森の長文/読解マラソン長文  ●文章類似度判定


 世界初の切手 τ
 世界で一番はじめに切手ができた国は、イギリスです。それは一八四〇年、今から二百年近く前のことでした。
 当時、イギリスにはすでに郵便の制度はありましたが、今の宅配便と同じように、手紙の重さと送る距離によって、値段が変わっていました。つまり、重いものを遠くへ送るほど、たくさんのお金を払わなければならなかったのです。また、その料金も、受け取った人が払う仕組みでしたから、受け取りを拒否する人もたくさんいました。なかには、空の封筒を送り、家族に受け取りを拒否してもらい、自分が元気なことをただで知らせたりする、ずるがしこい人もいたそうです。また、一部の役人などは無料で郵便が送れる特権を持っていたため、たいへん不公平でした。
 ここに登場したのが、「近代郵便制度の父」と呼ばれ、のちに郵政大臣になる、ローランド・ヒルです。彼は、驚いたことにその時、郵便の仕事をしていたわけではありませんでした。しかし、郵便を前払い制にして、料金を安く、またどこへ出しても同じ金額にすることを提案したのです。
 こうして、世界で最初の切手である1ペニーの「ペニー・ブラック」と、2ペンスの「ペンス・ブルー」という2種類の切手が作られました。どちらも、当時のイギリスのビクトリア女王の横顔が描かれています。
 この切手は、世界で最初の切手だったため、イギリスの国名は印刷されていませんでした。その後、この新しい郵便の制度はヨーロッパ中に、そして世界中に広まりました。しかし、イギリスだけは現在でも、切手に国名を印刷していません。これは、世界で最初に切手を作ったという、誇りがあるからです。
 
(ユーモア表現を思いつきません!?)