森の長文/読解マラソン長文  ●文章類似度判定


 桜の花が開く秘密 Ν
 日本には至るところに桜の木が植えてあり、日本人は桜の花が大好きです。春、私たちの目を楽しませてくれる桜は、夏には次の年の花芽の準備にかかります。けれど、すぐに花は咲かず、秋冬を過ごし、春になってやっと花が咲くのには、理由があります。開花ホルモンという指令物質が夏には働いていないのです。開花ホルモンは、気温が0度近くまで一度下がり、その後だんだん暖かくなって初めて、「花を咲かせなさい。」と桜の木に指令を出します。なので、ずっと気温が高い南の島には、桜はありません。四季のある地域だからこその花なのです。
 この開花ホルモンは、葉も関係していると考えられています。桜の花が散ると同時に、桜は「葉桜」になります。葉から花芽の成長を遅らせる物質が出ているのです。葉がある間は、花芽は開きません。確かに、冬が終わり春になりかけるころの桜には、葉が全くなくなり、それからやっと花芽がふくらみます。秘密というのは、葉がなくなると花が咲く、桜の「葉なし」です。ところで、夏から秋にかけて、台風などで一気に桜の葉が落ちてしまうことがあります。そんなとき、桜は「葉が落ちた。花を咲かせよう。」と、春ではないのに、開花することもあるようです。季節はずれの桜の花を見かけたら、葉はどうなっているか観察してみましょう。