純(たんじゅん)な記号(きごう)になっていきました。
 一つ一つの記号(きごう)に意味(いみ)を持つ(も )表意(ひょうい)文字は、絵文字(えもじ)や象形(しょうけい)文字など、数多く(かずおお )ありましたが、どれもずっと昔(むかし)に使わ(つか )れなくなって∵しまいました。しかし、今(いま)でも使わ(つか )れている表意(ひょうい)文字があります。それは漢字(かんじ)です。中国(ちゅうごく)には、多く(おお )の文学作品(さくひん)や宗教(しゅうきょう)の書物(しょもつ)があり、漢字(かんじ)は、昔(むかし)からそれほど変わら(か  )ない形(かたち)で受け(う )つがれてきました。
 日本語(にほんご)には、表意(ひょうい)文字である漢字(かんじ)と、表音(ひょうおん)文字のひらがな、カタカナがあり、それらを混ぜ(ま )て文を書き表し(か あらわ )ます。これは、世界(せかい)の言語(げんご)の中でも特殊(とくしゅ)で、外国(がいこく)人から見ると、たいへん難しい(むずか  )言語(げんご)です。
 大昔(おおむかし)、日本には文字がありませんでした。日本人が初めて(はじ  )使っ(つか )た文字は、中国(ちゅうごく)から伝わっ(つた  )た漢字(かんじ)です。最初(さいしょ)は、話し言葉(はな ことば)は日本語(にほんご)、書く(か )文章(ぶんしょう)は中国(ちゅうごく)の漢文(かんぶん)という状態(じょうたい)でした。漢字(かんじ)ばかりの漢文(かんぶん)は、多く(おお )の日本人にとってちんぷんかんぷん(漢文(かんぶん))だったことでしょう。
 その後(  ご)、漢字(かんじ)の意味(いみ)を無視(むし)して、読み(よ )だけを日本語(にほんご)の音にあてはめた万葉仮名(まんようがな)が作ら(つく )れました。これによって、話し言葉(はな ことば)を文字で表記(ひょうき)できるようになりました。さらに、漢字(かんじ)の形(かたち)をくずして、一文字に一つ音をあてはめたひらがなができました。また、漢字(かんじ)の一部分(いちぶぶん)をとったり、簡単(かんたん)な形(かたち)にしたりすることによって、カタカナも作ら(つく )れました。
 現在(げんざい)では、漢字(かんじ)とかなをまぜて、自由(じゆう)に文を書き表す(か あらわ )ことができます。ひらがなの五十音だけで、文章(ぶんしょう)をつづることもできるし、どの言葉(ことば)を漢字(かんじ)で表す(あらわ )かは、書く(か )人の好み(この )で決める(き  )ことができます。これは、日本語(にほんご)の表記(ひょうき)のすばらしい特徴(とくちょう)と言え(い )るでしょう。
 ただ、面倒(めんどう)だからといって、すべてひらがなで書く(か )と、思わ(おも )ぬ誤解(ごかい)を招く(まね )ことがあるので注意(ちゅうい)しましょう。たとえば、次(つぎ)の文はどのように読める(よ  )でしょうか。「ははははははとわらった」(母(はは)はハハハと笑っ(わら )た・ハハハハハハと笑っ(わら )た)、「きのうおかあさんとぱんつくった」(パン作っ(つく )た・パンツ食っ(く )た) 長文(ちょうぶん)(κ)
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 緑の大地だった砂漠 読解マラソン集 小2 春 9番
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 乾燥(かんそう)した砂漠(さばく)は、生き物(い もの)にとっては厳しい(きび  )世界(せかい)です。昼(ひる)はたいへん暑い(あつ )のに、夜(よる)になると急(きゅう)に寒く(さむ )なります。更に(さら )砂漠(さばく)では、ときどき空が茶色(ちゃいろ)になるほどの猛烈(もうれつ)な砂(すな)あらしが起きる(お  )こともあります。
 これほど厳しい(きび  )環境(かんきょう)でも、生き物(い もの)は住ん(す )でいます。植物(しょくぶつ)は、長い(なが )根(ね)をのばして地下(ちか)水を吸い上げ(す あ )たり、サボテンのように茎(くき)や葉(は)を小さく針(はり)のようにして、水分(すいぶん)の蒸発(じょうはつ)を防ぐ(ふせ )工夫(くふう)をしています。じっとしているだけに見えるサボテンも、ただサボッテいるわけではありません。また、乾季(かんき)の間(あいだ)はずっと種(たね)の状態(じょうたい)ですごし、雨が降る(ふ )と大急ぎ(おおいそ )で芽(め)を出し、花を咲かせる(さ   )植物(しょくぶつ)もあります。そのため、久しぶり(ひさ   )に雨がふると、景色(けしき)が一変(いっぺん)し、荒れ果て(あ は )た大地(だいち)があっという間に(     ま )緑(みどり)に変わる(か  )ことがあります。そのような植物(しょくぶつ)は、新しい(あたら  )種(たね)を残す(のこ )と、「よかっタネ」とばかりあとは枯れ(か )てしまいます。
 砂漠(さばく)に住む(す )動物(どうぶつ)たちも、さまざまな工夫(くふう)をしています。その多く(おお )は、夜行(やこう)性(せい)で、昼間(ひるま)の暑い(あつ )時間(じかん)帯(たい)は日陰(ひかげ)で休み、すずしい夜間(やかん)に活動(かつどう)をします。オーストラリアの砂漠(さばく)に住む(す )トカゲの仲間(なかま)は、体(からだ)中(じゅう)にあるとげを使っ(つか )て、わずかな雨や露(つゆ)を受ける(う  )ことができます。砂漠(さばく)では、いかに水を効率(こうりつ)よく取り入れる(と い  )かということが重要(じゅうよう)なのです。
 地球(ちきゅう)上でいちばん大きな砂漠(さばく)は、アフリカ大陸(たいりく)北部(ほくぶ)に広がる(ひろ  )サハラ砂漠(   さばく)です。しかし、巨大(きょだい)なサハラ砂漠(   さばく)も、かつて緑(みどり)の大地(だいち)だったことがあります。サハラ砂漠(   さばく)の中央(ちゅうおう)の高地(こうち)の岩(いわ)壁(かべ)には、何(なん)千年も前(まえ)の人々がかいた絵(え)が残っ(のこ )ています。そこには、カバやゾウ、キリンなど、水辺(みずべ)や草原(そうげん)、あるいは森に住む(す )動物(どうぶつ)たちと、狩り(か )をする人の姿(すがた)が描か(えが )れているのです。ところが、比較的(ひかくてき)新しい(あたら  )時代(じだい)になると、乾燥(かんそう)に強い(つよ )ラクダの姿(すがた)が描か(えが )れるようになります。この土地(とち)には、かつて豊か(ゆた )な水が流れ(なが )ていましたが、徐々に(じょじょ )乾燥(かんそう)して緑(みどり)の大地(だいち)が失わ(うしな )れていったことがわかります。∵
 現在(げんざい)でも、サハラ砂漠(   さばく)の周辺(しゅうへん)では異常(いじょう)な干ばつ(かん  )が起き(お )、今(いま)まで緑(みどり)だった土地(とち)が砂漠(さばく)に変わっ(か  )ています。砂漠(さばく)は徐々に(じょじょ )広がっ(ひろ  )ているのです。アフリカでは、人口の増加(ぞうか)に伴っ(ともな )て、農地(のうち)を広げ(ひろ )家畜(かちく)を増やし(ふ  )てきました。収穫(しゅうかく)をあげるために、土地(とち)を無理(むり)に使い(つか )、かえって作物(さくもつ)のとれない不毛(ふもう)の土地(とち)を増やし(ふ  )てしまったのです。また、農地(のうち)を広げ(ひろ )た分(ぶん)、牧草(ぼくそう)地(ち)が減っ(へ )たのに、家畜(かちく)の数(かず)は増え(ふ )ているため、草はあっという間に(     ま )なくなってしまいます。だんだん乾燥(かんそう)していく気候(きこう)の変化(へんか)に加え(くわ )て、人間(にんげん)の誤っ(あやま )た自然(しぜん)利用(りよう)が、砂漠(さばく)化(か)を早めているのです。
 砂漠(さばく)化(か)を食い止め(く と )、今(いま)ある砂漠(さばく)を緑(みどり)の土地(とち)にしていく方法(ほうほう)を研究(けんきゅう)している人もいます。運河(うんが)で水を引い(ひ )たり、ダムを作っ(つく )たり、深い(ふか )井戸(いど)を掘っ(ほ )て、地下(ちか)水を利用(りよう)するなど、さまざまな方法(ほうほう)が考え(かんが )られていますが、ダムができると、栄養分(えいようぶん)をふくんだ土をせきとめてしまったり、地下(ちか)水を汲み(く )すぎると地盤(じばん)沈下(ちんか)のおそれもあります。
 砂漠(さばく)を緑(みどり)の大地(だいち)に戻す(もど )のは、簡単(かんたん)なことではありません。しかし、砂漠(さばく)の自然(しぜん)をよく知り(し )、じっくり計画(けいかく)を立て、私(わたし)たちは、地球(ちきゅう)上から緑(みどり)が減っ(へ )ていくのを防が(ふせ )なくてはならないのです。
 サハラ砂漠(   さばく)が緑(みどり)の大地(だいち)だったころの大昔(おおむかし)の人に話(はなし)を聞い(き )てみました。
「昔(むかし)の砂漠(さばく)には、カバやゾウやキリンのほかに、どんな動物(どうぶつ)がいたんですか。」
「さあ、バクもいたんじゃないかなあ。」
「それでは水飲み(みずの )場(ば)は混ん(こ )で大変(たいへん)だったでしょう。」
「だから、割り込ん(わ こ )でくる動物(どうぶつ)にはよく言っ(い )たものさ。『サア、バックバック』」

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(κ)
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 犬の嗅覚 読解マラソン集 小2 春 10番
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 犬を散歩(さんぽ)に連れ(つ )て行く(い )と、あたりの匂い(にお )をよくかぎまわります。匂い(にお )をかぎ分ける(わ  )力を嗅覚(きゅうかく)と言い(い )ますが、犬は人の百万(まん)倍(ばい)もの嗅覚(きゅうかく)を持っ(も )ていると言わ(い )れています。また、犬は音にも敏感(びんかん)で、人に聞こえ(き  )ない音を聞く(き )力も持っ(も )ています。しかし、目はあまり良く(よ )なくて、遠く(とお )がよく見えず、色(いろ)もあまり見えません。ただし、夜(よる)の暗い(くら )ところでは、人よりもよく物(もの)が見えるようです。犬は、人間(にんげん)ほど目がよくない代わり(か  )に、匂い(にお )や音でまわりの様子(ようす)を感じ取っ(かん と )ています。
 犬の鼻(はな)には、匂い(にお )を感じる(かん  )細胞(さいぼう)が、およそ二億(おく)個(こ)もあります。これに対して( たい  )、私(わたし)たち人間(にんげん)は、およそ五百万(まん)個(こ)ですから、犬には人の四十倍(ばい)も多く(おお )の匂い(にお )を感じる(かん  )細胞(さいぼう)があることになります。
 犬が特に(とく )得意(とくい)なのは、「酸(さん)」というものの匂い(にお )です。たとえば、台所(だいどころ)にある「お酢(す)」の匂い(にお )もその一つです。この「酸(さん)」の匂い(にお )なら、犬は人の一億(おく)倍(ばい)ものかすかな匂い(にお )まで、かぎ分ける(わ  )ことができます。このすぐれた鼻(はな)を生かして、犬は私(わたし)たちの社会(しゃかい)で役に立つ(やく た )仕事(しごと)をしてくれています。犯人(はんにん)の匂い(にお )をたどる警察(けいさつ)犬、地震(じしん)などで行方(ゆくえ)不明(ふめい)になった人を探す(さが )災害(さいがい)救助(きゅうじょ)犬、外国(がいこく)からの荷物(にもつ)を検査(けんさ)する麻薬(まやく)探知(たんち)犬などです。
 人間(にんげん)を含め(ふく )た哺乳類(ほにゅうるい)の汗(あせ)や涙(なみだ)には、この「酸(さん)」の仲間(なかま)がふくまれています。警察(けいさつ)犬や災害(さいがい)救助(きゅうじょ)犬は、この匂い(にお )をたどるように訓練(くんれん)されています。警察(けいさつ)犬は、靴(くつ)の底(そこ)を通して( とお  )地面(じめん)についたかすかな匂い(にお )までたどることができるそうです。
 阪神(はんしん)大震災(だいしんさい)の際(さい)、スイスやフランスからやってきてくれた災害(さいがい)救助(きゅうじょ)犬がたいへん活躍(かつやく)し、多く(おお )の人を助け(たす )てくれました。この時(とき)、日本ではまだ災害(さいがい)救助(きゅうじょ)犬のことがあまり知ら(し )れていなかったため、海外(かいがい)からのチームが空港(くうこう)で足止め(あしど )され、三日たってからようやく現地(げんち)に着い(つ )た、ということも起こり(お  )ました。この反省(はんせい)から、∵現在(げんざい)では日本でも多く(おお )の災害(さいがい)救助(きゅうじょ)犬が育て(そだ )られるようになっています。
 麻薬(まやく)探知(たんち)犬は、空港(くうこう)や港(みなと)など、外国(がいこく)から旅行(りょこう)者(しゃ)や荷物(にもつ)がたくさん入ってくる場所(ばしょ)で活躍(かつやく)しています。麻薬(まやく)の匂い(にお )を覚え(おぼ )ていて、隠さ(かく )れている麻薬(まやく)を探し出す(さが だ )のです。
 最近(さいきん)では、癌(がん)探知(たんち)犬の研究(けんきゅう)も、進め(すす )られているそうです。犬が、癌(がん)にかかっている患者(かんじゃ)の吐く(は )息(いき)をかぎ分ける(わ  )ことができるかもしれない、というのです。
 このように犬の嗅覚(きゅうかく)はとてもすぐれていますが、それだけでは私(わたし)たち人間(にんげん)のためになる仕事(しごと)をさせることはできなかったでしょう。犬がこのように役に立つ(やく た )仕事(しごと)をしてくれるのは、彼ら(かれ )がとても遊び(あそ )好(ず)きで、人間(にんげん)が好き(す )だったからです。犯人(はんにん)の匂い(にお )を追う(お )警察(けいさつ)犬も、隠さ(かく )れた麻薬(まやく)を探す(さが )麻薬(まやく)探知(たんち)犬も、犬たちはたぶんゲームでもしているつもりなのでしょう。早くお目当て(めあ )のものを見つけて、ほめてもらいたいのです。それは、犬と人間(にんげん)との、お互い( たが )のしっかりとした信頼(しんらい)関係(かんけい)があって初めて(はじ  )成り立つ(な た )仕事(しごと)です。こんなに科学(かがく)が発達(はったつ)した世の中(よ なか)になっても、機械(きかい)がこの犬たちの仕事(しごと)を代わり(か  )にこなすことはできません。
 そう、犬は、とても「ワンだふる」な、人間(にんげん)のパートナーなのです。

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(τ)
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 紅茶の歴史 読解マラソン集 小2 春 11番
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 私(わたし)たちが飲む(の )お茶( ちゃ)には、緑茶(りょくちゃ)、ウーロン茶(    ちゃ)、紅茶(こうちゃ)など、いろいろな種類(しゅるい)があります。これらの違い(ちが )は、お茶( ちゃ)の葉(は)の種類(しゅるい)によってではなく、作り方(つく かた)の違い(ちが )によって決まり(き  )ます。現在(げんざい)、世界(せかい)で生産(せいさん)されているお茶( ちゃ)の八割(わり)は、紅茶(こうちゃ)です。日本や中国(ちゅうごく)では緑茶(りょくちゃ)がよく飲ま(の )れていますが、ヨーロッパやアメリカでは、お茶( ちゃ)といえばほとんどが紅茶(こうちゃ)です。特に(とく )、イギリス人の紅茶(こうちゃ)好(ず)きは有名(ゆうめい)で、イギリスの人たちは、朝(あさ)起き(お )たときから寝る(ね )ときまで、一日に何杯(なんばい)もの紅茶(こうちゃ)を飲む(の )そうです。では、お茶( ちゃ)はどのようにして世界中(せかいじゅう)に広まっ(ひろ  )ていったのでしょうか。
 中国(ちゅうごく)では、今(いま)から二千年以上(いじょう)前(まえ)に、すでに緑茶(りょくちゃ)が飲ま(の )れていたようです。最初(さいしょ)のころ、お茶( ちゃ)は不老(ふろう)長寿(ちょうじゅ)の薬(くすり)として飲ま(の )れていました。つまり、お茶( ちゃ)を飲め(の )ば、年をとらないと信じ(しん )られていたのです。その後(  ご)、しだいに発酵(はっこう)させたお茶( ちゃ)であるウーロン茶(    ちゃ)なども作ら(つく )れるようになりました。
 今(いま)から四百年くらい前(まえ)、当時(とうじ)力を持っ(も )ていたオランダが、中国(ちゅうごく)から緑茶(りょくちゃ)を輸入(ゆにゅう)するようになりました。オランダ人の王様(おうさま)や貴族(きぞく)たちは、高価(こうか)な苦い(にが )お茶( ちゃ)に、さらに高価(こうか)だった砂糖(さとう)を入れて飲ん(の )でいました。
 このオランダから、イギリスにもお茶( ちゃ)が伝わり(つた  )ましたが、そのころ緑茶(りょくちゃ)は大変(たいへん)に貴重(きちょう)なもので、イギリスの貴族(きぞく)たちは、カギのついた入れ物(い もの)にお茶( ちゃ)を保管(ほかん)していました。
 今(いま)から三百年くらい前(まえ)になると、イギリスの国(くに)の力が増し(ま )、イギリスはオランダに代わっ(か  )て、中国(ちゅうごく)から直接(ちょくせつ)お茶( ちゃ)を輸入(ゆにゅう)するようになりました。イギリスの水には、発酵(はっこう)させたお茶( ちゃ)の方(ほう)が合っ(あ )ていたこともあって、緑茶(りょくちゃ)よりウーロン茶(    ちゃ)などの方(ほう)が好ま(この )れるようになっていきます。イギリスの王様(おうさま)や貴族(きぞく)たちが競っ(きそ )て飲ん(の )だことから、お茶( ちゃ)はイギリスの習慣(しゅうかん)として広まっ(ひろ  )ていきました。∵
 紅茶(こうちゃ)が発明(はつめい)されたのは、やはり中国(ちゅうごく)で、ウーロン茶(    ちゃ)をさらに改良(かいりょう)したものでした。それがイギリスをはじめ、ヨーロッパで広く(ひろ )飲ま(の )れるようになっていきました。しかし、すべてを中国(ちゅうごく)から輸入(ゆにゅう)するのでは、とても消費(しょうひ)に追いつき(お   )ません。そこで、なんとか自分(じぶん)たちでお茶( ちゃ)の栽培(さいばい)ができないものかとイギリスの人たちは考え(かんが )ました。
 十九世紀(せいき)の初め(はじ )、イギリスの植物(しょくぶつ)学者(がくしゃ)が、インドでアッサム種(しゅ)というお茶( ちゃ)の木を発見(はっけん)しました。しかも、このアッサム種(しゅ)は、紅茶(こうちゃ)にたいへん向い(む )ていたのです。イギリスはここに大規模(きぼ)な茶畑(ちゃばたけ)と工場(こうじょう)を造り(つく )、ここから本格(ほんかく)的(てき)に紅茶(こうちゃ)の生産(せいさん)が始まり(はじ  )ました。こうして、紅茶(こうちゃ)は一部(いちぶ)のお金持ち(かねも )だけのものではなくなり、みんなが手軽(てがる)に飲める(の  )飲み物(の もの)になっていったのです。
 日本には、明治(めいじ)時代(じだい)に、イギリスから紅茶(こうちゃ)が輸入(ゆにゅう)されました。しかし、日本では緑茶(りょくちゃ)が好ま(この )れていましたから、紅茶(こうちゃ)は当時(とうじ)あまり普及(ふきゅう)せず、広く(ひろ )飲ま(の )れるようになったのは、昭和(しょうわ)に入ってからです。そのころには、日本でも国産(こくさん)の紅茶(こうちゃ)が作ら(つく )れるようになっていました。
 ちなみに、英語(えいご)では、紅茶(こうちゃ)は「レッド・ティー」ではなく「ブラック・ティー」と言い(い )ます。あるイギリス人は、「緑茶(りょくちゃ)はまずくて飲め(の )ない」と言っ(い )ていました。「海(うみ)の藻(も)みたいな味(あじ)がする」のだそうです。「藻(も)なんて、モー飲み(の )たくないよ」ということでしょうか。紅茶(こうちゃ)を飲み(の )ながら、「やっぱりお茶( ちゃ)はこうじゃ(紅茶(こうちゃ))なくっちゃ」と思っ(おも )ているのかもしれません。

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(τ)
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 古代のマヤ文明 読解マラソン集 小2 春 12番
 読解マラソン集は、みなさんの声を取り入れて編集します。ご意見ご要望は、マラソン広場まで。 http://www.mori7.com/marason/hiroba/
 アメリカ大陸(    たいりく)では、ヨーロッパの人が移住(いじゅう)する前(まえ)から、独自(どくじ)の文明(ぶんめい)が発達(はったつ)していました。マヤ文明(ぶんめい)は、今(いま)から二千年以上(いじょう)も前(まえ)に、中央(ちゅうおう)アメリカのユカタン半島(はんとう)を中心(ちゅうしん)におこり、長い(なが )間(あいだ)栄え(さか )た、たいへん高度(こうど)な文明(ぶんめい)です。古代(こだい)マヤ人は、ジャングルの中にピラミッドを建て(た )、マヤ文字をきざんだ石碑(せきひ)を建て(た )、いくつもの王国(おうこく)を作り(つく )ました。しかし、この文明(ぶんめい)は突然(とつぜん)滅ん(ほろ )でしまったのです。マヤ文明(ぶんめい)の滅亡(めつぼう)は、人類(じんるい)の歴史(れきし)の中でも、大きな謎(なぞ)の一つです。
 誰(だれ)も読む(よ )ことができなくなっていたマヤ文字は、「ユカタン事物(じぶつ)記(き)」という本の発見(はっけん)をきっかけに、解読(かいどく)が進み(すす )ました。この本は、マヤ人にキリスト教(    きょう)を広め(ひろ )たランダ神父(しんぷ)が十六世紀(せいき)に書い(か )たもので、マヤ文字を写し(うつ )とり、説明(せつめい)文が書き(か )加え(くわ )られていました。マヤ文字は、ひらがなやアルファベットとはかなり異なっ(こと  )たものでした。人や動物(どうぶつ)の顔(かお)、記号(きごう)が組み合わさ(く あ  )れたもので、どちらかと言う(い )と漢字(かんじ)に近い(ちか )文字だと考え(かんが )られます。
 「ユカタン事物(じぶつ)記(き)」には、マヤの複雑(ふくざつ)な暦(こよみ)についても、くわしい説明(せつめい)がありました。この本のおかげで、マヤ人がどれほど精密(せいみつ)な暦(こよみ)を持っ(も )ていたかが、明らか(あき  )になりました。彼ら(かれ )は、天文学にとてもよく通じ(つう )ていました。金星(きんせい)の公転(こうてん)を正確(せいかく)に計算(けいさん)したり、日食(にっしょく)を予測(よそく)することもできたのです。さらに、後世(こうせい)の研究者(けんきゅうしゃ)たちを驚か(おどろ )せたことがありました。それは、マヤの数学(すうがく)です。彼ら(かれ )は、ゼロを発明(はつめい)していたことがわかっています。ギリシャやローマのように高度(こうど)な文明(ぶんめい)をのこした民族(みんぞく)でも、ゼロという概念(がいねん)は持っ(も )ていなかったことを考える(かんが  )と、驚く(おどろ )べきことです。ただ、ゼロという概念(がいねん)がないと、テストで零点(れいてん)を取っ(と )て叱ら(しか )れることがないのは、よいかもしれません。
 マヤ人の生活(せいかつ)を知る(し )上で、重要(じゅうよう)なのは宗教(しゅうきょう)です。彼ら(かれ )のあらゆる行動(こうどう)は、宗教(しゅうきょう)ぬきには語る(かた )ことができません。その儀式(ぎしき)の中に∵は、今(いま)の私(わたし)たちから見ると、残酷(ざんこく)でばかげているように見えるものもあります。たとえば、いけにえの儀式(ぎしき)です。当時(とうじ)のマヤ人にとって、いけにえは、神様(かみさま)に願いごと(ねが   )をするために、なくてはならないものでした。たいていの場合(ばあい)、いけにえにされる人も、合意(ごうい)の上だったようです。「ユカタン事物(じぶつ)記(き)」を書い(か )たランダ神父(しんぷ)は、この儀式(ぎしき)をやめさせるため、裁判(さいばん)を行い(おこな )、神(かみ)の像(ぞう)をこわし、二度と(にど )くり返さ(かえ )ないことを人々にちかわせたといいます。
 マヤ文明(ぶんめい)は、なぜ突然(とつぜん)ほろんだのでしょう。それには、いくつかの説(せつ)があります。土地(とち)がやせて、農業(のうぎょう)が続け(つづ )られなくなり、豊か(ゆた )な土地(とち)を見つけるために遠く(とお )へ離れる(はな  )必要(ひつよう)があったという説(せつ)や、民衆(みんしゅう)が、王様(おうさま)や貴族(きぞく)などの階級(かいきゅう)に不満(ふまん)を持ち(も )、暴動(ぼうどう)を起し(おこ )たという説(せつ)もあります。また、大規模(きぼ)な飢饉(ききん)や伝染病(でんせんびょう)によって、おとろえていったという考え(かんが )もありますが、いずれにしてもはっきりしたことはわかっていません。
 のちに、この地域(ちいき)はスペイン人によって征服(せいふく)されましたが、スペイン人がマヤ人の領域(りょういき)にやってきたとき、マヤ人たちは、自分(じぶん)たちの過去(かこ)のことについて、何(なに)も思い出す(おも だ )ことができなかったそうです。征服(せいふく)されたあと、マヤ人たちは、もうピラミッドや石碑(せきひ)を建てる(た  )ことはなくなりましたが、マヤ文化(ぶんか)は今(いま)でも生き残っ(い のこ )ています。マヤの子孫(しそん)の中には、今(いま)も古代(こだい)マヤ人が話し(はな )ていたマヤ語(ご)を話す(はな )人々がいます。また、衣装(いしょう)に使わ(つか )れる模様(もよう)には、石碑(せきひ)に彫ら(ほ )れた模様(もよう)とよく似(に)ているものもあります。
 耳をすますと、古代(こだい)マヤ人たちの声(こえ)が聞こえ(き  )てくるようです。
「昔(むかし)はユカッタンだけど、などと言っ(い )ていないで、マヤ文明(ぶんめい)を見直す(みなお )のは、いマヤ。」

 言葉(ことば)の森長文(ちょうぶん)作成(さくせい)委員(いいん)会(かい)(κ)
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