森の長文/読解マラソン長文  ●文章類似度判定


 地球の友だち α
 夜の道を歩いていると、何かがだまってついてきます。あなたが止まると、それも止まります。あなたが歩きはじめると、またどこまでもついてきます。
 もちろん、キツネやお化けなどではありません。夜空に明るくかがやくもの、それはお月さまです。
 月がついてくるのは、電車に乗っていても同じです。前方におもしろい動物、たとえば尾も白い犬を見つけても、よく見ようと思っている間に通り過ぎてしまいます。その犬が白いしっぽをふりながら、電車についてくることはありません。家や電信柱なども、どんどん後ろへとびさっていきます。
 遠くに見える山ならどうでしょうか。山は近くの家ほどではありませんが、少しずつ後ろの方へずれていきます。空にうかぶ月は山をこえ、町をこえ、電車のあなたについてくるように見えます。
 犬、山、月。これらをくらべてちがうのは、電車からの距離です。つまり、遠くのものほど、動かないように見えるのです。
 月はわたしたちの地球から、三十八万キロメートルも離れたところにあります。まるい地球のはしからはしまで(直径)が、約一万三千キロメートルですから、地球の上を少々移動したくらいでは、月の位置はかわらないように見えるわけです。
 もちろん、月よりもっともっと遠くの太陽でも、同じことがいえます。あなたがどんなに動いてもついてきます。でも、ふつうお日さまはまぶしすぎて、あまり見上げることはありません。やはり、夜、明るい月がいっしょについてくることこそ、不思議に楽しく感じられるのではないでしょうか。
 地球は月の四倍の大きさです。したがって、もし、月の上を歩きながら地球を見るとすると、月より四倍も大きい、青く美しい地球がついてくるのです。月と地球のツキあいは、遠くても深いものなのです。