森の長文/読解マラソン長文  ●文章類似度判定


 蚊のふしぎ α
 寝ようとしたら、プーンと高い音がして、あわててあかりをつけたことがありませんか。そして小さくて黒い敵をパチンとしてやろうと、目をこらしたことがあるでしょう。
 このように蚊がきらわれるのは、何と言っても人をさすからです。さされると、ぷうっとふくらんでかゆくなります。血をすっておなかのふくれた蚊が重そうに飛んでいるのを見ることもあります。蚊はどうして人の血をすうのでしょう。
 蚊のおもな食べものは、花のみつや樹の液で、血ではありません。実は、血をすうのは卵を産む時のメスだけです。すった血のほとんどは卵が育つための栄養としてつかわれるのです。蚊のおかあさんは、子どものために、ぺしゃんこにされる危険もかくごして飛んでくるのです。
 それならば、こっそりすっていけばいいのに、なぜ、さされたあとはあんなにかゆくなるのかふしぎです。どうやらそれは血というものがかたまることと関係があるようです。
 ころんでけがをして血が出ても、なかないでがまんしていると、そのうち傷口はかたまって血は止まります(本当は、ないても止まります)。もし、蚊が血をすっている時に血がかたまってしまったら、たいへんなことになります。
 蚊の細い針のような口が血でかためられて、ぬけなくなります。それに、かたまった血はすえません。これでは蚊はカーッと頭に血がのぼって、こまってしまいます。
 そこで、蚊は血がかたまらないものを唾液(つば)にまぜて、まず人のひふに口で注射するのです。そのあと、唾液のまざった血をすいます。ポリポリかきたくなるめいわくなかゆみは、この唾液にアレルギー反応をおこしているというわけです。
 今、蚊帳が見直されてきています。あみのようなものでできていて、その中で寝るので、蚊は入れません。なるべく蚊をころさず、また夏の風流な思い出となる蚊帳。蚊帳をつって家族で寝るのも、また楽しいのでないでしょうカ。